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スモール イズ ビューティフル―人間中心の経済学 (講談社学術文庫)

【私の評価】★★★☆☆(76点)


■1970年代にエネルギー危機を指摘した
 イギリス経済学者の一冊です。

 あまりに今を適切に予測しており、
 こういうものを学問というのだな、と
 納得しました。


■シューマッハが指摘するのは、
 石炭、石油、ウランはいずれ枯渇するという
 当たり前の事実です。

 枯渇すればエネルギーの価格が上昇し、
 そのエネルギーを買えるのは
 お金を持った国、または軍事力を持った国
 ということになります。


  ・富んだ国が経済成長を続けるから燃料への需要は厖大にふくらみ、
   その結果、貧しい国が冨と教育と工業技術と資本蓄積の力を手に
   入れて、化石燃料に代わる燃料を大規模に使えるようになるより
   はるか以前に、世界の安く使いやすい燃料は高価で稀少なものに
   なってしまうだろう(p36)


■この本では、木材や水力といった
 再生可能エネルギーを推奨するとともに、
 大量生産大量消費から節約と節制の社会を
 提唱しています。

 昨今のバイオマスを中心とした再生可能エネルギーの
 開発の動き、省エネルギーの推進などを見ると、
 やっとこの本が予測した時代が近づいてきたのでしょう。


  ・石炭、石油のような再生不能の燃料と、薪や水力のような
   再生可能な燃料との間には、本質的な違いがあるのであって、
   この違いはけっして無視できない。再生不能財は、やむを
   えない場合に限って使うべきもので、その場合でも、それを
   保全するために最善の注意と細心の配慮を払わなければならない。(p78)


■再度、じっくり読みたくなる一冊でした。

 古い本ですので、今の状況とシューマッハの予測とを
 比較しながら読むとおもしろいと思います。
 本の評価としては、★3つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・近い将来深刻なエネルギー不足が
   起こりうることを指摘した人たちの議論は、
   反論されるのではなく、嘲笑されるか無視された(p164)


  ・過去と現在の経験は例外なく、
   基本的な資源を供給するのは自然ではなく人間であること、
   経済開発の決定要素は人間の精神であるということを教えている(p100)


  ・貧乏人や不満分子には、性急に金持ちに戦いを挑んだりすると、
   将来自分たちにも金の卵を産んでくれるはずのガチョウを、
   かえって殺すことになる、と教えればよい。一方、金持ちには、
   利口になってときどき貧乏人を助けること、
   そうすればますます金持ちになる、と教えればよい。(p31)


▼引用は、この本からです。

スモール イズ ビューティフル―人間中心の経済学 (講談社学術文庫)
E.F. シューマッハー
講談社
売り上げランキング: 27318
おすすめ度の平均: 5.0
5 そろそろ原点回帰の時がきた。
5 倫理の無い発展なんて・・・
5 『ドイツ的質実』
5 経済活動のバイブルとして
5 これを読まずに"エコ"は語れない!!

【私の評価】★★★☆☆(76点)


■著者紹介・・・E.F.シューマッハ

 1911年ドイツ生まれの経済学者。
 戦後、英国に帰化。英国石炭公社顧問として
 早くから石油危機を予言。
 1977年没。


─────────────────

■関連書評■

a. 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」武田 邦彦
【私の評価】★★★★☆

b. 「正義で地球は救えない」池田 清彦
【私の評価】★★★★☆

c. 「グリーン革命(上)」トーマス・フリードマン
【私の評価】★★☆☆☆


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生かされて。

【私の評価】★★★☆☆(71点)


