「一日の休息を最高の成果に変える睡眠戦略 世界のビジネスエリートが取り入れる「7つの眠り方」」角谷 リョウ
2024/07/25公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(90点)
要約と感想レビュー
睡眠改善の効果が大きい
睡眠健康指導士は何を教えているのでしょうか。著者は運動トレーナーとして運動、食事、睡眠を指導していましたが、特に睡眠改善の効果が大きいことに気づき、睡眠改善に特化したサービスを提供するようになったという。
この本で紹介している睡眠方法は、短眠、快眠、長眠、二分割睡眠、多分割の5つです。
まず、「短眠」は4時間半前後に睡眠時間を短くして、起きている時間を長くする方法です。お昼の仮眠で不足分を補います。しかし、一般に7~8時間が最適という人が多いので、あくまで受験や起業などで集中してパワーを発揮したい人が2,3年続けるくらいを推奨しています。健康を害しては意味がないからです。
「快眠」は自分に最適な睡眠時間を取るものです。まず、一般的に7時間半くらいが最適といわれていますので、自分にとって最適な睡眠時間を試行錯誤していくことになります。
一般に7~8時間が最適という人が多い・・まずは8時間寝てみて睡眠の状態や翌日の目覚めを観察してみましょう(p119)
大谷翔平と藤井七冠は長眠
次に「長眠」は、大谷翔平のように10時間眠り、さらに昼に1時間半から2時間仮眠を取るものです。実は藤井七冠も1日10時間の睡眠に加えて、対局中にも昼寝をしているという。小学5年生の国語と算数で調査したところ、睡眠時間が8~9時間の子どもが最も好成績で、睡眠時間が長いほうが成績がよい傾向にあったというのです。
さらに、長眠で1時間半~2時間程度の昼寝をした人は、1日を2回生きている感覚になるというのです。睡眠を十分取ることで、肉体的にも脳的にも最高のパフォーマンスを出すことができるようになるのでしょう。
大谷翔平選手は毎晩10時間眠り、しかも昼間も時には自分専用のマットレスを球場に持ち込んでまでたっぷりと昼寝をとる長眠戦略で知られています(p32)
黒柳徹子と田中角栄は二分割睡眠
「二分割睡眠」は黒柳徹子さんの習慣で、睡眠を2回に分け、深夜に3時間だけ起きて作業するというものです。別の本に書いてありましたが、田中角栄も夜の懇親会が終わった後、午前2時に起きて、資料を読んだり、官僚や政治家の出身地や経歴を暗記したという。
「多分割睡眠」はサッカーのクリスティアーノ・ロナウド選手が90分の睡眠を1日5回取っているという。また、トラックドライバーや赤ちゃんのいる奥さんは、仕事や赤ちゃんに合わせて眠れるときに寝るしかありません。
そもそも哺乳類の多くは、短い眠りを一日の間に何度も繰り返して取るので、本来は、「多分割睡眠」が私達の基本だったのが、人類の文明の発展により、決まった時間に集中的に寝るようになった可能性もあるのです。
二分割睡眠で手に入る1日3時間のボーナスタイム・・頭脳はすっきり明晰(p191)
睡眠こそ健康の基本
この本では、看護師7万5千人を対象に20年以上の調査の結果、夜勤のある看護師は全くない人に比べて死亡率が11%高いことを紹介しています。確かに睡眠こそ、私達の健康の重要な要素であり、起きている間の能力を左右しているのです。著者の言う通り、うまくいっていない人は、まず睡眠改善から取り組むと、大きな成果を生む可能性があるのでしょう。
ちなみに本のソムリエは、午後9時半~5時が基本で30分ほど前後しますが、常に7時間半の睡眠を確保しています。睡眠について、よくまとまっている一冊でした。角谷さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・グーグル本社は・・社員が自由に仮眠が取れるようソファやハンモック、カプセル型でぐっすりと眠れる「昼寝ポッド」まで設置されています(p36)
・日中の昼寝は必須・・基本となるのは、15~25分間の「パワーナップ」(p96)
・寝る前のルーティンとしておすすめしたいのが、瞑想です(p129)
【私の評価】★★★★★(90点)
目次
第1章 戦略1 超絶回復力で猪突猛進!ザッカーバーグの「短眠戦略」
第2章 戦略2 幸福とアイデアにあふれるエリザベス女王の「快眠戦略」
第3章 戦略3 超一流へぐんぐん成長↑ 大谷翔平の「長眠戦略」
第4章 戦略4 深夜に無敵の時間を作る★黒柳徹子の「二分割睡眠戦略」
第5章 戦略5 細切れでも頭すっきり♪クリスティアーノ・ロナウドの「多分割睡眠戦略」
第6章 戦略6 自分の時間を生きる@マドンナの「フレックス睡眠戦略」
第7章 戦略7 みんなで眠って、いいチーム◎ ラリー・ペイジの「チーム睡眠戦略」
著者経歴
角谷リョウ(すみや りょう)・・・160社以上、14万人以上の会社員の睡眠改善をサポートしてきた上級睡眠健康指導士。日本睡眠学会学会員、日本認知療法・認知行動療法学会会員、日本サウナ学会学会員。 神戸市役所を退職後、トレーナーとして独立。フィットネス業界誌で年間最優秀賞を受賞する。「運動」「食事」「睡眠」の改善サポートを行なってきたが、「睡眠の改善」がメンタルやコンディションの回復につながることに気づき、睡眠改善に特化する活動にシフト。認知行動療法や心理学をベースにした独自の睡眠改善メソッドによるサポートを行っており、1回のセミナー参加で不眠症レベルの受講者の約70%が「正常範囲」まで改善。4週間の睡眠改善プログラムにおいては90%以上が「正常範囲」にまで改善している。
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