【書評】「会社員が働きながら月30万円を稼ぐ起業法」新井一
2025/03/17公開 更新

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【私の評価】★★★★★(94点)
要約と感想レビュー
やる気は上がったり下がったり
タイトルどおり「会社員が働きながら起業」をしてみよう!と勧める一冊です。最近は副業を認める会社が増えてきましたので、会社員という立場を維持しながら挑戦することは、リスクを最小化するという意味でよいのはないでしょうか。
ただ、「会社員が働きながら起業」するということはリスクは低いのですが、覚悟という意味で安易に撤退できるので、挫折する人が多いのです。挫折する人の共通点は、やる気の上下が激しく、思い込みで行動し、周囲のアドバイスに右往左往するのだという。
したがって、著者のアドバイスは、やる気は上がったり下がったりが当たり前で、気長にやる気が出てきたら行動するくらいで継続し続けることが重要だという。
あっさりと挫折する人の共通点が、この「突発的なやる気×自分の願望の宣言→基本をすっ飛ばした行動×余計なアドバイスによる混乱」(p93)
行動しているうちに見えてくる
しかし、実際に起業をしようと考えてみると、何をしたらいいのかわからないという人が多いのだという。著者のお勧めは、まずは興味のある分野で、自分の労力を提供するビジネスを始めてみることです。
つまり、動画編集でも営業でもセミナー準備でもお手伝いしてみればいいのです。そうやって行動しているうちに、「自分がやりたいのか」、「続けられるのか」、「自分にできるのか」などが見えてくるというわけです。
世の中には、自分にできるのか自信がなく不安で、一歩を踏み出せない人が大勢ます。著者は、お金をかけすぎていなければ、失敗したとしてもかすり傷で、気にすることはないと助言しています。いろいろやってみてい、「自分に合うものを見つける」というと当たり前のように聞こえますが、そこが本質なのでしょう。
せどりや不動産投資など、ノウハウやマニュアルを購入して始めるビジネスの場合、最も重要視する部分は「適性」になります(p33)
無料セミナーやYouTube動画で集客
集客について具体例がたくさん紹介されている点が、すばらしいと思いました。例えば、無料セミナーを開催したり、知り合いに連絡を取ったり、既存客に紹介を依頼することは最初にやるべき営業の基本でしょう。
また、自分の見込み客になりそうな人に直接アクセスしてみるのもできるはずです。例えば、サイト構築なら、無料ホームページを利用している人に、連絡してみればいいのです。税理士なら、Amazonマーケットプレイスで中古品を販売する個人事業者に電話してみればいいのです。
他では、YouTubeチャンネルを立ち上げ、興味を持ってくれた人に、LINE公式アカウントに無料登録してもらうのも定番でしょう。
そして、ある程度見込み客に対し、一定比率で商品販売の仕組みが確率したら、10~20万円のネット広告を打つのもよいでしょう。無料商品を提供して、その無料商品を受け取ってくれた人に低額商品、高額商品を販売していくのです。
企業(社長)向けにセミナーを開催し、相談会などに誘導する・・Peatixであれば、数千円という安い投資で始めることもできます(p148)
ビジネスは1勝9敗の世界
起業は基本的に成功確率が低いのです。だから、何度も挑戦できるように、なるべく資金をかけずに、挑戦することを推奨しています。ビジネスは1勝9敗の世界で、1勝で9敗の負けを全部取り戻せるのですから、挑戦する価値があるのです。
お金をかけないで行動して、うまくいかなければ修正し、変化を見るという行動を繰り返すのです。1勝9敗とわかっていれば、10回以上は諦めずに挑戦できるのではないでしょうか。
事例が多く、とてもわかりやすいのが印象的でした。★5とします。新井さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・対消費者(BtoC)のビジネスの場合・・ひたすらレビューを集めることです。消費者は・・ネットショップで商品を選ぶ際、とにかく低評価のレビューばかりを見ています(p150)
・自分でビジネスをする場合には、原則、違和感のある人とは付き合わないことです(p186)
・ミニマムスタートとは「ミニマム資金(初期投資」や「ミニマム人員」のことであり、・・「ミニマム努力」や・・「ミニマム行動」のことではありません(p130)
・スキルシェアサイトにいくつサービスを載せようが、セミナー集客サイトに何種類の講座を載せようが無料ですから、できることを並べているうちにチャンスが舞い込んできた(p208)
▼引用は、この本からです
Amazon.co.jpで詳細を見る
新井 一 、東洋経済新報社
【私の評価】★★★★★(94点)
目次
第0章 起業準備前夜~こんな間違いをしていませんか?
第1章 起業STAGEⅠ 売上0~1万円は「ありのままの自分と向き合う」
第2章 起業STAGEⅡ 売上1~5万円は「自分の知らない自分を知る」
第3章 起業STAGEⅢ 売上5~10万円は「常識通り非常識になる」
第4章 起業STAGEⅣ 売上10~30万円は「自然体でいく」
著者経歴
新井 一(あらい はじめ)・・・起業18フォーラム代表。6万人の起業したい会社員と向き合ってきた「起業のプロ」。1973年生まれ。会社員のまま始める起業準備サロン「起業18フォーラム」主宰のほか、起業家向けマーケティング支援などを行う。自立を目指す主婦やニート、フリーター、落ちこぼれなど、起業とは程遠いと思われがちな人材を支援してきた。
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