【書評】「対話するたび成長する AIセルフ・コーチング 自分専属のAIコーチの作り方」渡邊 佑
2025/12/05公開 更新
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【私の評価】★★★★☆(87点)
要約と感想レビュー
コーチングとは
ChatGPTなどのAIを使って、セルフ・コーチングを行おう!と提唱する一冊です。
コーチングとは、コーチがクライアントの可能性を引き出し、目標達成に向けて考え、行動することを支援する手法です。自分では直視できなかった自分の思いや周囲の環境について、コーチとの対話で言語化することで、自分を客観視できるのです。
著者もプロコーチとして、クライアントから「自分では気づけなかった壁に、初めて向き合えた」「一人だったら絶対に続いていなかった」とよく言われるという。ただ、コーチングは費用が月数万円かかるし、信頼できるコーチを見つけるのも難しいことが課題でした。
信頼できるプロコーチを見つけるのは難しい。かといって、完全に自分一人で乗り越えるのも不安(p49)
セルフ・コーチングとは
そこで著者が提唱しているのは、セルフ・コーチングです。自分で今の状況を客観的に見て、目標とやるべきことを明確化して実行するのです。
ところが、セルフ・コーチングには限界があります。自分を客観視できない。自分の思考のクセに気付けない。高い目標を設定できない。やるべきことを行動できない。頭ではわかっているのに、行動できないのが人間なのです。だからコーチングという職業が存在しているのです。
そこで、AIを活用すれば、セルフ・コーチングの限界を突破できる!というのが本書のポイントなのです。
「気づくためのしくみ」=外部化・・日記を書く・・コーチや信頼できる人と対話する・・ChatGTPなどのAIと対話する(p111)
AIを活用するメリット
AI相手のセルフ・コーチングなら、24時間いつでも・どこでも、気がねなく相談できます。また、AIならコーチの特性を設定することもできます。例えば、寄り添う共感型コーチ、論理的で思考整理が得意なコーチ、背中を押してくれるコーチなど自由自在なのです。
AIの特徴として、ある程度質の高い教科書的な質問をしてくれます。例えば、「過去に同じような悩みを乗り越えた敬虔はありませんか?」とか「10年後のあなたなら、今のあなたにどんな言葉をかけますか?」などです。
さらに、セッションの最後に「今日の対話を要約して、効果的な行動プランを3つ挙げて」と指示すれば、まとめも簡単なのです。
ChatGPTに対して次のように伝えると、深い問いが出やすくなります。「私は今、人生の方向性について悩んでいます。深く考えるための問いを3つください」「自分でも気づいていない本音を引き出すような質問をお願いします」(p156)
有料プランでカスタマイズ
AIは無料で使用できるし、有料プラン(ChatGPT Plus)とすれば、自分専属の「キャラクター付きAI」をつくることができるという。有料プランになると反応も早くなるといので、早速契約しました。この本のとおり、カスタマイズしてみたいと思います。
AIの本来の仕事は、人間の作業や思考のサポートだと思いますので、まさにAIセルフ・コーチングはよい使い方だと思いました。渡邊さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・人間のコーチは、あなたの話す言葉の「間」や「ニュアンス」まで受け取りながら、あなたの本質的なゴールを一緒に掘り出してくれます(p286)
・ゴール設定のポイントは「チャレンジ」「ワクワク」「バランス」(p113)
・セルフ・コーチングを通じて「過去ベースの人生」から「未来ベースの人生」へと、軸を移す(p103)
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渡邊 佑 (著)、三笠書房
【私の評価】★★★★☆(87点)
目次
第1章 セルフ・コーチングのメリットとデメリット
第2章 AIを活用すれば、質の高いセルフ・コーチングが実現できる
第3章 セルフ・コーチングを成功させるための基礎知識
第4章 なぜAIを使うと、セルフ・コーチングが加速するのか?
第5章 無料プランをフル活用して、AIセルフ・コーチングを実践する
第6章 有料プランならではのMyGPTsを活用して、自分だけのAIコーチを作成しよう
第7章 AIセルフ・コーチングを「毎日の当たり前」にする習慣化の力
著者経歴
渡邊 佑(わたなべ ゆう)・・・1986年、千葉県生まれ。合同会社Coaching4U 代表社員。株式会社EiU 代表取締役。経営管理修士(MBA)。2009年3月、早稲田大学 教育学部卒業。2015年、経営管理修士(MBA)取得。京セラグループの経営コンサルティング会社にて、組織改革に携わる。その後、2016年に独立。コーチング・組織開発を専門とする合同会社Coaching4Uを設立。2023年には、働く障がい者の自己実現を目的としたキャリアスクール「D-Biz College(ディービズカレッジ)」を立ち上げる。セルフ・コーチングメソッドをベースに、障がい者の自己肯定感を高め、起業家として活躍する人材を輩出している。近年は、ChatGPTなどの生成AIを活用した"AIセルフ・コーチング"に注目。
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