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「アサーショントレーニング―さわやかな「自己表現」のために」平木 典子

2007/12/03公開 更新
本のソムリエ
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アサーショントレーニング―さわやかな「自己表現」のために


【私の評価】★★★★☆(88点)


要約と感想レビュー

 アサーションとは何でしょうか?アサーションとは、「誠実に、礼儀正しく、言いたいことを言う」ことです。例えば、列に並んでいて、横から他の人が割り込んだとき、どうするか?ということです。


 普通の場合、人が他人から不利益を受けたとき、一般的に3通りの対応があります。
 一つ目は、感情的に怒る。【攻撃】
 二つ目は、不満に思いながらも、受け入れる。【非主張】
 三つ目は、礼儀正しく止めてくださいと言う。【アサーティブ】


 私は、二番目のパターンが多いでしょうか。あなたは、どうでしょうか。この本の目的は、三つ目のパターンができるようになることです。つまり、礼儀正しく、事実を伝えて、自分の意見、感情を伝えることができるようになるということです。


・自分がやりたいことを言うことは人権として許される・・・もちろん、それを聞いた相手はあなたの申し出に対して、同意する権利もあるし、さらに別の提案をする権利もあります(p40)


 実際には、言いたいことが言えなくなる要因が、いくつかあります。まず、人に好かれようとする気持ちです。相手に悪く思われないようにしようとすると、どうしても相手に迎合してしまう場合が多くなります。


 また、相手を傷つけないようにと考えすぎると、行動できなくなってしまいます。相手を傷つけるのはよくありませんが、自分が傷つくのも同様によくないのですから、どんなに配慮しても傷つけてしまうことがあるということを自分で納得しておく必要があるのでしょう。


・傷つけまいと必死になるよりも、傷つけてしまうことがあり得ることをいつも心にかけ、その時の後始末の方法を身につけることが大切です。(p92)


 アサーショントレーニングという本ですが、訓練の方法については、最後にちょっとだけ概要が書いてあるだけでした。その点だけが残念でマイナスにしましたが、私たちが人生を生きていく上で、必須の内容でしたので、限りなく★5に近い、★4としました。


この本で私が共感した名言

・人に好かれることにこしたことはないが、必ず好かれるとは限らないし、まして、好かれなければならないことはない(p86)


・人と話をしたり、一緒に何かをしようとすることは、自分を知らせることであり、それなしにはことは進まないのです。人間関係には自分を開くことが不可避なのです。(p105)


・相手から怒りを向けられて緊張・・・そんなときは、「怖い」とか「動揺している」とか、「ちょっと待ってください」など、自分の防衛的な気持ちを表現することが必要です。・・・もし、それでも解決できない場合は、第三者に仲介を頼むのも有効(p147)


▼引用は、この本からです。
アサーショントレーニング―さわやかな「自己表現」のために
平木 典子
日本・精神技術研究所 (1993/10)
売り上げランキング: 1021
おすすめ度の平均: 4.5
5 思いこみをくつがえす
3 アサーションと看護師
4 アサーションを知らない初心者


【私の評価】★★★★☆(88点)


目次

第Ⅰ部 コミュニケーションの基礎
第1章 アサーションとは
第2章 ものの見方・考え方とアサーション
第3章 人権としてのアサーション

第Ⅱ部 アサーティブな自己表現の方法
第4章 アサーティブな言語表現
第5章 言語以外のアサーション
第6章 アサーション・トレーニングの実際
第7章 むすびに代えて ~21世紀のアサーション~



著者経歴

 平木 典子(ひらき のりこ)・・・1936年生まれ。1959年、津田塾大学学芸学部英文学科卒業。ミネソタ大学大学院教育心理学修士課程修了。現在、統合的心理療法研究所(IPI)所長。臨床心理士。家族心理士。1979~1980年、サンフランシスコ州立大学において、家族療法とアサーション・トレーニングの訓練を受け、以後、これらを中心とした臨床と対人コミュニケーションのトレーニングに従事。臨床心理士養成指定大学院においても、二〇年以上にわたり臨床心理士の養成やトレーニングに携わってきた


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