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「イスラエル ユダヤパワーの源泉」三井 美奈

2023/11/04公開 更新
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「イスラエル ユダヤパワーの源泉」三井 美奈


【私の評価】★★★☆☆(78点)


要約と感想レビュー

2008年のガザ侵攻

著者は2006年から2009年に読売新聞社エルサレム支局長として駐在し、2008年のガザ侵攻を目撃しました。15年前、ハマスのロケット弾攻撃に対し、イスラエルがガザ侵攻で対抗したのです。2008年のガザ侵攻は、オバマ大統領の就任式にイスラエルが撤退し、3週間で終了しています。イスラエルのパレスチナ問題は、和平交渉が進むと過激派がテロを実行し、和平交渉が頓挫するということを繰り返しているのです。


アラブ側はパレスチナ人から土地を奪ったイスラエルを、地球上から消滅させようとしています。ユダヤ人は抵抗もできないまま、ガス室に送られる弱者には、二度とならないと考えています。両者が折り合うことは難しいのです。イスラエル側、アラブ側とも穏健派と過激派とが主導権争いをしてきましたが、現在はイスラエル側、アラブ側とも過激派が主流となっています。ある程度の被害が出て、穏健派が主流とならなければ、この紛争が終わることはないのでしょう。


・イランのアフマディネジャド大統領は「イスラエルを地図から抹殺するべき」と発言し、核開発を進めている(p38)

「日本はいつ北朝鮮を攻撃するのか」

この本を読んでわかるのは、著者がイスラエル駐在を終え帰国した時、金属探知機をくぐらずに生活できる日本にほっとしたというように、日本人は私を含めて、究極の平和ボケなのです。著者はイスラエルで「ユダヤ人は、敵に囲まれている。殺される前に殺しに行く」と言われました。著者が「国際社会をもっと頼みにしては」と質問すれば、「そんなものは当てにならない」と答えるユダヤ人ばかりだったのです。


スラエルは1981年にイラクの原子炉を空爆し、2007年にはシリアの原子炉を空爆しています。著者は、2006年に北朝鮮が最初の核実験を行ったとき、ユダヤ人から「日本はいつ北朝鮮を攻撃するのか」と何度も尋ねられたという。ユダヤ人から見れば、敵国が核兵器を持つことになれば、いずれ国民すべてが収容所送りになるリスクがあるということであり、許容できることではないのです。


・元将校は、「我々ユダヤ人は、敵に囲まれている。殺される前に殺しに行く。嫌われることなど厭わない」と冷徹に言った(p140)

イスラエルロビーの影響力

イスラエルは国家の存亡をかけて、アメリカでロビー活動を行っています。イスラエル・ロビーは米国の親イスラエルの議員を支援し、反イスラエルの議員を落選させることもあるのです。アメリカがイスラエルを支援するのは、イスラエルロビーの影響力もありますが、旧約聖書で神が約束の地(パレスチナ)をイスラエルに与えると約束したとされていることも影響しているのでしょう。


日本は国家として反日教育を行っている中国と北朝鮮という核兵器保有国に取り囲まれています。私が40年後に100歳となった時に、日本とイスラエルとが地図に残っているのか確かめたいと思いました。ゲーム理論では、相手が協力してくれば協力し、相手が裏切ってくれば、次の取引で裏切り返す戦略が有利になると言われています。常に相手を疑い戦うイスラエルが生き残るのか、相手を疑わず信じて協力する日本が生き残るのか、日本とイスラエルのどちらの国家が正しかったのかわかるでしょう。三井さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・エルサレム・・国連は占領地からの撤退を要求する決議を採択したが、イスラエルは従わなかった(p108)


・東エルサレムでは「許可なく住居を改築・建築した」との理由で650棟以上の住居が取り壊され、ユダヤ人団地が各地で造成された・・「いつ住居権を剥奪されるか」という不安を抱えながら生きている(p112)


・占領地軍の実態・・子供が火炎瓶を投げようとしたら、脚を狙い撃ちしろと言われた(p171)


▼引用は、この本からです
「イスラエル ユダヤパワーの源泉」三井 美奈
三井 美奈、新潮社


【私の評価】★★★☆☆(78点)


目次

1 アメリカとの絆
2 強固な二国間関係
3 イスラエル・ロビーとは何者か
4 かき消される疑問
5 エルサレムの今昔
6 ユダヤ人の国
7 何も信じない、誰も頼らない
8 変わりゆく国の姿



著者経歴

三井 美奈(みつい みな)・・・1967(昭和42)年、奈良県生まれ。読売新聞記者。一橋大学社会学部卒。社会部、国際部、ブリュッセル支局特派員などを経て、2006~2009年エルサレム支局長。ハーバード大学日米関係プログラム客員研究員として一年を過ごし、国際部へ


イスラエル関連書籍

「イスラエル 人類史上最もやっかいな問題」ダニエル・ソカッチ
「イスラエル ユダヤパワーの源泉」三井 美奈
「イスラエル・ロビーとアメリカの外交政策」ジョン・J・ミアシャイマー
「イスラエル秘密外交: モサドを率いた男の告白」エフライム・ハレヴィ
「だれも知らないイスラエル:「究極の移民国家」を生きる」バヴア(Bavuah)


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