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【書評】「あなたは話せば話すほど、嫌われる人? 好かれる人?」木村孝司

2025/07/29公開 更新
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「あなたは話せば話すほど、嫌われる人? 好かれる人?」木村孝司


【私の評価】★★★★☆(83点)


要約と感想レビュー


話せば話すほど嫌われる人の特徴

話せば話すほど嫌われる人とは、どんな人でしょうか。それは、一方的に話し過ぎる人。一言多い人。不思議なことに、自分を出せない人も嫌われるのです。


そして嫌われる人にも、レベルがあります。底辺レベルには「話し過ぎる」ことに気づいていない人がいます。次は、自分が話し過ぎるとわかっていてもやめられない人。そして次のレベルは、解決しようと努力をしている人。


このように努力していけば、最後には話せば話すほど好かれる人になれるというのが、この本の主張なのです

 
問題は・・・「一方的に話し過ぎる」こと・・でも,そのことに本人は気づいていません(p4)

嫌われる人の心の穴

そして、話せば話すほど嫌われる人の心の奥には、穴があるのだという。実は著者自身も、話せば話すほど嫌われる人だったのでしょう。


どうして穴ができたのかといえば、過去の経験によるものなのです。例えば、「大人しくしていなさい」「黙って聞きなさい」と言われたこと。また、話し方を注意されたり、そんなことお前には無理だと言われた人もいるでしょう。


著者は「メモリーマネジメント講座」で「なぜ,他人の評価が気になるのか?」などと自分に問いかけ、なぜ自分が相手からの承認を求めすぎるのか、話すぎるのか、自分の思い込みを考えるきっかけの場を提供しているのです。


記憶をたどってみると、父親からこんなことを言われた。教師からこんなことを言われたなどの経験が思い出させるはずです。そうすると、なぜ自分がこのように考えるよになったのか、嫌いだった父親が、実は自分なりに頑張っていたのではないかなどと気づき、父親のことを好きになり始める人もいるというのです。


「誰にでも心の穴はある」というのが著者の主張なのです。


完璧な人間などいません。誰の心にも穴はあります・・穴があるからこそ,人は学び,変わり,深く愛せるようになります(p172)

心の穴の埋め方

自分の心の穴に気づいた後は、どのように自分の心の穴を修正していくのかということです。心の穴を埋めるのは、小さな実践だという。


具体的には、職場で笑顔で「おはよう」と声をかけ、一言だけ添えてみる。近くにいる人と、笑顔で雑談してみる。会話の際に普段より多めに相槌を打つ。心の穴を埋めるのに必要なのは、こうした小さな実践をしてみるという小さな勇気なのです。


こうした実践により、自分が変わることで、相手が変わっていくのです。


例えば、話しすぎる人の反対に、我慢しすぎる人がいるとしましょう。その人に必要なのは、相手の目を見て冷静にはっきりと自分の意思を伝えることです。しかし、「話す=否定される」という思い込みがある人には難しいのです。だから、まずは「話しても安全」と感じられる相手と会話をしてみるといった小さな実践が必要です。


ほんの少しの言い方や態度を変えるだけで,相手の反応は驚くほど変わり、人生が変わるのは事実なのです。


(心の)穴を埋めるのは「知識」ではなく「実践」・・笑顔で「おはよう」を言う・・相手の話を最後まで聞く(p172)

出世するのは話したくなる人

著者も職場や家庭で、人間関係で苦労したようです。なぜなら、職場で出世する人の多くは,仕事ができる人ではなく、「一緒に話したくなる人」だからです。恋愛でも、モテる人の多くは、「一緒にいると心地いい人」だからです。つまり、努力や能力は大切ですが、実際には,「よい人間関係」が,あなたの人生を決めているのです。


俺が俺がと考えている人から、相手の価値観を理解して、笑顔で相手のために発言できる人が好かれるのは当然のことでしょう。その第一歩は小さな実践であるという著者の主張は、正しいと思いました。著者の「メモリーマネジメント講座」の内容と思われますので、興味のある人は試してみてください。 


木村さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・自分の短所や欠点を「まあ,これも自分の一部だから」と受け入れられる人は,他人の欠点にも寛容になれます(p41)


・言い換えの習慣をつける・・「緊張している」⇒「集中している」,「失敗が怖い」⇒「失敗しても成長するチャンス」・・「自分には無理」⇒「どこまでならできるかな?」(p90)


・自分を振り返る・・「なぜ強く言い過ぎたのか」などを日記に記録することで,無意識のクセに気づけます・・信頼できる人にフィードバックをもらう(p66)


▼引用は、この本からです
「あなたは話せば話すほど、嫌われる人? 好かれる人?」木村孝司
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木村孝司 (著)、ぱる出版


【私の評価】★★★★☆(83点)


目次


第1章 嫌われる人が知らぬ間にやってしまっていること
第2章 嫌われる人が好かれる人になるための心構え
第3章 好かれる話し方になる! 自分と相手を知る方法
第4章 好かれる人になることで広がる未来
第5章 好かれる人になるために今日からできること
第6章 未来を変えた6人の人生(事例)


著者経歴


木村 孝司(きむら たかし)・・・メモリーマネジメント開発者。株式会社アイエヌエー NLPiこころのABC研究所 代表。1967年、滋賀県生まれ。株式会社キーエンスでの営業職を経て、31歳で独立。その後、事業の失敗、家庭不和、子どもが口をきかなくなるなど「暗黒の10年」を経験。その渦中でNLP(神経言語プログラミング)と出会い、話し方やコミュニケーションなどの課題を解決するが、独自メソッド「メモリーマネジメント」は、3年間で受講者数357%の成長を遂げ、「子どもへの接し方が変わった」「夫婦関係が改善した」「職場で信頼され昇進した」等、多くの受講者に成果をもたらしている。


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