「カウンセラーのためのアサーション」平木 典子 土沼 雅子 沢崎 達夫
2011/01/21公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
■私が読書をしながら不満に感じるのは、
学校で次のことを教えてくれなかったことです。
「人は、自分の価値観に基づいて生きてよい」
「人は、自分の考えを表現してよい」
・アサーション権・・・
「自分の行動は自分で決めてよい」
「私たちは自分自身についての最終的な判断権をもっている」(p33)
■この本では、2番目の
「自分の考え」を表現する技術
を学びます。
・日本人は相手を立て察することを
期待し合う文化のなかで生きていますので、
非主張的な傾向の強い人が多いようです。
しかし、この傾向が強くなると、
ストレスがたまりやすくなるし、
相手から理解されていないという
感じになりがちです(p4)
■ビジネスの社会においては、
自分の考えをはっきりと表現することは
大切です。
自分の考えなしでは、
自分の存在の意味はないといえましょう。
ただし、意見ははっきりいいつつも、
相手に対して礼を尽くすことは
社会人として最低限のマナーだと思うのです。
丁重にはっきり意見を言う、
という感じでしょうか。
・「DESC」・・・
D(describe)は、相手の行動を客観的に述べること・・・
E(express)は自分の感情を表現すること・・・
S(specify)では、相手の行動変容を明確に頼みます・・・
C(choose)では、結果を明確にし、脅威を与えず、
結果に対する報酬やペナルティについても
話しておきます(p49)
■ただし、自分の考えを表明することで、
その場は相手の対立がおこります。
その「対立」こそが、相互理解の
出発点になるのです。
カウンセラー向けの本ですが、
普通の社会人にこそ
必要な知識なのです。
「意思表示なくして、相互理解なし」
平木さん、良い本をありがとうございました。
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■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・アサーションはまず、自分の考え、感情、気持ちなどに
正直であることを前提とします。つまりどんな自分で
あってもありのままでよいのです(p15)
・カウンセリングでは、カウンセラーが許容的な雰囲気を
つくりだすことによって、クライアントが自分の感情を
自由に表現できるようにします。感情が自由に表現できる
ようになるとき、健全な心理的成長が起こると考えます(p23)
・私たちは子どもから大人へと育っていくなかで
肯定的な感情と否定的な感情を区別し、
表現してよい感情といけない感情を
区別していきます。
一般に不満、失望、悲しみ、嫉妬、憤り、
怒り、性的な淫らな表情などは
表現しないようにします。
このような感情を抑えすぎると、
無感動になったり、歪んだ形で表現したり、
間接的に他者に投影してしまったり・・(p43)
・カウンセラーは自分の感情に耳を傾け、
正直になることが必要です。・・・
大きい怒りにさせないためには、
怒りは小さいうちに表現することです。
・互いにアサーティブであることによって
最終的にはよい人間関係が築かれるとしても、
その過程には困難がある場合が多い(p69)
金子書房
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
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