■最近、アフリカでは、スーダンで虐殺が発生し、
 中国の関与を批判するニュースをよく耳にしましたが、
 1994年にもルワンダで虐殺が発生しています。

 その虐殺の中で生き残った著者の体験の記録が
 この本です。


■この本でわかるのは、虐殺の原因が、
 ルワンダ人にもあるのでしょうが、それよりも
 外からの影響が大きいということです。

 特に、アフリカを植民地として侵略した
 ヨーロッパ諸国の影響が大きいということです。


  ・ツチの王が統治していたルワンダは、何世紀ものあいだ
   平和に仲良く暮らしていたのです・・・ベルギーは、
   少数派のツチの貴族たちを重用し、支配階級にした・・・
   ベルギー人たちが人種証明カードを取り入れたために、二つの
   部族を差別するのがより簡単になり、フツとツチのあいだの溝は
   いっそう深くなっていきました(p42)


■民族の対立が、虐殺にまで発展するという事実は
 非常に怖いものがありました。

 隣国には反日教育を推進している国があるのですから、
 自らの国は自らが守らなくてはならないのでしょう。


  ・ツチのやつらは、いつも自分たちの方が優れていると
   思っているんだ。いつだってフツを見下している。
   もし今でも権力を握っていたら、彼らはすぐにでも僕たちを
   殺すとは思いませんか?
   だから、彼らを殺すのは、自己防衛なんですよ(p160)


■虐殺はどこでも起る可能性がある。 

 今は日本は安全のように思えますが、
 この安全を今後も私たちは守っていかなくてはならない
 のだと思いました。

 本の評価としては、★3つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・私たちは、政府の大臣が、国立ラジオ局で話しているのを聞きました。
   「・・・ツチの蛇どもは我々を殺そうとたくらんでいる。
   最初に我々が彼らを殺すのだ。見つけ次第殺せ。・・・」(p166)


  ・国連は、虐殺が始まってすぐに平和部隊を引き上げることにしました。
   ・・・私たちの前の宗主国だったベルギーは、
   一番最初に兵士を引き上げたのでした。(p190)


  ・お前が自分の子どもを持ったら、イマキュレー、
   一瞬一瞬を心から楽しむことを忘れてはいけないよ。
   彼らは、あっというまにいなくなってしまうのだから(p74)


▼引用は、この本からです。

生かされて。
生かされて。
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イマキュレー・イリバギザ スティーヴ・アーウィン
PHP研究所
売り上げランキング: 11741
おすすめ度の平均: 5.0
5 生かされて
4 人間の精神面の弱さを
5 生かされて
5 衝撃的に美しい魂
5 崇高な精神

【私の評価】★★★☆☆(71点)


■著者紹介・・・イマキュレー・イリバギザ

 1994年のルワンダ大虐殺で両親と兄弟を失う。
 1998年アメリカに移住し、国連で働き始める。
 ニューヨーク在住。


─────────────────

■関連書評■

a. 「インテリジェンス武器なき戦争」手嶋 龍一、佐藤 優
【私の評価】★★★★☆

b. 「エコノミック・ヒットマン」ジョン・パーキンス
【私の評価】★★★★★

c. 「ボロボロになった覇権国家」北野 幸伯
【私の評価】★★★★★

d. 「国家情報戦略」佐藤 優、コウ・ヨンチョル
【私の評価】★★★☆☆


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99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)
【私の評価】★★★☆☆(73点)


■「人間とは時に大きな間違いをする」ということを
 再確認させてくれる一冊です。

 今、正しいとものとして扱われていても、
 それは「仮説」にすぎず、
 実際は間違いであったということもありえるのです。


■この本で紹介してくれる昔の例では、
 精神病の治療として脳を切除していたこと、
 地球が宇宙の中心である(天道説)と思っていたこと、
 母乳よりスキムミルクが良いと思っていたこと、
 などがあります。

 今、考えると「本当ですか?」というかんじですが、
 当時はそれがまかり通ったのです。

 そういう視点では、
 京都議定書などの地球温暖化への取り組みなども、
 30年もしたら、温暖化対策の名のもとに、
 厳しい削減目標を設定した国から、
 金を引き出す仕組みとして評価されているかもしれません。


