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「人生は28歳までに決まる! 30代を楽しむためにやるべき24のこと」長倉 顕太

2024/11/15公開 更新
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「人生は28歳までに決まる! 30代を楽しむためにやるべき24のこと」長倉 顕太


【私の評価】★★★★☆(89点)


要約と感想レビュー


フォレスト出版で師匠と出会う

著者の20代はフォレスト出版の茶髪の編集者として、1100万部を売り上げたという。フォレスト出版に就職する前は、アメリカのカジノに入り浸り、プロになろうと考えていたというのですから、出版社に拾われたという表現も誇張ではないのでしょう。


フォレスト出版で師匠と呼べる編集長と出会った著者は、編集者として夢中で仕事をしたという。編集者とは著者の作品を編集し、著者を売り出す仕事です。著者はただ、目の前の著者の役に立ちたかっただけだという。それが大きなモチベーションだったのです。


だから著者が他社で出版する際のサポートや、著者のビジネスの手伝いを無償でやっていたという。そのおかげで、独立しても仕事では困らなかったというのです。


編集者時代、金髪に近い茶髪にパーマという出で立ちで仕事をしていた・・・でも、そのぶん私は、ストイックに仕事をこなした・・手堅く結果を出していった(p130)

尊敬できる人がいる職場を選べ

著者は出版社で師匠と出会い、大きく成長できました。その経験から、著者が20代の若者に伝えたいことは、尊敬できる人がいる職場を選べということです。


ところが、尊敬できる人はどこにいるのかといえば、わからないのです。だから、常に知らない世界に触れる努力が必要になります。本を読み、人と会い、見える世界を広げていくのです。


その結果、うまくいけば、「やらずにはいられないほど、やりたいこと」に出会える可能性が高まるというわけです。 


師匠を持ったおかげで、私は大きく成長できた。「尊敬できる人がいるかどうか」は、仕事を選ぶ大きな基準になる(p115)

本は安い

私が面白いと思ったのは、フォレスト出版の編集者としての本音の部分です。


著者は編集者だったときは、ヒット作を作るために、成功話を「盛る」ようにしていたという。ところが、「盛った成功体験」で出版した著者は、暗示が効くのかどうかわかりませんが、その後も盛ったレベルで成功し続けていることが多いというのです。


このように多少ありふれた内容でも、タイトルを工夫したり、話を盛ったりして、ある種「工場生産的」に本を作って1100万部を売り切ってしまったと、著者は反省しているのです。


とはいえ、書籍というものは、出版社が内容を確認し、著者のノウハウを集積したものです。セミナーで聞けば、数万円~数十万円の内容が、数千円で読めるのですから、本を買って損をすることはないという意見に同意です。


本は、非常に多くの労力をかけて作られている・・編集者が内容の妥当性を確認し、校閲者が事実関係を調べ、誤字脱字を取り除く・・セミナーに行こうと思えば、数万円(p67)

自分の経験に金を使え

著者が20代の若者に伝えたいことは、「やりたいこと」より「新しいこと」を体験してみることです。金を貯めるのではなく、金を目に見えないものに使い、自分の経験とするのです。将来何が役立つかなんて、誰にもわかりません。選り好みせず、経験を増やし、出会いを増やし、自分の枠を大きくするのです。


スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式で語った「コネクティングドット」(Connecting the dots (点と点をつなげる) )と同じことだと思いました。自分のやりたいことを探すというよりも、「新しいこと」に取り組みながら面白そうなことを探すのです。それが、将来になってつながり、自分の個性となるのです。長倉さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・5000円を超えるような「高すぎて売れない本」なんかはとくに良い・・読んでおくと、オリジナリティに繋がる(p69)


・早起きは人生を変える(p100)


・大多数の人は頭でわかっていても動けない・・・必要なのは、環境を変えることだ・・変わらざるを得ない状況になれば、どんな人にも危機感が生まれ、動けるようになる(p139)


・「新しいこと」を始めようとするとき、身近な人はそれを止めようとするだろう。いわゆる「ドリームキラー」だ(p140)


▼引用は、この本からです
「人生は28歳までに決まる! 30代を楽しむためにやるべき24のこと」長倉 顕太
長倉 顕太、イースト・プレス


【私の評価】★★★★☆(89点)


目次


1 「やりたいこと」がない君へ
2 私たちが行動を起こせない理由
3 「インプット」が体験価値を高める
4 日々を有意義にする「習慣」の力
5 「人生100年時代」の働き方
6 人間関係の停滞は、「人生の停滞」
7 コミュニケーションが苦手でも、人と「うまくやる」方法
8 「与え合う世界」の住人になれ



著者紹介


長倉顕太(ながくら けんた)・・・作家・プロデューサー・編集者。1973年、東京生まれ。学習院大学卒業後、職を転々とした後、28歳の時に出版社に転職し、編集者としてベストセラーを連発。今までに企画・編集した本の累計は1100万部を超える。独立後は8年間にわたりホノルル、サンフランシスコに拠点を移して活動し、現在はコンテンツのプロデュースやこれらを活用したマーケティング、二拠点生活の経験を活かしたビジネスのオンライン化/テレワーク化のコンサルティング、海外での子育ての経験(とくにギフテッド教育に詳しい)から教育事業などに携わっている。2015年からは若者に向けたコミュニティ運営も開始。グループコンサルティングや読書会を通じ、知識と経験の重要性を伝えている。


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