中央公論社 (1986/10)

剽窃だけどまあいっか
これぞ「教訓」としての歴史【私の評価】 ★★☆☆☆:時間とお金に余裕があればぜひ
■著者紹介・・・渡部 昇一
1930年生まれ。大学卒業後、ドイツ、英国に留学。
上智大学講師、助教授、教授を歴任して退職。名誉教授。
●1600年頃のヨーロッパ三十年戦争から、ヒトラーまで、
プロイセン=ドイツ参謀本部を中心に、
国家と戦争、そして戦争を遂行する組織について考察した一冊です。
●こうして読んでみるとヨーロッパの歴史とは、
戦争の歴史とも言えるでしょう。
そして国家の反映と没落の歴史の中から見えるのは、
だれに権力を持たせるのか?ということです。
有能な人が権力を持てるような組織こそが、
強くなっているようです。
・フランス軍の将校の進級は、実力よりも上官の気に入るか否かが大きい
問題で、地味に作戦の研究をするよりも、むしろ権勢家の門をくぐり、
社交界に出入りし、そこで評判のいい人間になることに心がけるのが
よいという風潮さえあった。・・・スタッフとラインの交代制を持つ
プロイセンにくらべて本質的に劣っている(p165)
●人が組織をつくり、組織には昇進のルールがあり、
そうした人、組織、組織のルールが、組織のレベルを決め、
国の運命をも決めるのです。
・プロイセン=ドイツ参謀本部は、近代史の動向を左右するほどの
意味を持つ組織上の社会的発明であった。しかし、それは
ビスマルクという強力なリーダーとモルトケという有能なスタッフ
の組み合わせの時だけ、めざましい効果を示したにすぎない。(p195)
●ドイツの歴史を「戦争」というテーマから大きく把握しながら、
人と組織というものを考察できる一冊です。
★2つとしました。
■この本で私が共感したところは次のとおりです。
・ローンは剣を砥いで準備し、モルトケはこの剣を用い、
ビスマルクは外交によって他国からの干渉が入るのを防いで、
プロイセンを今日の勝利にみちびいた(ヴェルヘルム)(p129)
「ドイツ参謀本部」渡部 昇一、中央公論社(1986/10)¥357
【私の評価】 ★★☆☆☆:時間とお金に余裕があればぜひ
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