  ・地球温暖化が起こる理由も、
   実はよくわかっていません。(p29)


■この本を読んで、世の中でどうどうと
 当たり前のこととして信じられていることは
 怖いと思いました。

 仮説にすぎないのに、それが正しいものとして、
 社会全体で動いているため、影響がどんどん
 大きくなってしまうからです。

 例えば、財政法で禁じられている赤字国債が、
 田中角栄大蔵大臣が1965年に発行してから、
 1000兆円にまで増え、今も増え続けているという現実。

 これも、ちょっとなら法律違反をして、
 赤字国債を発行してもいいだろうという
 仮説が間違っていたということでしょう。


■こうした常識を疑うきっかけを与えてくれる一冊でした。

 こうした歴史的な間違いを一覧にしてみるのも
 面白いかもしれません。

 人間の愚かさを認識させてくれる一冊として、
 ★3つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・1960年代には、「赤ちゃんには、 
   母乳よりもスキムミルクを与えたほうがいい」
   という医学仮説が存在していました。(p128)


  ・現在かなりの数の天文学者は、
   冥王星はケレスとまったく同じ小惑星にすぎない
   という見方をしています(p118)


▼引用は、この本からです。

99・9%は仮説 思いこみで判断しないための考え方 (光文社新書)
竹内 薫
光文社
売り上げランキング: 3751
おすすめ度の平均: 3.5
3 仮説を剥がせ
4 人によっては人生観が変わる。かも。
3 着眼点が新鮮。
3 思考を柔軟に
3 驚きの小ネタ満載の、科学エッセイ

【私の評価】★★★☆☆(73点)


■著者紹介・・・竹内 薫(たけうち かおる)

 1960年生まれ。
 猫好き科学作家。


─────────────────

■関連書評■

a. 「正義で地球は救えない」池田 清彦
【私の評価】★★★★☆

b. 「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」武田 邦彦
【私の評価】★★★★☆

c. 「エコノミック・ヒットマン」ジョン・パーキンス
【私の評価】★★★★★


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悪いヤツほど成功する7つの法則
【私の評価】★★★☆☆(74点)


■キリスト教には7つの大罪があります。

 それは、プライド、羨望、大食、肉欲、
 怒り、どん欲、怠惰です。

 著者は、これらはキリスト教が信者を
 コントロールするために作ったものだとしています。


■したがって、これらの大罪をどんどんやろう!
 そうすれば、私のように成功する!
 というわけです。


■成功哲学では、自分のなりたい姿をイメージして、
 ほしいものをリストアップしますが、
 キリスト教では「どん欲」という大罪になるようです。

 なるほど、実は成功哲学というものは、
 キリスト教から見ると、
 とんでもない異端なことなのかもしれません。


  ・これから何年か先のことを想像してほしい。
   あなたは年老いて、しわだらけになっている。
   人生を振り返り、「もし○○していたら」と思う。・・・
   夢・野心・目標・願望を、できるだけたくさん
   リストアップしてほしい。(p69)


■そうした視点で見てみると、
 こうしたキリスト教のようなもので縛らないと、
 自分の欲望のために、なんでもやってしまうのが、
 人間なのでしょう。

 キリスト教がなくとも、それなりに統制が
 とれている日本が不思議に感じられました。

 本の評価としては、新しい視点を学べたので、
 ★3つとします。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・ビジネスの世界も、サッカーの世界と非常によく似ている。
   筆頭取締役と平取締役との間には、能力の差などはほとんどない。
   ・・違いがあるとすれば、それは地位や評価に対する欲望である。(p40)


  ・苦労して手に入れた情報には、それなりに価値がある。
   大金を稼げる情報をつかんだら、それを漏らしてはならない。
   (p64)


  ・気分が塞いでいるときは、休日の楽しさをイメージすればいい。
   すぐに落ち着き、陽気な気分になれるはずだ。(p85)


