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「コスト削減と再エネ導入を成功させる 最強の電力調達 完全ガイド」

2020/09/27公開 更新
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「コスト削減と再エネ導入を成功させる 最強の電力調達 完全ガイド」


【私の評価】★★☆☆☆(68点)


要約と感想レビュー

新電力はどういった商売をしているのかな、という思うで手にした一冊です。基本は事業所の使用電力量の変化を把握し、最小限の契約電力とし、最適メニューを提供する電力小売会社を探すということです。電力は完全自由化されていますので、競争入札により、価格を安くすることができる可能性があります。


新電力の狙い目は、価格の高い低圧、高圧です。特別高圧は価格が低いので旨味が少ないのです。また、電力使用量の少なく、基本料金の高い負荷率の低い物件も新電力が安い料金を出しやすいようです。これは、固定費を新電力が負担していないので、基本料金を安くできるからです。


こうした状況を見ると、新電力が商売ができているのは良いとこ取り、つまりクリームスキミングであることがわかります。しかし、電力業界のルールは毎年変わっており、すべての電力小売会社が固定費を支払うこととなる容量市場が2024年に動き出せば、省電力の経営は厳しくなっていくのでしょう。


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この本で私が共感した名言

・オフィスビルや役所など負荷率が低い拠点の契約切り替え時には、新電力のほうが安い価格を提示してもらいやすい傾向があります・・・契約電力に対する使用電力量の割合が少ない(p65)


・テナントが埋まるまでの電気料金の最小化・・・総合負荷試験中の2週間程度、ディーゼル発電機を持ち込んで電力を一時的に補完する工夫をしました・・・契約電力を抑える(p215)


・市場高騰リスクのある夏と冬・・・夏、冬限定で、市場高騰リスクをヘッジした金融商品が登場しています(p352)


▼引用は、この本からです
「コスト削減と再エネ導入を成功させる 最強の電力調達 完全ガイド」


【私の評価】★★☆☆☆(68点)


目次

序章 なぜ、電気料金は安くなるのか?
第1章 いまさら聞けない電力調達の基礎知識
第2章 電力調達でコストを下げる実務のコツ
第3章 経営の武器になる、電力調達の高度化
第4章 トップ企業が再エネ電力を買う理由
第5章 丸ごと理解、再エネ電力の基礎知識
第6章 正しい再エネ電力の買い方
第7章 買い手が主役になる時代へ



著者経歴

久保 欣也(くぼ きんや)・・・日本省電・代表取締役社長。早稲田大学理工学部卒業。東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻修了(工学修士)。東京電力に入社後、エネルギー分野での事業開発に従事。その後、ドリームインキュベータにて経営戦略コンサルティングを経験。2018年に「電力調達の商流改革」を掲げる日本省電を設立し、コスト削減が難しい大企業の電力調達を精力的に支援している。支援実績は6000件、900億円超。代表を兼任するビジネスデザイン研究所では、電力業界向けのコンサルティングも手がける 。


三宅 成也(みやけ せいや)・・・みんな電力 専務取締役事業本部長。名古屋大学大学院工学研究科電気電子工学専攻修了(工学修士)、神戸大学大学院経営学研究科現代経営学専攻(MBAプログラム修了)。2007年まで関西電力原子力部門に13年間勤務。その後、アーサー・D・リトル、KPMGコンサルティングにて幅広い業界のコンサルティング経験を積む。みんな電力では、業界初のブロックチェーンによる電力トラッキングシステムを開発。


山根 小雪(やまね さゆき)・・・日経BP「日経エネルギーNext」編集長。東京農工大学大学院工学研究科応用化学専攻修了(工学修士)。2002年に日経BPに入社し、「日経コミュニケーション」編集部で記者として通信自由化を取材・執筆。2007年から「日経エコロジー」編集部で地球温暖化など環境ブームに触れる。2010年から「日経ビジネス」編集部にて、エネルギーや自動車など製造業を担当。2015年1月の「日経エネルギーNext」創刊時より編集長を務める。


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