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【書評】「習慣超大全―スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法」BJ・フォッグ

2025/11/27公開 更新
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「習慣超大全―スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法」BJ・フォッグ


【私の評価】★★★★☆(89点)


要約と感想レビュー


小さいことからはじめる

著者はスタンフォード大学行動デザイン研究所長です。行動デザインとは、自然と人が行動してしまうような仕組みや形状などを作ること。


この本では、習慣を変えるためには、小さい(tiny)ことからはじめよう!と提案しています。例えば、胸に筋肉をつけたければ、トイレから出るたびに腕立て伏せを1回するのです。


30秒もかからずにできる「小さい行動」に的を絞る(p13)

習慣を変えるプロセス

もう少し研究所らしく説明すると、習慣を変えるプロセスは次のとおりです。


目標を決め、それを達成するために必要な行動を「小さい行動」に分解します。そして、その「小さい行動」を自然に組み込める他の習慣と組み合わせ、継続することでレベルを上げていくのです。


だから歯にフロスする習慣を作りたければ、歯を磨いた後に歯を1本だけフロスします。継続しているうちに、フロスする歯の本数を増やしていけばよいのです。


歯を磨いたら・・・歯を1本だけフロスする・・・・・約2週間後には、1日2回、すべての歯をフロスするようになっていた(p160)

モチベーションは必要ない

つまり、「小さい行動」は行動しやすいので、モチベーションは低くても行動できるのです。だから習慣化できるまで、すぐに難易度を上げてはなりません。


また、継続できなくても自分を否定する必要もありません。継続できなければ、もっと簡単にする方法を考えればいいのです。


ウォーキングを習慣にしたいのなら、1分のウォーキングからはじめる。それでもだめなら、シューズを履くことからはじめてもよいのです。


すぐに難易度を上げてはならない(p174)

小さくはじめて大きく育てる

習慣を変えるのはたいへんなことです。でも、この方法ならできそうですね。私もこのメルマガを、1行の名言と2行の説明からはじめました。


原書のタイトルは「Tiny-Habits」(小さい習慣)なので邦書タイトル「習慣超大全」は出版社の売りたい気持ちが入っているようです。もう少し本の厚さをTiny(薄く)にしてもらえれば、ありがたいと思いました。小さい習慣の説明に、400ページ超は不要でしょう。


フォッグさん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・毎朝その日にすべきいちばん大事なことを1つ、付箋に書くようにした(p195)


・「自分をほめる」ことが行動変化につながる(p248)


・家族というのは願望を支えてくれるだけでなく、足を引っ張ることもある(p444)


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「習慣超大全―スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法」BJ・フォッグ
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BJ・フォッグ (著)、ダイヤモンド社


【私の評価】★★★★☆(89点)


目次


1 行動を分析する―「3つの要素」が行動を生む
2 "モチベーション"編―「黄金の行動」をマッチングする
3 "能力"編―習慣を「簡単なもの」に変える
4 "きっかけ"編―「どの日課」のあとに行動する?
5 定着させる―祝福で脳をきらめかせる
6 小を大に育てる―変化のスキルを活用する
7 悪習をやめる―習慣の結び目をほどく
8 一緒に変わる―みんなで人生を変える


著者経歴


BJ・フォッグ(BJ Fogg, PhD)・・・スタンフォード大学行動デザイン研究所創設者兼所長。行動科学者。大学で教鞭をとるかたわら、シリコンバレーのイノベーターに「人間行動の仕組み」を説き、その内容はプロダクト開発に生かされている。タイニー・ハビット・アカデミー主宰。コンピュータが人間行動に与える影響についての実験研究でマッコービー賞受賞。フォーチュン誌「知るべき新たな指導者(グル)10人」選出。スタンフォード大学での講座では、行動科学の実践により10週間で2400万人以上がユーザーとなるアプリを開発、リーンスタートアップの先駆けとして大きな話題になった。教え子からインスタグラム共同創設者など多数の起業家を輩出、シリコンバレーに大きな影響を与えている。本書はニューヨークタイムズ・ベストセラーとなり、世界20カ国で刊行が進んでいる。


スタンフォード大学関連書籍


「習慣超大全―スタンフォード行動デザイン研究所の自分を変える方法」BJ・フォッグ
「ユーモアは最強の武器である: スタンフォード大学ビジネススクール人気講義」
「スタンフォードの人生観が変わる特別講義 あなたのなかに、全世界がある」J・クリシュナムルティ
「習慣と脳の科学―どうしても変えられないのはどうしてか」ラッセル・A・ポルドラック
「あなたの職場のイヤな奴」ロバート・I.サットン


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