▼引用は、この本からです。

悪いヤツほど成功する7つの法則
マーク ルイス
ベストセラーズ
売り上げランキング: 699496
おすすめ度の平均: 3.5
4 悪くない、むしろ好き。
3 こうやって成功するヤツ、確かにいる

【私の評価】★★★☆☆(74点)


■著者紹介・・・マーク・ルイス

 南アフリカでコメディークラブを設立し、漫談家として活躍。
 その後、英国でインターネット企業ウェブ・マーケティング
 を設立し、発展させた同社を売却。
 現在は、コンサルタント、講演家。


─────────────────

■関連書評■
a. 「十二番目の天使」オグ・マンディーノ
【私の評価】★★★★★

b. 「脳が教える!1つの習慣」ロバート・マウラー
【私の評価】★★★★★


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敗者の論理 勝者の法則

【私の評価】★★★☆☆(73点)


■国際情勢を考える上で、
 増田さんは非常に気になる存在です。

 その理由は、発言が過激であること。
 そして、将来の予測も恐れずに発言し、
 大筋ではずれることがないことです。


■増田さんの基本的な主張は、
 日本の「和」の精神の素晴らしさが
 これから国際的なスタンダードになるということです。

 これまで日本は海外から優れた技術、仕組みを
 取り入れてきましたが、この「和」の精神だけは
 守って、ここまで経済発展してきたのです。

 これからは、グローバル・スタンダードではなく、
 ジャパニーズ・スタンダードを世界に広める
 絶好の機会であるということです。


  ・日本では勝者になったとしても、アメリカのような
   高い報酬を手にすることはできない。そのかわり、
   格差がないことで犯罪の不安など、目に見えない生活
   ストレスを受けることも少ない。(p89)


■そして、将来の予測については、
 基軸通貨を持ち、世界一の軍事国家である
 アメリカを見ていく必要があります。

 国益とは、お金を稼ぐことであり、
 経済的にお金を稼ぐことができなければ、
 軍事力もその一つの手段として使われるというのが、
 増田さんの視点です。


  ・アメリカは中東、中国・台湾、さらに北朝鮮というように、
   これからしばらく戦争に関与していくことになる。戦争で
   軍事力を誇示し続けないと、アメリカという国がもたないところまで
   追い込まれているからである(p213)


■しかし、幸運にも、日本は、
 戦争をしたくても戦争をできない国家です。
 そして、人間的にも争いを好まない
 「和」を尊ぶ国民です。

 そうした日本人の良さを世界的に広めるのが、
 日本人の使命ではないのか、
 増田さんはそう言っているように感じました。

 本の評価としては★3つとします。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・日本の田園地帯を車でドライブしていると、
   必ずといっていいほど無人の農作物売場がある。・・・
   アメリカ人の友人にこの話をしたら、
   「それはおとぎ話か?」と聞き返された。(p167)


  ・アメリカには、ほんの130年あまり前まで
   奴隷制度があった。・・・歴史的背景があるから、
   雇用関係も奴隷制がかたちを変えたものになる。(p172)


  ・ゴーン氏の手腕によって、日産は健康優良児に変貌した
   とマスコミはもて囃したが、むしろ技術面では衰退し、
   ルノーからは「金づる」にされているのが実態である。(p126)


  ・心で感じる情報に触れることが大切である・・・
   一次情報の質とは、「心のつながり」によって高められていく
   ・・・講演会でも勉強会でも何でも足を運んでみる(p210)


▼引用は、この本からです。

敗者の論理 勝者の法則
増田 俊男
プレジデント社
売り上げランキング: 486960
おすすめ度の平均: 2.5
2 イケナイ
5 日本人の本当の強さ
1 成果主義批判便乗本?

