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【書評】「「悩まない」は9割習慣 一生ものの習慣術を6週間でインプット」本山 ウリ

2025/10/23公開 更新
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「「悩まない」は9割習慣 一生ものの習慣術を6週間でインプット」本山 ウリ


【私の評価】★★★★☆(85点)


要約と感想レビュー


死を覚悟し生きる覚悟をする

著者は小さい頃から体罰やDVや、幼稚園や小学校でのいじめを受けて、「人は怖いもの」という思い込みを抱えていました。


高圧的な態度を取られたとき、おどおどして従順にすれば許してもらえると思ったら、逆に迷惑な教育が続いたり、いじめが続いたというのです。


そうした経験もあって、著者は「今の私の発言は相手を怒らせたかもしれない」などと、起きてもいないことを心配してしまう絶望人間だったのです。


一時、「死」も考えましたが、死ぬ勇気さえない現実に直面して、著者は生きる覚悟をしたというのです。どうせ死ぬ覚悟をしたのならと、少しずつ生き方の選択を自分軸に変えていったのです。


今では、悩みすぎるのは厳しい状況を乗り越えるために身につけた「サバイバル術」だったんだと言えるまでになりました。


ネガティブな感情を否定するのではなく、「それとともに生きるスキル」を身につけることです(p98)

悩みの正体を言語化する

著者の最初のアドバイスは、悩みを記録し言語化することです。悩みの正体を言語化することで、その正体がわかると、それまでの不安が、具体的な課題として見えてくるのです。


また、悩みを記録すると、過去の出来事を繰り返し考え、悩んでしまう思考パターンが見えてきます。


こうしたネガティブ思考から脱出するためには、「自分がコントロールできることかな?」「この心配は現実的かな?」という質問が効果的だという。その上で、「私にできることは何だろう?」と具体的な対処方法を考えるのです。


さらに、過去にさかのぼって人生の棚卸をしてみるのもよいでしょう。ノートに西暦を書き、その年に何があったかを書き出し、当時の自分の特長を書くのです。こうしれ冷静に過去を振り返ると、ネガティブな気分になるパターンや、立ち直るための方法や必要な期間がわかってくるのです。


「成長の記録」・・・「断れずに引き受けて、後で困る」・・こうしたパターンを記録して注意しておくことで、嫌な出来事は減らせるようになります(p78)

他人軸から自分軸

著者はそれまで判断の基準が、他人軸であったという。その思考パターンが他人軸から自分軸に変わったとき、自分の本音を出せるようになったというのです。


自分軸とは、相手への配慮はしますが、その上で、相手がどう感じるかまでは自分が責任を負うことではないと知っている人です。自分軸にすると、相手からの依頼にも無理なことは断ることができるようになってきたという。


断るときのコツは、理由を説明せず、丁寧にかつはっきりと「ありがとうございます。でも遠慮させていただきます」と伝えることです。断ることができる人は、「断らないほうが相手に迷惑がかかる」ことを知っているのです。


そして自分軸になると、嫌な人と距離を取ることができるようになります。相手を攻撃するのではなく、距離を取るのです。


関わらない人・・自分に攻撃する人、なくてもいいような不快なトラブルを起こす人、人を利用することしか考えない人、エネルギーを奪う人、自分とは違う価値観の相手を否定する人(p165)

運や幸せは自分が決めている

著者は相手のタイプに合わせたコミュニケーションを取ることで、人間関係のストレスが減ったという。情熱タイプには結論から話し、楽天タイプには楽しい雰囲気で接し、安定タイプには優しく丁寧に、論理タイプには根拠を示しながら話すのです。


悩みに対して無視したり抑圧したりすることではなく、悩みを認識した上で、それをうまく乗りこなすことができるようになったのです。


悩みに対応できるようになると、人生の目標と関係ない悩みがどうでもよくなり、仮に傷ついても立ち直りが早くなったという。


著者は自分に起きたことをどのように解釈するかは、すべて自分で決めることができますと断言します。そして、自分の運や幸せは、実は自分が決めているというのです。運や幸せは心の状態、物事の受け取り方、感謝の深さによって決まるというのです。


すっかりプラス思考になっていますね。絶望人間であった著者だからこそ、伝えられることがあるのだと思いました。本山 さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・不愉快なことを言われたときに、言い返せず、とりあえず笑って済ませてしまうことがありますよね・・・言い返せなかった自分を責める代わりにすることは、優しいまなざしを向けて理解してあげることです。「自分が自分を守ろうとしたサインなんだね」と(p159)


・「我慢が当たり前」になっていることがあります・・心や体の痛みや違和感も気づきにくくなっている・・「よく考えたら、それって自分のためになってる?」をたくさん発見していきましょう(p82)


・セルフコンパッション(慈悲)に慣れると、人間は完璧ではないことに気づきます。そして自分だけではなく、人間みんな不完全なのだと感じられるようになります(p93)


・心の疲れは動いて癒す、体の疲れは寝て癒せ(p105)


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「「悩まない」は9割習慣 一生ものの習慣術を6週間でインプット」本山 ウリ
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本山 ウリ (著)、セルバ出版


【私の評価】★★★★☆(85点)


目次


第1章 悩みすぎるのはあなたが一生懸命生きてきたからだ《これからアップデートする習慣》
第2章 Week1:悩まない人が知ってるマインドの取り扱い方《まずはマインドの状態に気づく習慣》
第3章 Week2:思考を書き換える最強メソッド《すべての悩みの原因を解決する習慣》
第4章 Week3:マインドが変わる究極の習慣《心の土台を整える常識外れな習慣》
第5章 Week4:体から変える最強アプローチ《最後にフィジカルをメンテナンスする習慣》
第6章 Week5:人間関係で消耗しない境界線術《人との関係に向き合う新習慣》
第7章 Week6:新しい自分で理想の人を歩む《さらに人生が変わる驚きの習慣》


著者経歴


本山 ウリ(もとやま うり)・・・「よく悩む人」専門マインドコーチ/芳草-housou-代表。幼少期の虐待、いじめを経験し、人の顔色をうかがう「悩みやすい性格」が形成される。社会人になってから2回のパワハラ、PTSDといった原体験を乗り越える。これまでの経験と自然療法の知見を活かした独自メソッド「本山式習慣改善術」を確立する。現在は、人間関係で「よく悩む人」が、自分軸の人生を取り戻すためのマインドコーチとして、根本的に「悩まない体質」に変わるためのプログラムや講座を提供。ミッションは「No Pain, No Smile ~誰も傷つけない戦いでごきげんな社会に。そして私たちは『よき祖先』となる~」


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