5国際の最近のブログ記事

交渉術
【私の評価】★★★★★(94点)


■今、話題の北方領土問題ですが、
 2002年に北方領土問題に取り組んでいた鈴木宗男さんとともに
 粛清された元外務省官僚 佐藤 優さんの一冊です。

 佐藤さんは、外務省の内部抗争で敗れた立場ですので、
 この体験の反省を含めて、この本を書いています。


■基本は交渉術なのですが、この本の面白さは、
 外務省という組織の内部の様子が
 よくわかるということでしょう。

 外務官僚の政治家との関係や、金の問題、情報管理、
 組織の掟など、佐藤さんの体験談からリアルにその実情を
 実感することができます。


  ・北方領土問題に取り組んでいた社会活動家である
   末次一郎氏が主宰する永田町にある安全保障問題研究所の
   事務所に、上司の指示に従って、秘密書類を運んだことが
   何度もある(p92)


■佐藤さんは、外務省から粛清されたのは
 外務省内に敵を作りすぎたことが原因であり、
 人の感情、嫉妬に注意しろと言っています。

 しかし、その一方で、
 北方領土の解決に鈴木宗男とともに命を賭け、
 日露の接近を望まなかった勢力から粛清されたが、
 後悔していないとも言っています。

 たぶん、両方が事実なのでしょう。


■私には、明治維新に奔走した志士がイメージされました。

 世の中を変えようとする人は、短命です。
 しかし、そうした人がいなければ、
 世の中は変わらないのです。

 北方領土と外務省関係の資料としては必読の一冊でしょう。
 読み応えのある良書です。★5つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・『貴様、嘘をつくな!』といえば、相手も『なに!』といって、
   喧嘩になる。ところが、『お互いに正直にやりましょう』といえば、
   誰も嫌な思いをしない。日本人はこの使い分けがわかっていない。
   (ゲンナジー・ブルブリス元ソ連国務長官)(p11)


  ・小さいことでは約束を守り、信頼させて、
   最後に一回大きく騙すというのはインテリジェンス交渉術では
   よく使われる技法だ。・・・ロシア人に言わせれば、
   騙す者が悪いのではなく、騙される者が間抜けなのである。(p37)


  ・相手に年額で600万円の工作費を渡すとしても、
   毎月均等割で50万円ずつ渡すと最も効果が薄くなる。
   ある月には全く渡さず、別の月には200万円渡すというような
   やりかたが友人関係を装う上ではもっとも効果的だ。(p119)


  ・北方領土問題を解決し、日露の戦略的提携を深め・・・
   米国、中国、ロシアとの間で勢力均衡外交を進めようとする
   外交官たちには「宗男派」というレッテルが貼られ、放逐された(p398)


▼引用は、この本からです。

交渉術
交渉術
posted with amazlet at 09.02.23
佐藤 優
文藝春秋
売り上げランキング: 252
おすすめ度の平均: 4.0
2 看板に偽りあり
5 どうしようもない「人間」という生き物のヤバい交渉術
4 佐藤氏のこれまでの本と似たり寄ったり
5 佐藤優とは何者か

【私の評価】★★★★★(94点)


■著者紹介・・・佐藤 優(さとう まさる)

 1960年生まれ。
 85年同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。
 在英国日本国大使館、在ロシア連邦日本国大使館勤務。
 95年より外務本省国際情報局分析第一課、主任分析官。
 2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕。
 05年執行猶予付き有罪判決を受ける。現在、上告中。
 起訴休職外務事務官。


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■関連書評■
a. 「国家の罠」佐藤 優
【私の評価】★★★★★

b. 「インテリジェンス武器なき戦争」手嶋 龍一、佐藤 優
【私の評価】★★★★☆

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隷属国家 日本の岐路―今度は中国の天領になるのか?
【私の評価】★★★★★(96点)


■この本の特徴は、日本が今、直面している問題を
 明確に指摘し、その解決方法を提示しているということです。

 問題はだれでも書くことはできます。
 しかし、これほどまじめに解決策を示した本は
 ほとんどありません。


■まず、国益とは、金儲けと安全であると断言しています。
 言い換えれば、経済と外交・軍事です。


■金儲けについては、
 グローバル社会では、海外進出ではなく、
 海外から企業や投資を呼び込む必要があると断言しています。

 つまり、企業の海外進出を援助・推奨している
 経済産業省のスタンスは国益に反していると断言しているのです。


  ・グローバルな時代は、国家も人・企業・金の
   呼び込み競争をしなければ負ける(p54)