【私の評価】★★★☆☆(73点)


■著者紹介・・・増田 俊男(ますだ としお)

 1938年生まれ。東急エージェンシーを経て、独立。
 1974年に渡米し、事業を展開。
 1995年に帰国し、時事評論家。


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葡萄酒か、さもなくば銃弾を

【私の評価】★★★☆☆(74点)


■政治の世界は、経営と同じように、
 絶対に正解というものはありません。

 ある政策を行うと、必ず反対する勢力がいる。
 後ろから矢を撃たれたり、足をひっぱられる。
 アメリカなら、暗殺さえ考えられるのです。


  ・コリン・パウエル・・・黒人大統領が誕生する日が
   近づいている・・・このとき、出馬に徹底して反対したのは
   パウエル夫人だった。黒人がホワイトハウスを目指せば
   暗殺されると信じていたからだ。(p18)


■そしてこれが国際政治となると、
 国家の運命さえ、左右してしまうという
 恐ろしい世界です。

 この本では、そうした政治の世界に住む人々を、
 一人の人間として描写した一冊です。


■手嶋さんは個個の政治家のエピソードに光を当てることで、
 政治の世界を表現しようとしたのでしょう。

 一人ひとりの政治家の政策、判断、そして生い立ちと深堀するなかで、
 一人の人間が政策を作り上げ、根回しをし、決断していくという
 難しさを伝えてくれます。

 私には、ジャーナリストというものは、
 ニュースを追うのではなく、
 こうしたニュースの裏側を追うのが王道なのではないか
 と感じました。
 (実際には難しいのでしょうが・・・)


  ・「重要な政治決断の背景に潜む政治家個人の体験を
   決して軽んじてはならない」
   (ピーター・ノーマン)(p145)


■ニュースだけではわからない政治の世界ですが、
 この本を読むと、政治とは研究するに値する
 深い世界だとわかります。
 本の評価としては、★3つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・「FSX・・・日本が、独自開発に進んでいけば、
   十年後には、日本の航空機産業は飛躍的な水準に達しよう。
   だが、共同開発となれば日本の飛躍を牽制できるはずだ」
   (ビル・ブラッドレー)(p63)


  ・「国家間の問題では、力を持つものこそ正義なのである。
   弱者は悪だと指弾されないよう振る舞うのが精一杯なのだ」
   (フランスの枢機卿リシュリュー)(p281)


  ・「テロ支援国家の解除については、今後、六ヶ国協議の
   関係国ともよく協議して決めていきたい。」アメリカ国務省の
   スポークスマンはこともなげにこう語った。・・・中国が議長国を
   務める六ヶ国協議を日米同盟よりも優位に置く(p253)


▼引用は、この本からです。

葡萄酒か、さもなくば銃弾を
手嶋 龍一
講談社
売り上げランキング: 36979
おすすめ度の平均: 3.0
4 孤影に対しても時に矢を放つ必要があるということ
4 政治の世界での隠された側面を絡めた人物評として印象的
3 大げさなタイトル
2 拍子抜け
3 「渾身のルポルタージュ」は、言いすぎでは?

【私の評価】★★★☆☆(74点)


■著者紹介・・・手嶋 龍一(てしま りゅういち)

 1949年生まれ。NHK政治部記者として外交・安全保障を担当。
 その後、ワシントン特派員、ハーバード大学国際問題研究所フェロー、
 ボン支局長、ワシントン市局長。
 2005年独立して外交ジャーナリスト・作家となる。


─────────────────

■関連書評■
a. 「外交敗戦」手嶋 龍一
【私の評価】★★★☆☆

b. 「インテリジェンス武器なき戦争」手嶋 龍一、佐藤 優
【私の評価】★★★★☆


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国家情報戦略 (講談社+α新書)

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■日本、韓国で、国家によって粛清された
 インテリジェンスに深くかかわったお二人の対談です。

 情報機関、インテリジェンスの世界について、
 出せる範囲で語っているのでしょうが、
 それでも興味深い対談でした。


  ・NSAはいま、国際ビジネス、イスラムのテロリスト・グループ、
   国際的な麻薬取引、核拡散関連の情報こそを、
   優先順位の上位に置いています。(高)(p94)


