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「「若手と一緒に成果を出したい!」と思ったら。~自分で考え動きたくなるチームを作る45のヒント」平山枝美

2024/07/24公開 更新
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「「若手と一緒に成果を出したい!」と思ったら。~自分で考え動きたくなるチームを作る45のヒント」平山枝美


【私の評価】★★★★☆(82点)


要約と感想レビュー

スタッフの意見を引き出す

販売コンサルタントは、店舗販売スタッフに対して、どんなアドバイスをしているのでしょうか。


著者はアパレル店長時代、厳しい指導でスタッフが全員、1か月で退職したことがあるという。はじめてお店にやってきて、人間関係ができていないときに駄目な点だけ指摘していれば、どうしてもスタッフの不信感は高まってしまうわけです。


そこで著者は、スタッフの私生活を含めて知ることを意識しながら、スタッフの意見を引き出す指導方法に変えることで、売上が自然と上がるようになったというのです。


「仲良くなろう」とするのではなく、「相手のことを少しずつ知りたい」と思うことが大切です(p21)

スタッフの考え方を知る

まず、最初はスタッフの話を傾聴することからはじめます。スタッフの考えや行動を肯定する言葉をかけることも意識しましょう。愚痴を言うスタッフがいれば、「〇〇さんは、それが問題と考えているのね」と共感しつつ、「私に助けてほしいことは何かな?」などと、スタッフの要望を聞けばよいのです。


また、「お客様に声をかけにくい」と仕事上の悩みを持っているスタッフには、「そう思うこともあるよね。何か、そう感じるようになったきっかけがあるの?」などと掘り下げてあげればいい。


そして、できるだけスタッフに「あなたはどう考えているか教えてください」などと、意見を引き出しましょう。もしスタッフから合理的な提案があれば、「その提案は素晴らしい。ぜひやってください」と、後押しすればいいのです。

 
私は質問されると、相手に考え方を知ってから答えたいと前置きした上で、・・・「あなたはどう考えているか教えてください」(p132)

スタッフと一緒に店舗の目標を設定

「接客されるのが苦手だったお客様が、好きになる店」などと、スタッフと一緒に店舗の目標を設定している点が印象的でした。また、売上や利益率を目標としてしまうと、押し売りしたり、買わないお客様をぞんざいに扱うなど雰囲気の悪い店舗になったという経験も著者の豊富な引き出しを感じさせました。


現場は少数の社員と、多数のアルバイトやスタッフで 構成されることが多いので、人間関係が大事だとわかりました。日本人は空気を読むがゆえに、些細な不満を溜めないように、聞きづらいことを明確にする場を作って、前向きな意見交換をしたほうがよいのでしょう。平山さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・「ここがダメ」ではなく「こうするともっと上手くいく」と伝える(p156)


・「面倒くさい」「自信がない」「(忙しくて)それどころじゃない」・・まずは、小さな行動から起こしてもらう(p94)


・「発言しやすさ」を演出する・・発表する人をサイコロで決めました(p191)


▼引用は、この本からです
「「若手と一緒に成果を出したい!」と思ったら。~自分で考え動きたくなるチームを作る45のヒント」平山枝美
平山枝美、大和書房


【私の評価】★★★★☆(82点)


目次

第1章 「この人なら大丈夫」と若手に感じてもらうには?
第2章 「そう言われてもなあ」を「ちょっとやれる気がしてきた」に変える
第3章 「やってみました!」と自分で考え、動いてくれるチームを作る
第4章 「どう思う?」を投げ掛け、アイデアがあふれるチームにする
第5章 「臨機応変に動けるスタッフ」になってもらえる、視点のずらし方



著者経歴

平山枝美(ひらやま えみ)・・・販売コンサルタント。アパレル企業で販売員、店長、エリアマネージャーを経て、顧客戦略のコンサルタントとして独立。顧客作りのための接客や、店舗マネジメントへのアドバイスを行っている。文化服装学院・非常勤講師。店長時代は、厳しい指導のために1ヶ月でスタッフが全員退職。チーム作りが全くうまく行かず落ち込む日々を過ごしたが、スタッフの立場で指導方法を一新。チーム力で売上をV字回復させた。その結果、社内最速でエリアマネージャーに昇格。不採算店舗を次々と立て直し、スタッフを店長やエリアマネージャーに続々と昇格させた。現在は、無印良品(良品計画)、ビームス、ルミネ横浜や丸の内商店会といった大型商業施設のほか、美容室、インテリアショップなど、アパレルに留まらず、顧客視点のチーム作りについて研修を行っている。現場の状況を踏まえた上でのアドバイスは大好評で、満足度アンケートで最高評価98%を誇る。


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