人の目を気にしていたのに、評価されていないと気づいたときに読む本6冊
2026/11/08公開 更新
こんにちは。本のソムリエです。
皆さんは、「職場で手が回っていない仕事を拾っていけば、みんなが助かるだろう」と思って、ほかの人の仕事までカバーしてきたことはありませんか。
そうやって職場をよくしようと努力してきたのに、気づいたら年下の人が自分の上司になっていた。しかも、その上司は今の職場での経験がまだ少ない。結局、上司の仕事まで自分がカバーしているとしましょう。これはこたえますね。
冷静に考えれば、会社には、そうした細かい仕事を評価する仕組みがないのかもしれません。あるいは、周りの人も同じように誰かの仕事をカバーしていて、会社から見れば差がつかないのかもしれない。さらには、細かいことによく気づく人よりも、人間関係でトラブルを起こさず、大過なく職場をまとめる人を、会社は管理職に求めているのかもしれません。
自分では頑張ってきたのに、その頑張りが評価されていないと気づいたとき、どうすればいいのでしょうか。自分は本当は何を求めていたのか。人の評価にどう対処するのか。今回は、そこを考えるための6冊をご紹介します。
頑張りが評価されなかったときに考えたい3つのこと
会社は何を見ているのか
たとえば、担当者が注文の変更を見落としていた。あなたが気づいて出荷前に直したので、お客様には予定どおり品物が届きました。担当者は助かりましたが、上司の目に映るのは「今日も予定どおり出荷できた」という結果だけです。よく気がつく人がいる職場ほど、何も起きなかったように見える。自分も知らないところで誰かに助けられているかもしれません。
一方で、仕事でのミスは目につくのです。そういった意味で、「この職場で大過なく過ごすことができました」という挨拶は、レベルが低いように見えて、実は現実の職場の実情を的確に把握した内容とも言えるのです。
もちろん人事の理由は、外からはわかりにくいものです。次の面談で「私に期待している仕事は何ですか」と聞いてみても、上司も困るでしょう。「◯◯を達成したら昇進させる」、などと約束はできないからです。
自分は何を評価してほしかったのか
では、自分は、どう評価してほしかったのでしょうか。自分は、どういった仕事をしたかったのでしょうか。仮に、自分が課長になったら、どんなことをするつもりでしょうか。それは人それぞれ違うはずです。
自分が仕事でどうしたいのかということがはっきりしていれば、行動は違ってきます。
職場の雰囲気をよくしたければ、仕事以外で同僚と趣味の活動を提案してもいい。職場の効率を高めたければ、改善提案を毎月提出してもいい。自分の意見がなければ、人の言うことに右往左往したり、一喜一憂することになるのです。
会社の評価とは別に、自分は何を続けたいのか
私は30歳のころから、周りが残業している職場で定時に帰るようにしてきました。朝は資格の勉強をして、早く出社して、たまった仕事を片づける。仕事が早く終わるようになると、午後からはプラスアルファの仕事を提案するようになりました。さらに空いた朝の時間には、書評メルマガの執筆に使うようになったのです。
もちろん定時に退社することで、会社から評価されなくなるリスクはありました。「それはそれでしょうがない」と私は思っていました。私の目標は、今だから書けますが、「日本一の発電技術者になること」。私は会社から評価されるために勉強したり、他の学会の講習会に自費で参加したのではありません。自分の目標に向かって、行動しただけだったのです。
評価されていないと気づいたときに読む本6冊
- 評価を上げるために、もっと頑張るべきか
- 相手の喜ぶ答えを探してしまうとき
- 上司の評価が気になるとき
- 不満に思いながらも受け入れるてしまうとき
- 人からどう思われるかがきになるとき
- 会社の役職を外したあと、自分は何と名乗れるか
評価を上げるために、もっと頑張るべきか
「「悩まない人」の考え方 ― 1日1つインストールする 一生悩まない最強スキル30」木下勝寿
【私の評価】★★★★☆(88点)
https://1book.biz/2026/09/25/kinoshita-katsuhisa.html
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木下勝寿さんの本には、会社での評価が低いので、もっと頑張って働こうと考えている人の例が出てきます。そこで著者が指摘するのは、本人の思いと行動の矛盾です。
仮に、本人が高い評価を本当に望んでいるのであれば、会社の方針に沿った業績向上のための活動に重点を変えていくべきだと指摘しています。
単に、「今の仕事をもっと頑張ろう!」としても、同じことをしていても評価はあまり変わらないのです。実は、仲のいい同僚と楽しく働ければ満足なのではないか、と皮肉まで言っています。
相手の喜ぶ答えを探してしまうとき
「子どもをやめる本 何をするにも、親の顔が浮かぶ」 平 光源
【私の評価】★★★★★(93点)
https://1book.biz/2026/07/03/taira-kogen.html
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平光源さんの本には、転職を半年も決められなかった人が登場します。なぜ決まらないのかといえば、母親に言い出せなかったからだというのです。働くのは本人です。それでも、まだ相談もしていない母親の反応が、判断を左右していたわけです。
