移動がサバイバル能力を覚醒させる「移動する人はうまくいく」長倉 顕太
2024/10/31公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★★★(92点)
要約と感想レビュー
成功哲学本を1100万部売る
著者は出版社で成功哲学本を担当し、累計1100万部売り上げたという。著者は成功法則をバカにしていましたが、売らなくてはならないので、自分も成功法則を実践してみたという。その中で、成果があったと感じたのが高い家賃のところに住むこと。そして、移動するということなのです。
ちなみに「とにかく家賃の高い所に住め」という成功法則を実践していくうちに、収入も上がっていって、最後には家賃が月100万円超になったという。収入が上がったのは、人が環境によって大きな影響を受けるためです。つまり、環境の変化によって思考が影響を受け、行動が変わるのだと著者は分析しています。
成功法則本を読んでいて「とにかく家賃の高い所に住め」という法則に慣れ親しみ、実践していたから引っ越しを毎年していた(p37)
移動でサバイバル能力が覚醒する
東日本大震災をきっかけに、著者は海外に引っ越しました。サンフランシスコ、ホノルル、東京、京都に住居を持ち、行き来していたという。このように移動生活を行っていると、会社員として家と職場を往復するより、脳がリフレッシュされるように感じるという。
つまり、移動しまくることで感覚が研ぎ澄まされ、今まで見えなかったものが見えるようになったというのです。そして移動すればするほど、収入が上がっていったというのです。著者は、移動することで不安定な感覚が強まり、潜在的なサバイバル能力が覚醒したのではないかと推察しています。
サバイバル能力を覚醒させる「不安定感」(p31)
移動するから面白い体験ができる
著者は毎月、日本とアメリカを往復しながら、一~二泊で海外に行くという。著者のお勧めは、年4回海外旅行、年4回国内をノルマ化することなのです。著者の成功法則は、旅行するから稼げるようになるというもの。普通の人は、稼いでから旅行できると思っているのですから、順番が逆なのです。
つまり、年四回の海外旅行、年四回の国内旅行をやってみると、その生活を維持するための稼ぎ方が見えてくるのです。お金があるから面白い人に会い、面白そうな場所に行き、面白い体験をするのではないのです。面白い体験をして、面白い知識を持っているからお金が稼げるというわけです。
新しい知識に触れ、新しい体験をし続ければ、当然、面白い人生にもなるし、面白い人間にもなってくる。新しい場所に行くことにもなるだろうし、新しい人にも出会うだろう(p169)
大切なのは誰と働くか
著者は、「何をやるか」ではなく、「誰と働くか」「どこで働くか」を重要視しているという。つまり、面白い人と、面白そうな場所で働くのです。
だから、そうした出会いを作るためにも、著者は自分に「初体験」をさせ続けるようにしているのです。特に、人は実物を見て感じたものになれるので、自分が理想とする生き方をしている人に会いに行くようにしているという。
例えば、書店イベントなどに行って、著者に会うのです。業界トップの人の思考法や立ち居振る舞いを見るだけでも大きな刺激となるのです。
何でも新しいことをやってみよう!という著者の言葉は素晴らしいと思いました。長倉さん、良い本をありがとうございました。
無料メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」(独自配信) 3万人が読んでいる定番書評メルマガ(独自配信)です。「空メール購読」ボタンから空メールを送信してください。「空メール」がうまくいかない人は、「こちら」から登録してください。 |
この本で私が共感した名言
・教養とは何かといえば、一つの物事を自分なりに楽しむことだろう・・私が伝えたいのは、役立たなさそうなものをどんどんやっていくことの大切さだ(p192)
・ベストセラーを読むのではなく、ベストセラー作家が読んでいる本を読め(p73)
・英語が話せるというのは発音とかが重要なわけではなく、議論に入り込めるかが重要(p108)
・毎日同じ時間に同じことをする・・日本にいるときは朝六時半に起きてカフェに行き仕事をする(p210)
【私の評価】★★★★★(92点)
目次
第1章 なぜ、移動する人はうまくいくのか?
第2章 なぜ、移動中はインプット&アウトプットがはかどるのか?
第3章 なぜ、移動すると行動力が上がるのか?
第4章 なぜ、移動する人は仕事にもお金にも恵まれるのか?
第5章 なぜ、移動すると良い人間関係が増えるのか?
第6章 移動体質をつくる30のアクションプラン
著者紹介
長倉 顕太(ながくら けんた)・・・作家、プロデューサー、編集者。1973年、東京生まれ。学習院大学卒業後、職を転々としたあと28歳のときに出版社に転職し、編集者としてベストセラーを連発。今までに企画・編集した本の累計は1100万部を超える。独立後は8年間にわたりホノルル、サンフランシスコに拠点を移して活動し、現在は本やコンテンツのプロデュースや、これらを活用したマーケティングを個人や法人に伝えている。海外での子育て経験から、教育事業などにも携わっている。
この記事が参考になったと思った方は、クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
この記事が気に入ったらいいね!
コメントする