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「無名の男がたった7年で 270億円手に入れた物語」竹之内 教博

2024/10/04公開 更新
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「無名の男がたった7年で 270億円手に入れた物語」竹之内 教博


【私の評価】★★★★★(97点)


要約と感想レビュー

成功している人を真似る

「全身もみほぐし60分2980円」の「りらくる」を創業し、直営店600店舗を作った著者の思考を教えてもらいましょう。著者は子どもの頃、親がお金のことでよく喧嘩をしていたので、お金持ちになろうと考えていたという。


そこで著者のお金持ちになる著者の戦略は、成功している人を真似ることでした。勉強の成績を上げたければ、成績上位者に聞けばいいのです。美容師時代は、アシスタントの時からスタイリストのように振る舞い、トップスタイリストを真似ていたという。


「りらくる」を始めたときも、1店舗目から多店舗展開を考えて、運用を工夫していたというのですから、いかに成功事例を研究し、真似しようとしていたのかがわかります。


営業をしている方でも、売り方についてはトップ営業マンの真似をすべきです(p27)

スモールスタートでお金をかけない

そしてビジネスを始めるのは、お客さんを集めてからです。著者が健康食品の販売をを始めるときも、仲の良い友達に売ってみて、商品や売り方を改善していったという。


ビジネスはどんなに準備して、調べても、失敗する可能性が50%はありますから、リスクを減らすためにスモールスタートでお金をかけません。やってみて、うまくいったら拡大していけばいいわけです。著者は、借金をしなくては始められないような事業はしない方がいいと助言しています。


リスクを減らすためにスモールスタートにする・・最初からお金をかけない(p30)

省力化した仕組みを作る

興味深かったのは、「りらくる」はセラピストと「業務委託」関係にあり、セラピストは個人事業主として、「りらくる」という場を借りて、稼いでいるということです。そして、「りらくる」では指名料は全額がセラピストの収入となるので、セラピストは技術や話術を磨いて、お客様のリピートを増やそうとするという。


これは、キャバクラと全く同じ仕組みで、あくまでも「りらくる」はセラピストに稼ぐ場を貸しているだけなのです。


「りらくる」のキャバクラとの違いは、キャバクラのように黒服と呼ばれる店長のような人を置いていないということでしょう。店内の様子はカメラで見ることができ、業務の状況を書いたホワイトボードを見て、店の状況を把握しているという。売上も、セラピストに手当を払って、振り込んでもらっているというのですから省力化が徹底されているのです。


「りらくる」は働いているすべてのセラピストと「業務委託」関係にあります・・「りらくる」はセラピストに場所をお貸しているだけ(p67)

うまくいっていることを探し出す

著者はお金を稼ぐために、うまくいっていることを探し出し、自分で再現実験をして、うまくいけば拡大するという方式で、現在10以上のビジネスを立ち上げたという。徹底した調査と小さくはじめる思考錯誤で限りなく失敗を減らす手法は、投資のウォーレン・バフェットの考え方に近いと感じました。


つまり、かならずうまくいくものを探し出し、それが本当に儲かるとわかれば、そこに集中投資するというわけです。言葉で言うのは簡単ですが、それが難しいのだと思いました。竹之内さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・集客のために効果的なこと・・集客は看板だけで十分です。看板に力を入れましょう(p212)


・組織には向上心のない人も必要。やる気を出させようと考えるのが間違いです(p217)


・大金を手にした私は・・優雅なはずの生活が少しも楽しくないのです・・そして、私は気づいたのです。今の暮らしには「挑戦」と「成長」がないということに(p140)


▼引用は、この本からです
「無名の男がたった7年で 270億円手に入れた物語」竹之内 教博
竹之内 教博、扶桑社


【私の評価】★★★★★(97点)


目次

第1章 はじめまして、竹之内教博です。
第2章 「りらくる」快進撃のすべてをお話しします
第3章 夜明け前~「りらくる」創業前
第4章 いよいよ本番!「りらくる」売却後
第5章 竹之内塾、開校!



著者経歴

竹之内教博(たけのうち ゆきひろ)・・・1977年生まれ、大阪府出身。りらくる創業者、株式会社T'sインベストメント会長。高校卒業後、大学を4ヶ月で中退し、大阪堺市の美容室で勤務。美容師からヘアカラー講師、5店舗の統括ディレクター、数十社に及ぶ美容室のコンサルティングを経験。自身がよくリラクゼーションサロンを利用していたことをきっかけに、2009年、31歳の時に『りらくる』をオープン。わずか7年で全国直営600店舗規模にまで拡大し、英大手投資ファンドに90%の株を約270億円で売却。現在は、店舗経営のノウハウを活かし、タピオカ、コッペパン、高級食パンなどの飲食店経営、店舗マニュアルをクラウド上で管理ができるIT・通信関連事業、室内遊園地の運営、化粧品・健康食品のEC販売事業。M&A・事業承継事業、有料職業紹介事業、大阪ミナミのクラブ運営など10以上ビジネスを立ち上げ、さらに20以上の企業に投資している


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