松下幸之助に学ぶ6つの生き方のコツ
2024/03/15公開 更新
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これまで松下幸之助の本を50冊を読んできてわかるのは、松下幸之助は心配性でありながらも勇気があり、人の心を引き付ける魅力があるということです。
PHP活動を通じて多くの著作を残した松下幸之助には、感動の逸話が多く残されています。その考え方の一部をご紹介することで、松下幸之助はどんな人だったのか学んでいきましょう。
もし、自分が一つの経営体の経営者であると考えることができれば、上司からの指示は仕事を受注したということになります。その仕事の期限は納期であり、仕事の内容は仕様書ということになります。上司のニーズに合った成果を報告すれば、上司というお客様からさらに仕事を与えられることもあるでしょう。会社員の成果の報酬は、仕事ということなのです。
また、社員稼業と考えることができれば、仕事をやらされているのではなく、自分を信じて上司が発注してくれた仕事を行うのだ、という熱意が出てくるのではないか、と松下幸之助は語りかけるのです。そしてその熱意が成果を産めば、それが生きがいとなり、さらによりよい成果につながっていくだろうというわけです。
仕事を部下に任せず、自分でやってしまうような人については、仕事を部下に任せて、部下の能力を最大限出してもらうことが上司の仕事であると松下幸之助は言っています。人は厳しく要求されるから成長するものであり、要求するのが上司の仕事なのです。厳しい要求を与えることが、部下への本当の意味での親切である。つまり仕事を与えないのは、部下に対して不親切なことなのです。
また、松下幸之助は経理部門から工場長に抜擢した人事をした後、その人に毎日電話をして、「困ったことはないか」とか「工場の成果はどうなっているか」などフォローしていたことが知られています。抜擢人事を断行するだけではなく、その人が周囲から浮いていないか、落ち込んでいないか配慮しているわけです。こうした配慮ができるのが、松下幸之助なのです。
相手に質問することは、3つの意味で有効です。一つは相手は松下幸之助に意見を求められたということで、うれしくなります。自己重要感が高まり、やる気が出るし、何かあれば提案してみようという気になるのです。
二つ目は質問されることで、自分事として考えることで相手が成長することです。質問されるから、求められるから考え学ぶというのが人間の性質なのです。
三つ目は、自分の考えが間違っていたとき、相手の意見を採用することができることです。もし、相手が間違っているとすれば採用しなければよいのです。実際、部下の意見を聞いたとしても、それを採用することは少なかったようです。意見は聞くけれども、最終的には自分が責任をもって決定していたのでしょう。
ところが普通の人は、それを理解できないのです。松下政経塾の塾生の中にも、「なんで政経塾に入って天下国家の議論をしたいのに、毎朝掃除をしなければならないのか」と反発する人がいました。松下幸之助は、掃除を続けることは信用である、掃除をバカにする人は何にでもバカにする人である、掃除の真髄を悟れない人に世の中の真髄を悟れるはずがないと説明していました。
同じように、松下幸之助は礼状を出さなかった松下政経塾の塾生を叱っています。「礼状一本書けんようでは、天下のことはできんな」と立腹していたという。実際、松下幸之助は名刺交換した人すべてに礼状を出していたという。もちろん自分ですべて書けないこともありますが、可能な限り礼状を出していたのです。
松下幸之助は、100%この人なら大丈夫ということは、ほとんどないと言っています。60%くらいできるのではないか、と思えるなら、その人の可能性を信じて、仕事を任せるというのです。後は本人の熱意の問題なのです。もし失敗したとしても、それは任命した松下幸之助の責任なのです。
今の世の中は、自分で自分の長所を知り、長所を活かそうという流れになっています。しかし、自分の長所は自分ではわかりにくいもの。もし、上司が自分の可能性にかけて仕事を与えてくれるのであれば、それに挑戦することで、自分も気づかなかった長所に気づくということもあるのだと思うのです。
これを自分自身に当てはめれば、自分の人生の使命は何なのか、考えることは非常に重要だとわかるのです。もちろん、自分の衣食住を満たす程度の収入は必要でしょう。それは今の日本であれば、一生懸命仕事をすれば何とかなるのです。問題は、自分の安定した生活が保障されているとすれば、それだけでよいのかということです。
自分の趣味を極めてもよいでしょう、冒険してもいいでしょう、人のために働いてもよいでしょう、それはあなた自身が決められるのです。自分の人生が終わる瞬間、どのような思いを持ちたいか考えてみたいものです。
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松下幸之助とはどんな人だったのか
