【書評】「社長なる人に知っておいてほしいこと」松下 幸之助
2009/11/04公開 更新
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【私の評価】★★★★★(93点)
要約と感想レビュー
社長には真剣さと熱意が必要
経営者の質問に対して、松下幸之助が答えた問答集です。問答の形となっているので、非常に松下幸之助の言いたいことが伝わってくる一冊です。
結局、経営者というものは、その責任の重さから、命をかけるほどの真剣さと熱意が必要であるということが、松下幸之助の思いであったと思います。
そうでなければ、人もついてこないし、多くの人を動かすことは不可能なのでしょう。
行きづまりになる寸前に、百八十度転換して苦しみを楽しみに変えるということをやらないといかん。常に死を覚悟して、しかも自殺もせずに方向転換する離れ業を、心に描ける人でなければいかんですな。(p124)
自分のスタンスを持つ
社長は常に悩み、自分の立ち位置を考えているから、どんな場面でも自分のスタンスを持っているはずです。
値切られても、自信を持って「この商品の品質は他に劣りません。価格も適性です。ですから、この値段でお願いしたい」と言えるか、どうかということです。
こっちはなくて困る、あっちは余って腐らす、それを助けて仲立ちするのが商売、聖なる仕事ですよ・・・卑屈になったりしないわけです(p47)
不況に対してどう考えるのか
不況に対しては、自分の商売の意義を考え、自分の商品を見直し、自分の立場はどうあるべきかといったふうに、自分の役割を見つめ直すことを提案しています。
経営者というものが、何を考えなくてはならないのか、不況に対してどう考えなくてはならないのか、教えてくれる一冊です。結局は、「熱意である」ということなのですが、経営者の方は大変ですね。
本の評価は★5つとしました。ありがとうございます。
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この本で私が共感した名言
・水はよどんだら腐りますから、流さなければいけない。経営も流れていなければいけないわけです・・・経営者たるものは、常に目標を与えなければいけないと思います。(p67)
・少々怒ったりするくらいの意気が必要ですね。商売を熱心にやって、命をかけていたら、ある場合には怒鳴ることも自然起こります。(p104)
・仕入れに行く、当然値切って買うでしょう。しかし、そのときにですな、「きみのところはそれで儲かるのか」と、必ず聞いてみたんです。・・・値切ることは値切ったが、きみに損をさせたり、儲からないようにはしたくない。そんなことをしたら、長続きせんからな」(p119)
【私の評価】★★★★★(93点)
目次
1 熱意の章
2 覚悟の章
3 信念の章
4 素直の章
5 信頼の章
6 飛躍の章
著者経歴
松下幸之助(まつした こうのすけ)・・・パナソニック(旧松下電器産業)グループ創業者、PHP研究所創設者。明治27(1894)年、和歌山県に生まれる。9歳で単身大阪に出、火鉢店、自転車店に奉公ののち、大阪電燈(株)に勤務。大正7(1918)年、 23歳で松下電気器具製作所(昭和10年に松下電器産業に改称)を創業。昭和21(1946)年に、「Peace and Happiness through Prosperity=繁栄 によって平和と幸福を」のスローガンを掲げてPHP研究所を創設。昭和54(1979)年には、財団法人松下政経塾を設立。平成元(1989)年に94歳で没。
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