■また、世界の企業を日本に呼び込むためには
 大減税が必要であるとしています。

 借金の多い日本では難しいように感じますが、
 税率を減らすと逆に税収は増えるというのです。


■外交の分野では、
 日本の領土を侵略してくるのは
 東シナ海への進出を目指している中国だけであると定義しています。

 そして中国に対応するためには、
 まず、アメリカ、次にロシア・インドとの協力が必要であり、
 ロシアを日本に引き寄せて、ロシアと中国を分断することが必要である。


■この本では、これら以外にも
 食料自給率の問題、移民の問題、
 教育の問題など日本の論点について
 明確な方針を提示しています。


  ・いろいろな人種の大金持ちと話をしました。
   皆さん口をそろえて「これからは農業が儲かる」といいます。
   儲かるというのは、つまり食料が不足し高く売れる時代が来る
   ということ。(p156)


■あまりにわかりやすくて、
 どうしてこれまでこうした本がなかったのか?
 と疑問に思ってしまうような一冊でした。

 建前だけしか流すことのできない新聞、テレビの
 情報だけでは満足できない人にお薦めします。
 本の評価としては★5つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・移民受け入れで日本に起こる問題・・・
   日本人失業者の増加と賃金水準の低下・・・差別意識の高まり・・・
   生産性の停滞・・・移民のマフィア化・・・治安の悪化(p91)


  ・投資に関しては、「入ってくるのをサポートするのは善」
   「出ていくのをサポートするのは悪」・・・政府は、
   日本の国益とは正反対のことをしている。(p117)


  ・中国は「平和ボケ」日本とは違い、国防を切実に考えています。
   ・・・日本サイドから見ると、「中国が尖閣諸島と東シナ海の
   日本領海を侵略する可能性は高い」となります。(p137)


  ・ユダヤ人は、「世界一教育熱心だ」と自負しています。
   しかし、そんな彼らも、「自分たちと同じくらいのレベルなのでは
   ないか?」と尊敬している民族がいる。それが、「日本民族」。(p188)


  ・本多先生に「金に支配されないために、蓄財に励め」
   と勧めたのは、ミュンヘン大学の著名なブレンタノ教授でした。(p213)


  ・世界で日本を嫌っている国など、中国、韓国、北朝鮮くらい
   しかないのです。・・・日本は世界で最も好かれている国の
   一つであることを確信しています。(p238)


▼引用は、この本からです。

隷属国家 日本の岐路―今度は中国の天領になるのか?
北野 幸伯
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 106
おすすめ度の平均: 4.5
5 日本人必読の書!
5 世の中の流れが判りました
5 地政学的に米・中・露の三大帝国に囲まれた日本と日本国民。
5 日本人が好かれるわけ
4 今こそ読むべき一冊

【私の評価】★★★★★(96点)


■著者紹介・・・北野 幸伯(きたの よしのり)

 1970年生まれ。ロシア在住。
 ロシア外務省付属モスクワ国際関係大学卒業。
 卒業後、カルムイキヤ自治共和国大統領顧問。
 99年にメルマガ「ロシア政治経済ジャーナル」創刊。
 2003年プーチン大統領の元ブレーンと
 日本・ロシアビジネスコンサルティング会社を設立。

─────────────────

■関連書評■
a. 「ボロボロになった覇権国家」北野 幸伯
【私の評価】★★★★★

b. 「中国・ロシア同盟がアメリカを滅ぼす日」北野 幸伯
【私の評価】★★★★☆


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自壊する帝国
【私の評価】★★★★★(93点)


■外交官はある種、スパイのような活動をしているわけですが、
 最も困難であろうと思われるのは、
 信頼できる人間関係を作ることではないでしょうか。

 盗聴や、買収で情報は取れますが、
 本当にレベルの高い情報源からは
 よほど好かれないと、情報は引き出せないでしょう。


  ・大使館は政務班十人、経済班十五人の体制でソ連情報をフォロー
   しているのだが、記者たちは二、三人で取材し、分析し、
   それを記事にしている。しかし、マンパワーの圧倒的に少ない記者たちが
   大使館員がとることのできない情報をとってくる。(p119)


■1987年、佐藤氏はモスクワの大使館勤務を始め、
 モスクワ大学で興味のある神学を学ぶなかで、
 ロシア人脈を広げていきます。

 そして、1991年、ゴルバチョフ軟禁にはじまる
 ソ連崩壊の過程で、情報収集だけでなく、
 ソ連共産党とロシア共産党の間に立ち、
 ソ連崩壊のなかで一つの役割を持つまでになっていくのです。


■その後、日本とロシアは、北方領土問題を解決し、
 平和条約が締結されるのではないかという流れのなかで、
 協力関係が進むものと思われました。


  ・日本国家が生き残るためには、今後、国力を増大し、
   自己主張を強める中国を牽制する必要がある。そのためには
   ロシアとの関係を改善することが日本の国益に適うはずだと、
   地政学的発想に立つ外交官たちは考えたのである。(p15)


■しかし、2002年には
 田中真紀子外相と鈴木宗男議員との確執があり、
 鈴木宗男議員バッシングと共に、佐藤氏は
 外務省から切られるのです。


■圧倒的な描写力で描かれる外交の世界に
 引き込まれました。

 外務省の組織の雰囲気だけでなく、
 有能な外交官は何をしているのか、
 何を考えているのかが伝わってくる重厚な一冊です。

 本の評価としては★5つとしました。
 みなさんもお楽しみください。

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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