これまで松下幸之助の本を50冊を読んできてわかるのは、松下幸之助は心配性でありながらも勇気があり、人の心を引き付ける魅力があるということです。
PHP活動を通じて多くの著作を残した松下幸之助には、感動の逸話が多く残されています。その考え方の一部をご紹介することで、松下幸之助はどんな人だったのか学んでいきましょう。
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目次
会社員は社員稼業
「社員稼業」とは、仮にあなたが会社員であったとしたら、自分は「一つの独立経営体の経営者である」という考え方ができないかということです。松下幸之助はそう考えたらどうなるか考えてみていただきたいと、新入社員に決して強制するわけではなく、やさしく呼びかけているのです。もし、自分が一つの経営体の経営者であると考えることができれば、上司からの指示は仕事を受注したということになります。その仕事の期限は納期であり、仕事の内容は仕様書ということになります。上司のニーズに合った成果を報告すれば、上司というお客様からさらに仕事を与えられることもあるでしょう。会社員の成果の報酬は、仕事ということなのです。
また、社員稼業と考えることができれば、仕事をやらされているのではなく、自分を信じて上司が発注してくれた仕事を行うのだ、という熱意が出てくるのではないか、と松下幸之助は語りかけるのです。そしてその熱意が成果を産めば、それが生きがいとなり、さらによりよい成果につながっていくだろうというわけです。
「社員稼業―仕事のコツ・人生の味」松下 幸之助
【私の評価】★★★☆☆(77点)
https://1book.biz/2012/08/07/post-2140.html
部下に仕事を任せる
松下幸之助は、部下への仕事の任せ方について、「任せて、任せず」という表現を使っていました。つまり、仕事を部下に任せて責任を持ってやってもらうにしても、決してすべてを任せるのではなく部下の活動を見守って、適時報告を受けチェックを怠らないということです。仕事を部下に任せず、自分でやってしまうような人については、仕事を部下に任せて、部下の能力を最大限出してもらうことが上司の仕事であると松下幸之助は言っています。人は厳しく要求されるから成長するものであり、要求するのが上司の仕事なのです。厳しい要求を与えることが、部下への本当の意味での親切である。つまり仕事を与えないのは、部下に対して不親切なことなのです。
また、松下幸之助は経理部門から工場長に抜擢した人事をした後、その人に毎日電話をして、「困ったことはないか」とか「工場の成果はどうなっているか」などフォローしていたことが知られています。抜擢人事を断行するだけではなく、その人が周囲から浮いていないか、落ち込んでいないか配慮しているわけです。こうした配慮ができるのが、松下幸之助なのです。
幸之助さんは、人間は厳しく要求されることによって進歩向上がある。甘やかされていたのではどうしても勉強も努力もしなくなる。厳しい要求を与えてやるのが親切なのだというのです。
「松下幸之助の人の動かし方」藤井行夫
【私の評価】★★★☆☆(76点)
https://1book.biz/2002/08/09/post-97.html
衆知を集める
松下幸之助は、衆知を集めることの大切さを語っています。仮に自分の中に答えを持っていても、松下幸之助は相手に質問します。自分の考えを言うとしても、「私はこう考えているが、君はどう思うか?」と質問するようにしていたという。相手に質問することは、3つの意味で有効です。一つは相手は松下幸之助に意見を求められたということで、うれしくなります。自己重要感が高まり、やる気が出るし、何かあれば提案してみようという気になるのです。
二つ目は質問されることで、自分事として考えることで相手が成長することです。質問されるから、求められるから考え学ぶというのが人間の性質なのです。
三つ目は、自分の考えが間違っていたとき、相手の意見を採用することができることです。もし、相手が間違っているとすれば採用しなければよいのです。実際、部下の意見を聞いたとしても、それを採用することは少なかったようです。意見は聞くけれども、最終的には自分が責任をもって決定していたのでしょう。
衆知を集めないというのは、言ってみれば、自分の財産は自分が持っている時だけしかないと思っている人と同じやね。少しひらけた人なら・・全世界は自分のものだと思っている。しかし全部自分で持っているのはめんどうだから預けておこう、というようなもんやな。(松下幸之助)
「成功の法則―松下幸之助はなぜ成功したのか」江口克彦
【私の評価】★★★★★(95点)
https://1book.biz/2004/01/19/post-598.html
掃除の大切さを知る
