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「ザ・メンタルモデル 痛みの分離から統合へ向かう人の進化のテクノロジー」由佐美加子, 天外伺朗

2020/06/18公開 更新
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【私の評価】★★★★★(91点)


要約と感想レビュー

 世の中にはいろいろな人がいます。ある人は成果を出すために努力し、ある人は人間関係を重視する。実はこうした違いは、その人が無意識のなかで心の中の足りない部分を補おうと行動している結果だという。


 例えば、自分の価値に自信がないと、自分の価値を証明するために頑張ってしまう。ありのままの自分で愛されないと思っている人は、人に過剰に尽くしてしまうのです。本書のメンタルモデルとは、その心の中の足りないもので分類したものです。


・メンタルモデル類型・・A.価値なし B.愛なし C.ひとりぼっち D.欠陥欠損(p13)


 そして人は、そうした心の中の足りないものを補おうと無意識に行動している段階(適合期)から、ある段階(直面期)になると大きな問題と直面するという。


 例えば、自分の価値に自信のない人は周囲の人の期待に応えようと頑張って成果を出してきたのに、疲れがたまり、心が満たされない。自分はなんのために頑張っているのだろう・・と考えはじめる時(自己統合期)がくるというのです。


 これまで自分は他人の期待に応えるために、自分の価値を証明するために生きてきた・・という自分の心の中の考えに気づく時がくるわけです。それこそ魂が、一段階成長するタイミングということです。


・人間の意識の発達段階モデル(ライフサイクル論=ライフ・タペストリー)・・適合期・・直面期・・(同じ行動パターンで働きかけることから生み出される不本意な現実が許容範囲を超え、限界に近づいていきます)・・自己統合期・・体現期・・自己表現期(p31)


 確かに人は何かを求めて生きているのでしょう。それで、物質としては豊かになったはずなのに、どこか内側は何か満たされないということがあると思うのです。それは何んなのかと考える時期がいずれくるのでしょう。それは愛なのか、つながりなのか、それとも、自分らしい人生なのかということを、「本当には、何が欲しいの?」と自分に問いかける必要があるのでしょう。


 人をタイプ別にわける手法は数多くありますが、心の中の足りない部分に光を当てるのは新しいと思いました。社会も成熟し、だんだんと正しいから楽しいを重視できる世の中になってきたようです。私も他人の評価ではなく、自分の評価で人生を歩んでいきたいものだと思います。


 この本は「読書のすすめ」の清水さんのご紹介で読むことができましたので、ぜひ「読書のすすめ」で購入ください。由佐さん、天外さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・社会的には十分に成功しておられる塾生1さんが、みいちゃんとの対話を通じて「正しい自分」という適合期に作った鎧に気づいて、解放されていくプロセス・・(p42)


・何のために生きてきたんだろうって思ってしまう・・・ずっと、自分はこういうパターンを持ってきたよね、と愛してあげたら良いんですよ。穴なんて別に埋まらなくたって・・・埋まらないけど、もっと豊かにする人生にできるじゃんというふうに、切り替えられるわけです(p163)


・どうやったら、残りの半分ができるのかというのを、やってあげて。自分に、その経験を提供してあげれば、喜びとか、充足とか、満たされたという感じになって、命が満たされる。それが、幸せなんですよ。命と会話せずに、幸せなんてないんです。外部からの期待に応えても、ぜんぜん幸せにならない(p79)


▼引用は、この本からです

由佐美加子, 天外伺朗、内外出版社


【私の評価】★★★★★(91点)


目次

第1部  由佐塾の実録
1章 イントロダクション
2章 人間の意識の成長・進化のモデル
3章 「正しい自分」からの卒業、刺青は解放の象徴
4章 意志で「怖れ」を超えて「期待に応えて承認を得る」を卒業
5章 ドロドロしたところに踏み込まないと、自分には向き合えない
6章 親の期待を裏切る=自立への道
7章 メンタルモデル概説
8章 外側に望まない何かが見えたら、心の源にそれが欠損している証拠
9章 人間関係のすれ違いをさらに紐解く
第2部 「分離」から「統合」へ 基本的理解と実践法
10章 メンタルモデルについて 由佐美加子
11章 自分のメンタルモデルを見つける意味 由佐美加子
12章 由佐美加子のライフ・タペストリー
13章 天外伺朗のライフ・タペストリー
14章 メンタルモデル瞑想 天外伺朗



著者紹介

 由佐美加子(ゆさ みかこ)・・・合同会社Co-Creation Creators(CCC)代表。幼少期から海外4カ国3大陸で育ち、米国大学卒業後、帰国。野村総合研究所、リクルートで勤務した後、グローバル企業の人事部マネジャーを経て現職。HMTと名付ける人間の内面構造の理解から現実を変える智慧を体系化する。書籍「U理論」訳者。【じぶん共創塾】発起人。


 天外 伺朗(てんげ しろう)・・・工学博士(東北大学)、名誉博士(エジンバラ大学)。1964年、東京工業大学電子工学科卒業後、42年間ソニーに勤務。上席常務を経て、ソニー・インテリジェンス・ダイナミクス研究所(株)所長兼社長などを歴任。現在、ホロトロピック・ネットワークを主宰、医療改革や教育改革に携わり、瞑想や断食を指導し、また「天外塾」という企業経営者のためのセミナーを開いている。


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