  ・イラクはカネになるんだよ。・・・イラクで戦争が起きれば、
   アメリカ、イギリス、ロシアで石油利権を再配分する。そのときに
   備えてロシアのカードを増やすことが僕たちの仕事だ。(p325)


  ・何度もタダ飯を食べていると、「協力者」ということに
   されてしまう。それがこの世界における「ゲームのルール」
   なのだ。奢られたら奢り返す。(p150)


  ・スターリンははつての同士を銃殺した晩に必ず宴会を開いて
   「いい奴だったのになあ」と言って、粛清した同士を偲んで
   「キンズマラウリ」か「フバンチカラ」で乾杯したという(p276)


  ・ロシアでは、ウオトカやコニャックなどの強い酒を
   ちびちび飲むのはルール違反だ。必ず一気に
   飲み干さなければいけない。そして乾杯の前には必ず
   口上を述べなくてはならない。(p67)


▼引用は、この本からです。

自壊する帝国
自壊する帝国
posted with amazlet at 08.09.01
佐藤 優
新潮社
売り上げランキング: 5918
おすすめ度の平均: 4.5
5 外交官の仕事
4 サムライの生き様
4 努力が人生の面白みを深める
4 日本国家が生き残るには
4 外交官「佐藤優」誕生の記

【私の評価】★★★★★(93点)


■著者紹介・・・佐藤 優(さとう まさる)

 1960年生まれ。
 1985年同志社大学大学院神学研究科修了。
 外務省入省。在英国日本国大使館、ロシア連邦日本国大使館。
 95年より外務本省国際情報局分析第一課。
 2002年、背任と偽計業務妨害容疑で逮捕。
 2005年、執行猶予付き有罪判決を受ける。控訴中。

─────────────────

■関連書評■
a. 「国家の罠」佐藤 優、新潮社
【私の評価】★★★★★

b. 「ボロボロになった覇権国家」北野 幸伯、風雲舎
【私の評価】★★★★★


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遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)
【私の評価】★★★★★(91点)


■著者は、文部省の長期在外研究員として、
 イギリスのケンブリッジ大学に1年間滞在しました。

 ケンブリッジといえば、オックスフォードとならんで、
 イギリスの英知の集まるところです。


■ケンブリッジの研究生活の中から、
 イギリス人の文化、習慣、雰囲気というものが見えてきます。

 衰えたとはいえ、世界を制覇した大英帝国なのですから、
 文化の厚み、歴史の厚さはたいしたものだと思いました。

 ・ロウアークラスの人々の、アッパーミドル以上への敵意はかなりの
  ものだった。西隣りに住むブライアンから、ラグビーの試合ならよいが、
  ロウアークラスの集まるサッカー試合には、家族連れで行かぬよう忠告
  されていた。(p159)


■この本で特に楽しかったのは、高邁なイギリス人教授に、
 ジョークで藤原さんが反撃するところです。

 知的ウィットが秀逸で、教養というものは
 こう使うべきであると、妙に納得してしまいました。

 ・この英文学者は、「以前日本から英文学科を訪れた人は興味深かった。
  チョーサーをすらすら読めるのに、ほとんど英語を話せなかった」と
  皮肉まじりに言った。・・・私が間髪を入れずに、「アーサー・ウェイリー
  は源氏物語を上手に英訳したが、日本語は話せなかったらしい」と言ったら、
  ニッコリうなずいてから、「よし、あなたの勝ちだ」と言った。(p204)


■藤原さんのジョークに笑いながら、
 イギリスのジョークと教養が理解できる一冊でした。
 本の評価としては、★5つとします。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・イギリスに住んだ友人から、「イギリス人には舌がない」
  と聞いていたが、本当だった。舌はみなフランスへ行って
  しまったらしい。(p15)


 ・経験から判断すると、フェアーであることを、
  イギリス人は絶対的なことと考え、
  アメリカ人は重要なことと考え、
  ヨーロッパ人は重要なことの一つと考え、
  日本人は好ましいことと考える。(p35)


 ・昼食の時間には、サンドイッチを持って来る子と自宅に帰る子が半分強で、
  残りは、リンゴ一個とか、バナナ一本、ニンジン一本とチョコレートバー
  一本、などと様々だった。イギリスの子供の顔色が青いのは、天候ばかり
  でなく、無配慮な食生活にも関係していると思う(p62)


 ・マユミ・ザイラー先生は、寛太郎が上手に引けなくても、まず、
  「寛ちゃん、良かったよ!」と独特の抑揚のある日本語でほめ上げるのが
  癖だった。寛太郎が気分を良くした頃合を見て、「でもこうしたら
  もっとよくなるよ!」と言って技術的な注意を与えるのだった。(p180)


