「真説・国防論」苫米地 英人
2017/12/03公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
要約と感想レビュー
苫米地さんによる日本の国防論です。苫米地さんが強調するのは、日本が国連の敵国条項の対象国であるということです。旧枢軸国が、再度侵略行為を行うか、またはその兆しを見せた場合、国際連合安全保障理事会を通さず、軍事的制裁を行うことができるのです。日本と中国が対立した場合、中国が日本を攻撃できる可能性があるのです。
苫米地さんの国防力を高めるための提案は、自衛隊が巡航ミサイル搭載可能な攻撃型潜水艦と特殊部隊とサイバー攻撃部隊に投資することです。つまり、攻撃こそが最大の防御であるということです。さらにサイバー攻撃への耐性を高めるために、「独自OSの開発」を提案しています。
実現可能性はともかくとして、有用な提言だと思いました。苫米地さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・中国における成功者とは、共産党で賄賂を蓄えるなり、国営企業で成功するなりして、一刻も早く国外へ家族ごと脱出した者を指します(p64)
・朝鮮動乱は紛れもなくソ連とアメリカの代理戦争です。つまり、実質上の国の成り立ちとして、北朝鮮はソ連の属国、韓国(大韓民国)はアメリカの属国としてスタートしている(p98)
・中国の本丸はアメリカメディアの買収。現在、ハリウッド映画にもっとも投資をしている国が中国なのです・・アメリカの世論自体をコントロールしてしまえば、それは戦争に勝ったも同然というわけです(p105)
▼引用は下記の書籍からです。
TAC出版 (2017-12-21)
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
目次
第1章 真の「国防」とは何か?
第2章 日本の「国防」とは?
第3章 「ニューワールドオーダー」-冷戦後の世界情勢
第4章 世界の軍事の現状を考える
第5章 未来の戦争における「国防」とは?
第6章 日本人の選択
【特別寄稿】 北朝鮮情勢を巡って
著者経歴
苫米地 英人(とまべち ひでと)・・・1959年生まれ。三菱地所を経て、イェール大学大学院に留学。人工知能の父といわれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人口知能研究所を経て、カーネギーメロン大学大学院で音声通訳システムを開発。徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長などを歴任。ドクター苫米地ワークス代表。コグニティブリサーチラボCEO。
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「戦う者たちへ (日本の大義と武士道)」荒谷卓
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「真説・国防論」苫米地 英人
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