■諜報機関は、国家間の活動ですので、
 テレビや新聞にはあまり出てきません。

 出てくるとしても情報操作の一環であったりするわけですから、
 こうしたお二人の話は、ニュースの裏を考えるのに
 参考となるのでしょう。


  ・アメリカの情報機関は、アンゴロサクソン五カ国を形成する
   イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド以外は、
   同盟関係にあっても完全な友邦だとは考えません。(高)(p97)


■最終的な対談の結論は、
 日本もCIAのような情報機関を作るべきである
 ということです。

 国家の存続と安全を守るために、
 情報機関は最低限必要なのでしょう。


  ・将来、「核の帝国主義時代」が訪れる前の段階で、
   日本が取るべき国家戦略とは何でしょうか。
   それは佐藤優氏が唱えておられるように、本格的な
   インテリジェンス機関を設立することなのです。(高)(p202)


■情報機関に関係する人には、
 常識的内容なのでしょうが、
 普通の人には興味深く読めると思います。

 スパイの世界をちょっとだけ
 覗ける一冊ということで、★3つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・不思議に思うのは、日本の大学に安全保障や国防、
   セキュリティ、エネルギー資源関連の学部・学科が
   ないことです。(高)(p125)


  ・フィリピンのルバング島から生還した元陸軍少尉、小野田寛郎さんも
   陸軍中野学校出身です・・・分校の出身なんですね・・・そこでは
   ゲリラ戦やテロ、破壊工作を専門に教育していた(佐藤)(p117)


  ・国際社会においては「国家元首は嘘をつかない」という原則があって、
   国家元首が嘘をつくと、外交ゲームがものすごく面倒くさいことになる。
   ・・・しかし、北朝鮮はこのルールを守らない。(佐藤)(p156)


▼引用は、この本からです。

国家情報戦略 (講談社+α新書)
佐藤 優 コウ・ヨンチョル
講談社
売り上げランキング: 25487
おすすめ度の平均: 4.0
5 世界の情勢を知れ
4 国際面の読み方が変わる
5 「薄味」
5 インテリジェンスの面白さと恐ろしさ
4 インテリジェンスとはこういうことなのか

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■著者紹介・・・佐藤 優(さとう まさる)

 1960年生まれ。1985年同志社大学大学院神学研究科修了。
 外務省入省。在イギリス日本国大使館、在ロシア連邦日本国大使館に
 勤務した後、1995年より外務省国際情報局分析第1課勤務。
 2002年に背任容疑、偽計業務妨害で逮捕される。

■著者紹介・・・コウ・ヨンチョル

 1953年生まれ。元韓国海軍少佐。
 海軍士官学校、海軍大学、韓国朝鮮大学を卒業。
 艦艇高速艇隊長、海軍航空団人事課長、済州道地域司令部情報参謀、
 海軍士官学校教官等を歴任。1989年から国防省海外情報部日本担当官、
 北朝鮮担当官を務める。1993年金泳三政権の軍部粛清により、
 全斗煥、盧泰愚の元大統領らとともに禁固刑に処され除隊。

─────────────────

■関連書評■
a. 「国家の罠」佐藤 優
【私の評価】★★★★★

b. 「インテリジェンス武器なき戦争」手嶋 龍一、佐藤 優
【私の評価】★★★★☆


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イギリス人はおかしい―日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔 (文春文庫)

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■英国の上流階級のハウスキーバーとして
 働いた高尾さんが、英国の真実の姿を教えてくれる一冊です。

 やはり、実際に暮らして、
 働いて、英国人と交際しなければ、
 本当の国家の姿を理解することはできないのでしょう。


■印象的なのは、英国の階級です。

 上流階級、中流階級、労働者階級とあるようですが、
 この本では上流階級の生活を知ることができます。

 広い家に使用人がいて、料理は料理人が作る、服はブランド、
 車はBMW、昼はビデオを見て、夜はクラブで遊ぶ。
 これで楽しいのでしょうかね?