▼引用は、この本からです。

遥かなるケンブリッジ―一数学者のイギリス (新潮文庫)
藤原 正彦
新潮社
売り上げランキング: 633
おすすめ度の平均: 4.5
5 イギリスから学ぶこと。
3 才能があったり,コネがあったりすると,いいなぁ
5 秀逸なエッセイ
5 英国の大学内情
4 イギリスとイギリス人を知ることで日本と日本人を知る。

【私の評価】★★★★★(91点)


■著者紹介・・・藤原 正彦(ふじわら まさひこ)

 1943年生まれ。お茶の水女子大学理学部教授。数学者。
 故・新田次郎と藤原ていの次男


─────────────────

■関連書評■
a. 「3つに分けて人生がうまくいくイギリスの習慣」井形 慶子
【私の評価】★★★☆☆

b. 「国家の品格」藤原 雅彦、新潮社
【私の評価】★★★★☆


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エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ
【私の評価】★★★★★(90点)


■著者は、スパイとして採用され、
 その後、コンサルティング会社で
 EHM(エコノミック・ヒットマン)となった人です。

 ・NSAの試験を終えた数週間後、私は採用され、
  数ヶ月後にボストン大学を卒業したらスパイとしての
  技術を身につけるための仕事に就くようにと定時された。(p36)


■EHM(エコノミック・ヒットマン)の使命は、
 途上国に借金をさせて発電所や道路などを作らさせて、
 その借金を利用して、その国を支配することです。

 日本でもODA(政府開発援助)というものがありますが、
 これと同じ種類のものですね。

 ・EHM(エコノミック・ヒットマン)もまずは恩恵を施す。
  それは発電プラントや高速道路、港湾施設、空港、工業団地などの
  インフラ設備を建設するための融資という形をとる。・・・
  数年後に債務国は債務不履行に陥ってしまう。そうなれば・・・
  わが世界帝国にまたひとつ国が加わったということだ。(p19)


■この仕組みがおいしいのは、
 自国の企業が仕事を請け負うので、
 資金が外部に流れずに、借金だけがその国に残るからです。

 ・私の仕事は主要な目的が二つあると、クローディンは言った。
  第一に、巨額の国際融資の必要性を裏づけ、大規模な土木工事や
  建設工事のプロジェクトを通じてメイン社ならびに他のアメリカ企業・・・
  に資金を還流させること。第二に、融資先の経済を破綻させて、永久に
  債務者のいいなりにならざるをえない状況に追いこみ、軍事基地の設置や
  国連での投票や、石油をはじめとする天然資源の獲得などにおいて、
  有利な取引をとりつけることだ。(p47)


■しかし、経済的にその国を支配しようとしても、
 うまくいかないときがあります。

 そのときには、NGOなどに資金を供給して、
 政府の転覆を図ることがあります。
 中央アジアでよく起こっているチューリップ革命のようなものですね。

 ・1951年・・・モハンマド・モサデク首相は、イランの石油産業を
  国有化した。・・・そこで、米政府は海兵隊を派遣するかわりに、
  CIA職員のカーミット・ルーズベルトを送り込んだ。・・・暴動や過激な
  デモを起こさせ、モサデク首相は不人気で無能だというイメージをつくり
  出した。(p52)


■さらに、それでもうまくいかない場合・・・
 最終的には、「ジャッカル」による実力行使がなされます。

 ・もしEHM(エコノミック・ヒットマン)の働きかけが失敗したら、
  私たちが「ジャッカル」と呼んでいる、かつての帝国のやり方をそのまま
  踏襲する、さらに邪悪な人間たちが介入してくる。・・・彼らが現れると
  国家の指導者が追放されたり、悲惨な「事故」で死んだりする。(p25)


■政府と情報機関、民間企業と軍事産業が協力し合う国家
 アメリカの怖さを再確認しました。

 こうした時代だからこそ、奪うだけの国家の時代が終わり、
 誠意を持って活動する日本の時代が来るような予感も感じさせる一冊です。
 ★4つとしました。

─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・EHM(エコノミック・ヒットマン)はイラクとベネズエラでは
  失敗したが、エクアドルでは成功した。そして今、その国のすべて
  を食い物にしようとしている。(p23)


 ・私はつねに本当の目的を念頭に置いていた。
  米企業への支払いを最大にして、サウジアラビアがしだいに
  アメリカに依存するよう仕向けることだ。(p152)


 ・ロルドスの死が事故ではないのは、私には疑いようがなかった。
  あらゆる点が、CIAの仕組んだ暗殺であると示していた。・・・
  ロルドスの死から二ヶ月後、オマール・トリホスの悪夢が現実になった。
  彼は飛行機事故で命を落とした。1981年7月31日のことだ。(p256)


▼引用は、この本からです。

エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ
ジョン パーキンス 古草 秀子
東洋経済新報社 (2007/12/14)
売り上げランキング: 3228
おすすめ度の平均: 4.0
3 国際経済や政治に興味ある人には、いいかも。。。。
5 陰謀論の楽しみ方
3 ものの見方の問題。全てのビジネスに当てはまる

