「叱らない子育て: アドラーが教える親子の関係が子どもを勇気づける!だからやる気が育つ!」岸見 一郎
2016/02/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
要約と感想レビュー
自立した人間を育てる
アドラー心理学を使って子育てを考えよう!という一冊です。アドラー心理学がどのようなものかよくわからないのですが、アドラーさんの子育てはわかりました。それは、叱らない、誉めないことによって、自虐的ではない、自立した人間を育てるのです。
人から誘導されるのではなく、自分の価値観で考える人間を育てるのです。親の考え方を押し付けるのではなく、子どもが自ら考えることを教えるのです。具体的には、親にしてほしくないことをきちんと言葉で主張できる子どもを目指しているようです。
子どもが自分の課題を自力で取り組む援助をすることのほうが大切です(p166)
これからどうすればいいのか一緒に考える
子どもは親を自分のほうに振り向かせようとして,問題行動をし始めます。そうした問題行動をしている子どもがいたら、叱るよりも、問題行動をなぜするのか聞く。または、問題行動をやめるように言う。問題行動で自分がどのような損をするのか教えて、これからどうすればいいのか一緒に考えるのです。
どうなるのか教えて、それでもやるなら本人の責任でやればいい。その責任は本人にあるわけです。親が困るわけではないのですから、もし子どもが勉強しないのであれば、その結果どうなるのか説明して、子どもに勉強するのかどうかの判断は任せるということです。勉強しなかったり,忘れ物をするなど,本人は困るけれど親に迷惑をかけるわけではないのですから。
人に迷惑をかけるようなことをした時には・・ただ言葉で問題になっている行動をやめるようにいえばいいだけです(p76)
子どもの良い行動を認めてあげる
また、子どもを叱らないというのは、叱られて育った子どもは,家畜のように叱られるかどうかということだけを考えるようになります。叱られることを恐れて他の人からどう思われるかということばかり気にする人間になってしまうのです。
そして、子どもを褒めるのではなく、子どものやってくれたことに対して感謝する。子どもの良い行動を認めてあげるのです。どこかの成功哲学のようですね。岸見さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・どうすればよかったのか,何といえばよかったのかを教えないと,また同じことが繰り返される(p67)
・こんな私でも役に立てていると思える時,自分に価値があると思え,そんな自分のことが好きになれるのです(p123)
・自分のことが嫌いだからといって,この私を他の私に交換することはできない・・自分のことを好きになってほしいのです(p115)
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【私の評価】★★★☆☆(77点)
目次
第1章 アドラーの子育て論―子どもの行動を理解しよう
第2章 アドラーの子育て論―子どもを叱らない
第3章 アドラーの子育て論―子どもをほめない
第4章 アドラーの子育て論―子どもを勇気づけよう
第5章 アドラーの子育て論―子どもの自立を助けよう
第6章 アドラーの子育て論―子どもとよい関係を築こう
著者経歴
岸見 一郎(きしみ いちろう)・・・1956年、京都生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程満期退学(西洋古代哲学史専攻)。京都教育大学教育学部、奈良女子大学文学部(哲学・古代ギリシア語)、近大姫路大学看護学部、教育学部(生命倫理)非常勤講師、京都聖カタリナ高校看護専攻科(心理学)非常勤講師を歴任。専門の哲学に並行してアドラー心理学を研究、精力的に執筆・講演活動を行っている。
読んでいただきありがとうございました!
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