  ・スコット氏は他の英国人同様、「家は城だ」という
   考えの持ち主で、家にはとことんこだわるが、
   着る物には無頓着だ。(p12)


■この本が面白いのは、
 高尾さんが面白いからです。
 英語を話せる日本人として、お金持ちの家を
 仕切っているところは素敵でした。

 まさに楽しいエッセイで、
 プラス英国での生活も知ることができますので、
 星の評価は★3つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・エンジニアは携帯電話で呼び出され、普通、
   「I'll come as soon as possible.(できるだけ早く行きます)」
   というが、すぐ来たためしがない。(p38)


  ・平均的な英国人は潜在を入れたプラスティックのボールか
   流しで食器を洗い、真水ですすがず、いきなりティータオルで
   拭くのだ。・・・どこの家でもこうだったので度肝をぬかれた(p87)


  ・英国と、ロシア、インドはよく似ている。
   この三国は軍事費には金を使うが、国民の生活は
   じつに時代遅れのなかにある。(p201)


▼引用は、この本からです。

イギリス人はおかしい―日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔 (文春文庫)
高尾 慶子
文藝春秋
売り上げランキング: 14355
おすすめ度の平均: 4.5
2 どうしても...
3 マークスさんとは逆の視点
5 面白かった!
5 正確でしっかりした観点
5 生活者が看破する英国というシステム・・・

【私の評価】★★★☆☆(79点)


■著者紹介・・・高尾 慶子(たかお けいこ)

─────────────────

■関連書評■
a. 「遥かなるケンブリッジ」藤原 正彦
【私の評価】★★★★★

b. 「万国「家計簿」博覧会」根岸 康雄
【私の評価】★★★★☆


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ラテンの秘伝書―格差社会を生き抜く最後の切り札
【私の評価】★★★☆☆(71点)


■海外で仕事をすると、
 日本の常識は、海外の非常識であるとわかります。

 業者が、約束した時間に来ない。
 失敗は自分の責任ではない。
 商品力より、有力者とのコネで決まってしまう。

 こうしたことが、普通に起こる国がいかに多いことか・・・。


■しかし、現地の人はそれでもしっかり
 生活しています。
 思ったより、楽しく生きていたりするのです。

 自殺が3万人を超える日本より、
 人生を楽しんでいたりして・・・。


■この本では、南(ラテン)アメリカに転勤した商社マンが、
 ラテンな商社マンに成長する過程を通して、
 漫画でたのしく教えてくれる一冊です。

 ちょっとオーバーなところもあるでしょうが、
 カザフスタン駐在経験のある私も、
 「そうだよね」と思わせてくれる一冊でした。


■本当は、海外で実際に経験したほうが良いのでしょうが、
 基礎知識なしよりは、この本を読んでいたほうが、
 ショックは小さくなるでしょう。

 この本を読めば、日本は世界で異常にマジメで、親切で、頑張っている
 国であることを再確認できると思います。
 楽しく読めたので、★3つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・失敗の責任は他の人(物)に負わせろ(p177)


  ・ラテンは自分本位です。
   まずは自分ありき!(p178)


  ・小噺で場を盛り上げろ(p178)


▼引用は、この本からです。

ラテンの秘伝書―格差社会を生き抜く最後の切り札
風樹 茂 サガー・ジロー
東洋経済新報社
売り上げランキング: 1149
おすすめ度の平均: 4.0
4 人間はどこでも一緒。
2 勝ちT
4 ラテンの「本当」が知れた
5 幸せに遠回りしていた

【私の評価】★★★☆☆(71点)


■著者紹介・・・風樹 茂(かざき しげる)