【私の評価】★★★★★(90点)


■著者紹介・・・ジョン・パーキンス

 1971年から1981年まで国際的コンサルティング会社
 チャールズ・T・メイン社にチーフエコノミストとして勤務。
 2001年9月11日の同時多発テロ事件をきっかけに、
 自分の人生の闇の部分を公表することを決心する。

─────────────────

■関連書評■
a. 「ボロボロになった覇権国家」北野 幸伯、風雲舎
【私の評価】★★★★★

b. 「中国の「核」が世界を制す」伊藤 貫、PHP研究所
【私の評価】★★★★★


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鷲の人、龍の人、桜の人米中日のビジネス行動原理
【私の評価】★★★★★(90点)


■上海駐在、米国駐在を経験したコンサルタントの
 中国人と米国人、そして日本人のビジネス文化を
 説明してくれる一冊です。

 実際に駐在された経験があることから、
 実例が多く、わかりやすい一冊となっています。

 ・三つのキャリア観
   アメリカ人の「アップ・オア・アウト」
   中国人の「リスク分散」
   日本人の「職人染色」(p110)


■特に中国については、
 近年重要度が高まっていますので、
 今、中国関係の仕事をしていない人でも、
 中国文化の予習として最適な一冊でしょう。

 (実際には経験してみないと、
  なかなか実感がわかないものです)

 ・「中国人は、一日中面接をして、いい仲間を選ぼうとしているのですよ」
  というのが、僕に中国のことをいろいろ教えてくれる日本人の指摘です。
  (p140)


■カザフスタンはどちらかといえば、中国に近いかな~と
 思いながら読み進めました。

 日本の和の強さを強化したうえで、
 アメリカと中国の良さを取り入れていくという戦略に
 賛成なので★5つとしました。


─────────────────

■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・アメリカ人は基準を世界に売り込む天才(p23)


 ・中国社会とは、「個人とその仲間たち」が単位となっている社会で、
  その仲間サークルのことを圏子(チュエンツ)とよびます。(p35)


 ・中国では上から下まで、規則より「関係」がものをいう(p39)


 ・ある中国人は、「日本人は、一人なら蛇だが10人なら龍になる。
  中国人は、一人だと龍だが10人いると蛇になる」といって(p52)


 ・ほんとうに使える日本(人)の強みは何か、といつも考えている
  僕の目から見ると、人の力の和をもって結集する「場」が、
  もっとも現実的な強みです。(p55)


 ・相手は百戦錬磨の中国商人ですから、「こっちは売らなくても
  全然困らない。ほかにもたくさん買いたい人がいる」といった
  顔をしています(嘘です)(p95)


 ・「アメリカ人的な基準設定力」と「中国人的な関係構築力」を使って、
  日本人の強みをもっと生かす(p203)


▼引用は、この本からです。

鷲の人、龍の人、桜の人米中日のビジネス行動原理
キャメル・ヤマモト
集英社 (2007/02)
売り上げランキング: 223681
おすすめ度の平均: 4.0
4 日本が桜というのは納得
4 鮮やかな三国比較論
4 ステレオタイプ化されたアメリカ、中国、日本人

【私の評価】★★★★★(90点)


■著者紹介・・・キャメル・ヤマモト

 本名:山本 成一。1956年生まれ。外務省入省。90年退職。
 その後、人材・組織コンサルタントとなり、シリコンバレー、
 上海駐在を経て、東京駐在。著書多数。

─────────────────

■関連書評■
a. 「中国の「核」が世界を制す」伊藤 貫、PHP研究所
【私の評価】★★★★★

b. 「華僑 大資産家の成功法則」小方 功、実業之日本社
【私の評価】★★★★☆


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中国の「核」が世界を制す
伊藤 貫
PHP研究所
売り上げランキング: 142486
おすすめ度の平均: 5.0
5 胸が悪くなる本
5 全国民に読んで欲しいと願う一冊
5 中国が牙をむくのは2020年!
【私の評価】★★★★★(94点)


■著者紹介・・・伊藤 貫(いとう かん)
 
 1953年生まれ。東京大学卒業。コーネル大学で米国政治史、
 国際関係論を学ぶ。その後、ワシントンのビジネス・コンサルティング
 会社で国際政治・米国金融アナリストとして勤務。
 米国の新聞、TV番組などで外交評論、金融政策分析を解説する。


●米国で、国際政治アナリストとして活躍する伊藤さんの分析は
 現実を直視しています。
 その冷徹なロジックに、私は気持ちが悪くなってきました。


●まず、アメリカにしろ、中国にしろ、ロシアにしろ、
 過去から現代に至るまで、国益を最優先としている事実があります。

 憲法における「諸国民の公正と信義に信頼して・・・」というのは、
 幻想にすぎません。

 ・われわれ日本人は、「米中露・三覇権国に包囲された環境で
  生きていかなくてはならない」という厳しい地政学的環境に
  置かれている。(p43)