これは親子を扱った本ですが、職場に置き換えてみるとどうでしょうか。異動希望の欄に行きたい部署を書きかけて、「今、自分が抜けたら課長が困るだろうな」と考えてしまう。課長は異動に賛成してくれるかもしれないのに、これでは相談も始まりません。
著者は、「自分が心地よいと感じること」を書き出すことを勧めています。まず小さな一歩として、自分が心地良いことにOKを出していくのです。
上司の評価が気になるとき
「嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え」岸見 一郎、古賀 史健
【私の評価】★★★★☆(85点)
https://1book.biz/2014/06/11/post-2805.html
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『嫌われる勇気』で印象に残るのは、自分を否定する人がいても、自分と親しくしてくれる人もいるという話です。どちらの人に目を向けるかは、自分で選ぶことができます。職場では辞令を出すのは会社ですから、昇進を逃した結果は現実に残ります。気にするなと言われても、簡単には割り切れないでしょう。
ただ、その辞令は、会社の評価です。評価には、自分で自分を評価する視点があります。また、以前一緒に働いた人の評価もあります。それぞれの評価が違ったとしても、どの評価に目を向けるのか。それがこの本で表現する「勇気」なのです。
不満に思いながらも受け入れるてしまうとき
「アサーショントレーニング―さわやかな「自己表現」のために」平木 典子
【私の評価】★★★★☆(88点)
https://1book.biz/2007/12/03/post-584.html
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平木典子さんの本には、列に人が割り込んできたとき、どうするかという例があります。私はこの本の書評で、不満に思いながらも受け入れることが多いと書きました。黙っていればその場は収まりますが、こちらがどう思ったかは相手にはわかりません。
たとえば、年下の上司から「明日の説明、代わりにやってもらえませんか」と言われたら、どう答えるか。自分がやれば早い。でも、来月も自分が説明することになりそうです。「前回の経緯は私が資料にまとめます。今回は課長から方針を説明していただけますか」。これなら、自分が知っていることを渡し、上司にも経験を積んでもらえます。自分も相手も大事にする、というのが本の考え方です。
人からどう思われるかがきになるとき
「自分ものさし仕事術 ブレずにストレス0で成果を2倍にする方法」 吉野 創
【私の評価】★★★★☆(82点)
https://1book.biz/2026/09/09/yoshino-hajime.html
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吉野創さんは、かつて人からどう思われるかを気にして働いていました。そんな著者が自分の「ものさし」をつくるために勧めているのは、これまでの仕事の中で、うれしかったことや面白かったことを思い出すことです。自分が喜びを感じるところは人によって違うのです。
著者がお勧めしているのは、「自分理念」を作ることです。「自分のため」から「社会のため」の志を見出し、自分が望む未来をイメージし、「自分理念」に基づいて判断、行動するのです。
会社の役職を外したあと、自分は何と名乗れるか
「beの肩書き[完全版]本来の自分とほしい未来をつなげる 「人生の肩書き」のみつけかた、そだてかた」 兼松佳宏
【私の評価】★★★★☆(86点)
https://1book.biz/2026/05/28/kanematsu-yoshihiro.html
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兼松佳宏さんは、ご自身を「勉強家」と名乗っています。会社の外で「どんなことをしている人ですか」と聞かれたときに、自分がどういう人かを表す言葉を「beの肩書き」と呼んでいます。私なら「本のソムリエ」です。
自分のあり方を示す「beの肩書き」は、「自分理念」のようなものなのでしょう。自分はどういった人間なのか、言語化して自分にも相手にも伝えやすくする効果があるのです。
明日、頑張りが評価されなかったと気づいたら
明日、職場に行って、頑張りが評価されなかったと気づいても、自分自身の頑張りを否定する必要はありません。会社の評価は「上司」や「組織の基準」で判断されたものに過ぎません。評価が低かったからといって、すべてが否定されたわけではないのです。
自分の努力と、「評価される点」がズレているなら、努力の方向性を変えて取り組めばよいのです。単に、職場と自分が合わないのであれば、異動や転職を検討してみてもいいでしょう。そもそも、会社に評価されるのが、自分の人生の重要なことなのか、良く考えてみることも大切です。実は、仕事はお金を得るだけで十分で、別のことで自己肯定感を満たせることもあるのです。
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