松下幸之助は、掃除することを大切にしていました。工場であれば5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾(しつけ))でしょうか。掃除は仕事の基本なのです。掃除もできないようであれば、何もできないということなのでしょう。ところが普通の人は、それを理解できないのです。松下政経塾の塾生の中にも、「なんで政経塾に入って天下国家の議論をしたいのに、毎朝掃除をしなければならないのか」と反発する人がいました。松下幸之助は、掃除を続けることは信用である、掃除をバカにする人は何にでもバカにする人である、掃除の真髄を悟れない人に世の中の真髄を悟れるはずがないと説明していました。
同じように、松下幸之助は礼状を出さなかった松下政経塾の塾生を叱っています。「礼状一本書けんようでは、天下のことはできんな」と立腹していたという。実際、松下幸之助は名刺交換した人すべてに礼状を出していたという。もちろん自分ですべて書けないこともありますが、可能な限り礼状を出していたのです。
松下翁は、塾生に向かって四六時中、「掃除をきちっとしているか」と語りかけていた。「掃除が完全にできない人間に、世の中の掃除などできない」と言うのだ(p33)
「松下幸之助翁82の教え―私たち塾生に語った熱き想い」小田 全宏
【私の評価】★★★★★(94点)
https://1book.biz/2005/08/30/-200110580.html
長所を活かす
松下幸之助は、人使いの天才と言われていますが。実際、人の長所を活かすことに注力していました。人はだれでも長所もあるし、短所もあるのです。もし、それぞれの人の長所だけを活用することができれば、組織全体で見ればすごい力を発揮することができるのです。松下幸之助は、100%この人なら大丈夫ということは、ほとんどないと言っています。60%くらいできるのではないか、と思えるなら、その人の可能性を信じて、仕事を任せるというのです。後は本人の熱意の問題なのです。もし失敗したとしても、それは任命した松下幸之助の責任なのです。
今の世の中は、自分で自分の長所を知り、長所を活かそうという流れになっています。しかし、自分の長所は自分ではわかりにくいもの。もし、上司が自分の可能性にかけて仕事を与えてくれるのであれば、それに挑戦することで、自分も気づかなかった長所に気づくということもあるのだと思うのです。
長所を見ることに七の力を用い、欠点を見ることに三の力を用いるのが、だいたい当を得ていると思われます。(p142)
「商売心得帖」松下 幸之助
【私の評価】★★★★☆(84点)
https://1book.biz/2008/05/16/post-734.html
使命を持つ
松下幸之助は37歳のとき宗教法人の活動を見て、無償で生き生きと働く信者をみて驚きました。松下電器は社員にお金を払っているのに、松下電器の社員は生き生きと働いていなかったからです。つまり、人間は、そこに自分の役割、使命があるのだとなれば、意義を感じ、やりがいも生まれ、充実した日々を過ごしていくことができるのではないかと考えたのです。これを自分自身に当てはめれば、自分の人生の使命は何なのか、考えることは非常に重要だとわかるのです。もちろん、自分の衣食住を満たす程度の収入は必要でしょう。それは今の日本であれば、一生懸命仕事をすれば何とかなるのです。問題は、自分の安定した生活が保障されているとすれば、それだけでよいのかということです。
自分の趣味を極めてもよいでしょう、冒険してもいいでしょう、人のために働いてもよいでしょう、それはあなた自身が決められるのです。自分の人生が終わる瞬間、どのような思いを持ちたいか考えてみたいものです。
自分には自分に与えられた道がある。天与の尊い道がある。どんな道かは知らないが、ほかの人には歩めない、自分だけしか歩めない、二度と歩めぬかけがえのないこの道。広い時もある。せまい時もある・・・(p10)
「道をひらく」松下 幸之助
【私の評価】★★★★☆(89点)
https://1book.biz/2006/10/16/-19685914.html
松下幸之助の書籍一覧表
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★★★★☆89点 |
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★★★★☆88点 |
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★★★★☆86点 |
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★★★★☆84点 |
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★★★★☆84点 |
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