●そうした環境の中で、中国が経済の発展とともに
 核兵器を含む軍事力を強化しており、
 2020年にはアメリカに並ぶ力を持つ可能性があります。

 中国は貧富の格差、汚職による社会不安により崩壊するという
 予想をする人もいますが、共産党独裁体制のまま
 国力が増大していく可能性も捨て切れません。

 ・筆者は若い頃、アメリカとヨーロッパの大学で学ぶ中国人の留学生
  たちとつきあったことがある。彼らの大部分は、優秀であり、
  勤勉であり、真剣であり、とても意志力の強い人物であった。
  中国を軽視し中国人の能力を過小評価する人が多いのは、危険な
  傾向である。(p89)


●中国は、軍事力を強化しながら、アメリカ、韓国、日本国内において、
 反日工作、スパイ活動を行っており、

 その活動が成功していることは、各国での反日活動を見れば、
 その効果は明らかでしょう。

 ・中国はまた、最近の韓国政府と言論界においても活発な反日工作・
  反米工作を行い、韓国人が熱望する将来の「統一朝鮮」が中華
  支配圏に入るように誘導している。この工作も大成功である。(p108)


●このように軍事力を強化してきた中国は、
 核保有国のアメリカにさえ、先制核攻撃を脅しの手段として
 当たり前に使っている事実があります。

 ・核武装国アメリカに対して、中国政府は何度も「台湾紛争に介入すれば、
  中国はアメリカを先制核攻撃する用意がある」というニュークリア・
  ブラックメールを突きつけている。(p253)


●中国が、アメリカへの先制核攻撃能力を獲得した以上、
 アメリカが核戦争のリスクを犯してまで日本を守るはずがありません。

 したがって、著者は、日本の自主防衛のために巡航ミサイルによる
 日本の核武装を提案しています。

 巡航ミサイルであれば、弾道ミサイルのように先制攻撃はできませんが、
 報復攻撃は十分にできるわけです。

 ・アメリカの政治家・外交官・軍人の大部分は、今後、アメリカが
  日本を守るために核武装した中国と戦争をすることはありえない
  ことを承知している。・・・しかしそこのと(その真実)を
  日本人の前であっさり認め、「だから日本には、自主的な核抑止
  力が必要なのだ」と、本当のことを言ってくれる米政治家は、
  そう多くない。(p125)


●読んでいて吐き気がしてきましたが、
 今、中国が、「○○に従わなければ、大阪に核攻撃を行う。」と
 脅してくれば、日本が何もできないのは事実でしょう。


●私の少ない経験からは、共産国家は最低の仕組みです。
 国民のやる気をなくさせ、自由のない社会です。
 ロシアに支配された歴史を持つカザフスタンで実感しました。

 どうせ支配されるならば、共産国家よりも、資本主義、
 民主主義国家に支配されたいというのが私の考えです。

 ・日米両国が「中国の台頭」を処理することに失敗すれば、そのコストは
  膨大なものになるだろう。アジア地域が「中華勢力圏」になってしまえば、
  「宗主国」中国の影響を受けて、アジア諸国からも自由主義・法治主義・
  民主主義は消滅するだろう。(p155)


●しかし、中国によるアメリカ、韓国、日本、その他の国での反日工作は
 浸透しており、すでに手遅れかもしれません。

 今こそが、日本が普通の国となる最後のチャンスではないか
 という警告を発する本として、★5つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・「メコン河流域開発計画」-インドシナ半島における中国の支配権を
  強化するプランをファイナンスしているのはアジア開発銀行・・・
  アジア開銀の黒田東彦総裁は記者会見で、「中国には、この地域で
  覇権を狙う意図はない」と述べて・・・費用を支払うことを正当化した。
  (p107)


 ・「親日的」な外交ポーズをとるアメリカ政府にも、日中・日韓の
  二国間資源紛争や領土紛争に軍事介入してまで、日本の味方をする
  意図はない。東シナ海地域の領土と資源は、いずれ中国の所有物と
  なってしまうだろう。(p98)


 ・筆者の唱える「自主的核抑止力」とは、小規模で安価な、
  必要最小限度の核抑止力のことである。具体的には、小型駆逐艦と
  小型潜水艦をベースとする核弾弾頭付き巡航ミサイルを、
  200~300基配置することである。(p133)


▼引用は、この本からです。
中国の「核」が世界を制す」伊藤 貫、PHP研究所(2006/03)¥1,470
【私の評価】★★★★★(94点)


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「スカートの風」呉 善花(お そんふぁ)角川書店(1997/2)

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スカートの風―日本永住をめざす韓国の女たち
呉 善花
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おすすめ度の平均: 4.5
4 韓国のドラマや映画の観賞に必要な本
4 コスモポリタンになりたい人、必見
4 新しい本
(私の評価:★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう)(90点)


