「嫌われる勇気―自己啓発の源流「アドラー」の教え」岸見 一郎、古賀 史健
2014/06/11|

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【私の評価】★★★★☆(85点)
内容と感想
■アドラー心理学を哲人と若者の対話で
教えてくれる一冊です。
私も知りませんでしたが、
アドラーさんの考え方は、
成功哲学そのものです。
まず、自分の人生は
他者が決めるのではなく、
自分が決めるということです。
・問題は世界がどうであるかではなく、あなたがどうあるか、なのです(p6)
■ところが、
人は人を操作しようとします。
それはアメであったり、
ムチであったりします。
それを否定するのが
アドラー心理学です。
アメとムチではなく、
勇気づけてあげる。
人が自ら考え、動くことを
援助・支援するのです。
・叱ってはいけない、ほめてもいけない・・・われわれが他者をほめたり叱ったりするのは・・・背後にある目的は操作です(p198)
■過去の人から受けた思い出は、
良いものにもなるし、
悪いものにもなる。
叱られた経験から、
「俺はダメな人間だ」と
考えるのか、
それとも
「あの経験があるから、今がある」
と考えるのかということです。
自分で過去の経験を
自分のプラスにするのですね。
・自分の経験によって決定されるのではなく、経験に与える意味によって自らを決定するのである(p10)
■外からの影響を排除し、
自らの判断で人生を切り開いていく。
そのためには、嫌われる勇気が必要であり
アドラーさんはそれを伝えたいのです。
岸見さん、古賀さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感したところ
・「あの人」の期待を満たすために生きてはいけない(p133)
・あなたにできるのは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」(p147)
・大切なのはなにが与えられているかではなく、与えられたものをどう使うかである(p44)
・あなたが不幸なのは、過去や環境のせいではありません。・・・あなたには、ただ"勇気"が足りない。(p53)
・彼は、祖母からこういわれました。「お前の顔を気にしているのはお前だけだよ」と。それ以来、彼は生きていくのが少しだけ楽になった(p97)
・他者の評価を気にかけす、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない(p163)
・「父との関係をよくしたくないから、殴られている記憶を持ち出している」と考えれば、関係修復のカードはわたしが握っていることになります(p167)
・人は「わたしは共同体にとって有益なのだ」と思えたときにこそ、自らの価値を実感できる(p206)
・10人の人がいるとしたら、そのうち1人はどんなことがあってもあなたを批判する・・・そして10人のうち2人は、互いにすべてを受け入れ合える親友になれる・・・このとき、あなたを嫌う1人に注目するのか。それともあなたのことが大好きな2人にフォーカスをあてるのか(p246)
ダイヤモンド社
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【私の評価】★★★★☆(85点)
目次
第1夜 トラウマを否定せよ
第2夜 対人関係がすべてである
第3夜 他者の課題を切り捨てる
第4夜 あなたの居場所はどこにあるか
第5夜 幸福に生きる条件とは
著者紹介
岸見一郎(きしみ いちろう)・・・哲学者。日本アドラー心理学会認定カウンセラー。日本アドラー心理学会顧問。1956年京都府生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋哲学史専攻)。前田医院精神科勤務後、専門の哲学と並行して、1989年からアドラー心理学を研究。精力的に執筆・講演活動を行っている。多くの大学の非常勤講師を務める。
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