「心がほぐれる1分習慣 会社に行くのがツラいときの45のヒント集」西上貴志
2024/07/26公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
要約と感想レビュー
行動習慣を変える
著者は精神科専門医・産業医として、心の不調を抱える人に対応してきました。その中で実際に効果のあったのは、「行動習慣」をちょっとだけ変えることだったのです。
著者自身も減点思考で、若い時は、優れている人と自分とを比較し、自己嫌悪に陥って、寝不足になり、動けなくなることがあったという。著者の場合は、寝る前にノートに今日の出来事を書き出し、明日の予定を考えてから寝るようにしたら、ぐっすり眠れるようになったというのです。そして、よく寝れるようになると、「こんな自分もいていいかもしれない」と自分のことを肯定的に感じることができるようになったという。
このように、自分の考え方を変えるよりもちょっとした「行動習慣」を変える方が、圧倒的にやりやすく効果があるのです。では、具体的なちょっとした習慣を教えてもらいましょう。
「ほんの小さな変化」がとても重要・・小さなハンドルを握って行う舵取りによって、大きな船が動くのです(p6)
予定を書き出して決める
まず著者のように、いろいろな悩みで眠れない人は、今、悩んでいること、考えていることを書き出すことが効果的です。そして、前の日に明日の予定を決めておくと、心配が減るのです。著者は、1つでよいから次の日の予定を決めることを推奨しています。
また仕事が多くて、仕事が手につかない人には、15分単位に時間を区切って、次の15分は何をする、次の15分は何をすると小さい作業に分けることを推奨しています。これらは多くの問題を頭から取り出して、目の前の小さな課題に集中して取り組むための手法といえるのでしょう。
業務量が増えて・・細かく目標を区切って処理を進める・・「15分後の目標」を決める(p93)
環境整備をする
それ以外にも、昼食後に15分から30分の昼寝を取ること、寝る前に瞑想すること、体がだるい時は、3回シコを踏んでみること、机の上や部屋を清掃することなどが推奨されています。これは体調を含めた環境整備をすることで、次の行動がしやすくなる効果があると思われます。
また、心にモヤモヤがあるときは、隣の人に話しかけてみることや、変な上司にイライラしたら、枕に顔を埋めて大声を出すことが推奨されています。このようにたった1分やそこらでできることでも、行動することで大きく変わるきっかけになるかもしれないのです。
何でもやってみて、自分に合っているかどうか、確認してみたくなってきました。西上さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・解決しない事象については悩んでも意味がないという結論をつける(p165)
・自分の意見をはっきり主張する・・本音を隠したままでは、あなたは我慢したままコミュニケーションを進めることになります(p60)
・休日の買い物は今までとは違う道を歩き、気になる店に立ち寄ってみる(p180)
・今日は何もしないときっぱり宣言する(p200)
【私の評価】★★★☆☆(78点)
目次
1 朝起きて最速でシャキっと出社するための1分習慣
2 人間関係をコントロールして居心地の良い職場にするための1分習慣
3 仕事で最高のパフォーマンスを発揮するための1分習慣
4 終業後にさっとチルアウトして良い睡眠を得るための1分習慣
5 休日にリフレッシュして充実した1日にするための1分習慣
著者経歴
西上貴志(にしうえ たかし)・・・精神科専門医・産業医/医療法人社団 山桜会 理事長/あすか産業医事務所 代表。東京大学工学部卒。同大学院工学系研究科在籍中に医師を志し、北海道大学医学部医学科に入学。卒業後は精神科救急医療に従事し、外来診療だけでなく入院治療まで幅広く経験。その中で早期介入・予防が患者・家族にとって最も負担軽減になるとの考えから、産業医活動として約20社を担当する。並行して「あすかメンタルクリニック町田」「あすかメンタルクリニック大宮駅前」を開設。
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