「人は勘定より感情で決める」柏木 吉基
2011/01/22公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★☆☆☆(69点)
要約と感想レビュー
世の中は必ずしも正しいことが、正しく評価されるわけではありません。プレゼンのやり方で勝つ場合もありますし、ちょっとした表現の仕方で、結果がかわってしまうこともあるのです。
この本では、そうしたビジネスの場で知っておくべき錯覚や表現方法を考えていきます。特に錯覚をうまく使っているのは、宝くじです。確率的には、必ず国が儲かるようになっています。
・ジャンボ宝くじの1等に当選する確率は「0.00001%」しかありません。しかし、「40本」のように絶対値で表記すれば、当選の可能性がぐっと高まるように受け止められますよね(p36)
こうした心理学にも通じることは、広告の世界でも、他社との交渉でも、使われるものです。使う使わないは別として、正しい判断をすることができるように、知っておく必要があるのでしょう。
柏木さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・評論家は「後出しジャンケンのプロ」・・・筋の通った話ほど、一度疑ってみてください(p32)
・どんなにネガティブなメールに対しても、180度逆のポジティブなトーンで返したほうが、そのままネガティブに返すことに比べ、結果的に"こちらに分がある結果"に収まります(p90)
・「とにかく議論の最初に自分の案を紹介してしまう」という"早い者勝ちの法則"(p134)
技術評論社
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【私の評価】★★☆☆☆(69点)
目次
第1章 なぜ、売上アップにつながらない販促が正当化されるのか―数字を読み取るときの落とし穴
第2章 S字の魔力がイエスマンを作り出す―損得の大きさと確率を判断するときの落とし穴
第3章 ネガティブをポジティブに変える法則―捉え方がもたらす落とし穴
第4章 愛着はムダ仕事の素?―過去と今への執着がもたらす落とし穴
第5章 若者はなぜ3年で辞めるのか―記憶がもたらす落とし穴
第6章 残業と先延ばしの経済学―未来の軽さがもたらす落とし穴
第7章 「見た目が9割」で思考停止しないために―不適切な情報と知覚がもたらす落とし穴
著者経歴
柏木吉基(かしわぎ よしき)・・・データ&ストーリー代表。多摩大学大学院ビジネススクール客員教授。横浜国立大学、亜細亜大学非常勤講師。元・日産自動車ビジネス改革チームマネージャ。慶応義塾大学理工学部卒業後、日立製作所入社。米ゴイズエタ・ビジネススクールでMBA(経営学修士)取得。2004年に日産自動車に入社。海外マーケティング&セールス部門、組織開発部ビジネス改革チームマネージャなどを歴任。データを駆使し、「新規ビジネス戦略策定」や「グローバルでの業務プロセスの分析・評価・改善」など多数のプロジェクトをリードした。
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