 1956年生まれ。大学卒業後、中南米専門商社を経て、
 アマゾンでの鉄道復旧工事に従事。
 その後、南米、欧州、アジアを放浪。
 帰国簿、投資・援助のコンサルタントとして30カ国現地調査。

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■関連書評■
a. 「中国人に会う前に読もう」泉 幸男、文芸企画
【私の評価】★★★★☆

b. 「騙してもまだまだ騙せる日本人」邱 永漢、光文社
【私の評価】★★★★☆


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「超」アメリカ整理日誌
【私の評価】★★★☆☆(72点)


■アメリカ生活の長い野口さんが、
 日米の比較をしながら、
 ものの見方を教えてくれる一冊です。

 「岡目八目」と言いますが、
 外に出るからこそ、わかるものがあります。


■競争の国アメリカでは能力のない人はリストラされ、
 すぐに貧困層に落下する危険があります。

 しかし、能力がある人が、レジを打っている日本は、
 能力のある人を活用していないともいえるので、
 けっして喜べないことに思えます。


  ・「驚くほどの能力の人に、日本の店で会う」と先に述べた。しかし、
   よく考えてみれば、彼らが注文取りをしたり、玄関で靴を並べたり、
   勘定係をするのは、もったいないことだ。・・・能力のムダづかいであり、
   社会全体の労働力が適切に配分されていない証拠である。(p43)


■こうした状態を変えていくためにも
 日本のサービス産業の効率化が必要です。

 より少ない人でサービスしていくことで、
 小子化対策にもなります。

 役人こそ最大のサービス産業で、
 その効率化が最大の課題なのでしょう。


  ・日本で収め続けた多額の住民税は何に使われたのか?
   治安維持やゴミ処理などの基本サービスを受けたのは事実だが、
   それ以上に特別のサービスは何も受けなかった。住民税の大部分は、
   市役所職員の給与に消えてしまったのだ。(p239)


■しかし、効率化には思い切った改革が必要となります。

 「戦争を止めることができなかった」日本には、
 改革ができないのではないか?
 というのが著者の意見で、なんとも寂しいものです。


  ・「やめる」選択肢こそ重要・・・公的年金制度の最も基本的な論点は、
   「現制度の維持がそもそも可能なのか」ということだ。すなわち、
   基本的な選択は、年金制度の廃止である。・・・年金改革はすでに
   手遅れになっている。(p139)


■考え方の幅を広げてくれる一冊でした。

 笑える話もあり、視野が広がるので、
 本の評価としては星3つとしました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・今をときめくインターネット検索でのリーダー企業、
   ヤフーとグーグルの創業者のうち、二人が外国生まれだ
   (ヤフーのヤンは台湾、グーグルのブリンはロシア)(p77)


  ・アメリカの医療費は・・・きわめて高額だ。西海岸の場合、
   保険でカバーされていないとすると、風邪で病院に行っても、
   また虫歯一本治療するのにも、数万円かかる。・・・
   盲腸で四日間入院すると150万円程度になる(p106)


  ・輸入制限による産業保護は、消費者が支払う価格を上昇させる
   だけではない。関連産業は保護に甘えて改革と進歩のための
   努力を怠り、衰退していく。(p180)


▼引用は、この本からです。

「超」アメリカ整理日誌
野口 悠紀雄
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 56727
おすすめ度の平均: 4.5
4 面白い
5 記念すべき「超」整理日誌10作目!
4 米国生活からふりかえる日本の政治経済システムの不幸
4 外国で暮らすことによって、分かること。
5 エコノミストがアメリカからみた日本

【私の評価】★★★☆☆(72点)


■著者紹介・・・野口 悠紀雄(のぐち ゆきお)

 1940年生まれ。64年大蔵省入省。72年エール大学留学。
 一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、
 2005年より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。

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■関連書評■
a. 「「超」発想法」野口 悠紀雄、講談社
【私の評価】★★★☆☆

b. 「「超」勉強法」野口 悠紀雄、講談社
【私の評価】★★★★☆


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