●著者紹介・・・呉 善花(お そんふぁ)

 1956年韓国済州島生まれ。1983年に来日し大東文化大学を
 卒業。東京外国語大学大学院修士課程修了。ビジネス通訳、翻訳を
 通じて日韓ビジネスの現場を体験。


●1990年、日本のバブル景気中に書かれた本ですが、
 日本に学びにきた著者の悩み、心の動きから、韓国文化だけではなく
 日本の特有の文化を再認識させてくれる一冊です。


●著者が伝えたいのは、韓国における女性の立場の弱さです。

 多くの韓国人女性が日本の夜の街で働いているのは、
 日本だけに原因があるのではなく、
 韓国社会にも大きな原因があり、
 また、韓国においてセックス産業が盛んであることも、
 根は同じであるとしています。

 ・韓国では自国に都合のよい報道しか行われない。そのため、
  私も韓国にいたときには、日本の男たちはみんな、女遊び
  にしか興味のないセックスアニマルで、韓国にまでその害
  を及ぼすとんでもない男たちだ・・・と思っていた。ところが、
  日本に来てそれがまるで反対だということを知らされた。(p113)


●その原因は、結婚相手には処女を求めるという排他的な風潮。
 そして、離婚した女性が非常に弱い立場にあるということです。

 そうした韓国社会から差別を受け、選択肢のない女性が、
 日本を目指すことになるというのです。

 ・離婚して実家に戻った女たちは、生涯にわたって
  「女の道を踏み外した失格者」のレッテルを貼られ、
  家族や親戚縁者からの冷たい眼差しと差別的な待遇を受けて
  生きていかなくてはならない。(p87)


●私は韓国で生活したことはありませんので、成否は評価
 できませんが、この著作に対しては、韓国人は恫喝・脅迫ともいえる
 抗議があったということですから、事実に近かったのでしょう。


●続編が読みたくなりました。
 韓国が日本をどう見るのか、また韓国文化、日本文化を
 再発見できる名著として★5つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・太平洋戦争の話をすれば、日本人からは反省の言葉がまず口を
  ついて出る。韓国人はそれを聞きながら、当然とばかりにうなずく
  のだが、自らの側の反省をいっこうにしようとはしない。すべて
  が日本の責任であり、自分たちは被害者だというお決まりの
  パターンなのだ。(p192)


 ・1970年代の半ば、・・・韓国での反日感情は現在よりも
  ケタ違いに強く、日本に関する情報はほとんど国内に伝え
  られることがなかった。しかも、歴史の教科書で教えられた
  日本は「鬼畜の国」であった。・・・しかし、実際に知った
  日本は決して「鬼畜の国」ではなかった。それどころか、
  紳士的であり、友好的ですらあった。(p48)


 ・私の祖国韓国では、日本人には夢がなく、人生の目的がはっきり
  していないとよく言うのだが、韓国人は一般に、はっきりとした
  夢や人生の目的を持つものだ。・・・ひとつは経済力・・・
  もうひとつは、権力である。(p12)


「スカートの風」呉 善花(お そんふぁ)角川書店(1997/2) ¥462
(私の評価:★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう)(90点)


【関連図書】
 ・「私はいかにして「日本信徒」となったか」呉 善花、PHP研究所
 ・「日本人 中国人 韓国人」金文学、白帝社
 ・「日本人を冒険する」呉 善花、PHP研究所
 ・「韓国人につけるクスリ」中岡 龍馬、オークラ出版


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華僑 大資産家の成功法則 お金がなくても夢をかなえられる8つの教え
小方 功
実業之日本社 (2005/05/14)
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おすすめ度の平均: 4.93
5 すばらしい教えに感謝です!
5 金もコネもない人間が成功するための大事な考え方
5 甦る恐竜
(私の評価:★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう)91点


●著者紹介・・・小方 功

 1963年生まれ。「オンライン激安問屋」と「スーパーデリバリー」を運営
 する(株)ラクーンの代表取締役社長。大学卒業後、サラリーマンを経て、
 1992年に脱サラ。1年間、北京に留学し、現地で出会った華僑の実業家
 から起業に際しての教えを受ける。


●著者は中国に留学し、北京でひとりの大資産家と出会い、ビジネスのコツを
 学びはじめます。

 ・つまり、勝ち方はいろいろあるということなんだ。しかし、だ。失敗には
  一定の法則がある。それは問題を人のせいにする習慣だ。私の友人でも
  商売に失敗した人は少なくないが、彼らは必ず問題を何かのせいにして
  いた。(p84)


●その教えは、ビジネスのコツでもありますが、人生を生きていくうえでの本質的
 なコツでもあるのです。さすが華僑の知恵といえるでしょう。

 ・岐路に立たされたらよく考え、よく調べて十分に納得し、自分自身できちんと
  決定することが重要なんだ。・・・ひとたび決定したあとは、もうどんなに
  悩んでもさほど意味はない。悩むべきは決定する直前まで、ということになる
  (p67)

●はじめは大資産家のアドバイスがあまりにも的確なためフィクションかと
 思いましたが、実話ということです。正直驚きました。

 ・自分が思い描く、理想の人を自分の中に作り出し、その人だったらこんなとき
  どうするだろうと、自問自答する習慣を作り出すことだ。その理想の人こそ、
  目指すべき本当の自分ということになる(p64)


●ビジネスのコツ、人生のコツを学びながら、中国ビジネスの基本を学ぶことが
 できる、一粒で三度おいしい充実した一冊です。

 ・中華圏では何かにつけて友人を連れてくるのが習慣だ。彼らは、友人
  関係を何よりも大切にする。そうやって、友人のネットワークを広げて
  いるのだ。・・・友人を紹介された場合には、「その人を信用してもいい
  ですよ」・・・という意味合いがある。(p103)


●最後まで、息切れすることなく「ほう、うむ・・・」と読ませてくれる充実度
 と、華僑の奥深さを教えてくれるこの本に文句なしの★5つとしました。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・人間の持っている可能性は無限大であること、そして可能性は固定され
  たものでなく、つねに変化しうるものだとういうことを忘れてはなら
  ない。・・・自分の可能性、つまり自分の満点を3だと思い込んでいる
  人に、君の満点は10だよと教えてやりなさい(p112)


 ・今、ほしいと思うものが多少小さなものであっても、一定の努力をしてそれ
  を手に入れることができれば、立派な成功体験になり、確実に自信につなが
  る。その自信こそ、君が将来、本当に挑戦するときに必要となるものなんだよ
  (p59)


 ・彼ら(中国人)は恐ろしいほどの洞察力で、その人がちゃんと人に感謝
  して生きてきた人なのか、もしくは上司の命令や会社の都合とあらば
  平気で義理をも欠く人間かどうかを見抜いてしまう。(p89)


 ・重要なのは、その知識を得るための動機なんだ。どうしてその知識が必要
  なのか、ということだ。それがはっきりしていると勉強は大幅に効率化
  する。(p72)


「華僑 大資産家の成功法則」小方 功、実業之日本社(2005/05)¥1,470
(私の評価:★★★★★:絶対お薦めです!家宝となるでしょう)91点


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ボロボロになった覇権国家(アメリカ)

(評価:★★★★★)93点


●これだけ歴史の本や小説を読む私でも、学校での歴史の授業は嫌い
 でした。

 ・アメリカは、理由があるから戦争をするのではない。
  戦争をしたいから理由を探すのである。(p31)


●それは、歴史の授業といっても、単に過去にあったことを暗記し、
 年号を暗記するだけだったからです。

 ・第二次大戦前、日本はアメリカの計画どおり、徐々に追い詰められ、
  包囲され、先制攻撃を行うように誘導されていきました。(p215)


●そのような授業を受けるくらいなら司馬 遼太郎の文庫本を読んでいた
 ほうが、ずっと楽しく、興味深く歴史を考えることができたのです。

 ・国が自滅したり、衰退したりする主な理由は、「経済が破綻すること」
  なのです。もっと具体的に言うと、「財政が破綻する」。(p52)


●「歴史」は重要な知識ですが、それをどうとらえるのか、ということは
 それ以上に重要です。

 ・この国がなんとか回っているのは、ドルが基軸通貨だから。他の通貨
  が基軸通貨になると、アメリカは間違いなく滅んでしまいます。
  (p41)


●それは「現状」をどう認識するのか、ということでもあります。

 ・日本は「独立国家」ではない。日本は「アメリカ幕府の天領」
  なのです。(p213)


●卒業生の半分は外交官、半分はKGBというロシア外務省付属モスクワ
 国際関係大学を卒業し、カルムイキヤ自治共和国大統領顧問になった
 著者の国際関係の見方には一見の価値があります。

 ・一方的な見方をしてはいけない。真実は立場によって異なるから、多角
  的な見方をするようにしなさい(プーチン大統領のブレーン)(p16)


●本のレベルとしては、メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の2倍
 面白いと思えばいいと思いますので、買うことを考えた人はメルマガの
 バックナンバーを参照してみてください。


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


 ・日本はアメリカにとって、とても大切な国です。経済面では、日本
  からの資金が止まれば、アメリカ経済は明日にでも崩壊する。・・・
  ですから、アメリカのいうことに100%反対したり100%聞いた
  りする必要はないということです。(p248)


 ・アメリカ政府は、意図的に、アメリカ本土が攻撃される代わりに日本
  が攻撃されるように、軍を再編成している。(p254)


ボロボロになった覇権国家(アメリカ)
北野 幸伯
風雲舎 (2005/01)
おすすめ度の平均: 4.43
5 国際情勢に疎い私でもよく分かった本
5 国民が待ち望んでいた本
5 とても面白い

(評価:★★★★★)93点


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