「図解 戦闘機の戦い方」毒島刀也

|

図解 戦闘機の戦い方

【私の評価】★★★★☆(80点)


■現代の戦闘機の作戦を図解で
 解説してくれる一冊です。


 後半は中国の本土や空母を目標とした
 作戦シミュレーションが面白い。


 現在の戦争は、電子機器の性能が
 半分以上、結果に影響することが
 わかります。


■こうした事情がわかると、
 中国がどうして韓国のサード(終末高高度防衛ミサイル:
Terminal High Altitude Area Defense missile)
 に反対するのかがわかります。


 つまり、サードがあると、
 韓国や周辺を狙った中国のミサイルも
 迎撃されてしまうからです。


 これでは、朝鮮半島で戦争が起きた時、
 前回のように中国が参戦するとした場合、
 韓国を攻撃しにくくなるのです。


 毒島さん
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・交戦距離の大半はレーダーによって管制され、
 ミサイルの回避以外にパイロットの
 介在する余地はない(p12)


・射出座席を使用した場合の生還率は、
 90.7%となる・・射出の際には
 最大20Gもの加速を掛けるので、
 首や背骨を含めてパイロット生命が
 断たれる場合も多々ある(p30)


・広大な領土を守らなくてはならない
 ソ連(ロシア)ではAWACSの機数に
 限りがあるため、MiG-31やSu-30といった
 戦闘機が"AWACSの代わり"を
 行える能力を有している(p61)


・敵地上空で安全に活動するには、
 地対空うミサイル(SAM)の脅威を
 排除する敵防空網制圧(SEAD)/
 敵防空網突破(DEAD)が不可欠である(p74)


・地対空ミサイル陣地の捜索レーダーと交戦レーダーは
 離して置かれている。直接の脅威となる交戦レーダー
 を潰すためには、どうしても一度ロックオンさせる
 必要がある(p75)


・機体の後方は、「チェッキング・シックス
 (6時の方向に注意せよ)」という合言葉が
 あるほど危険で、最も注意すべき場所である・・
 管制レーダーの支援がない場合は、上方、
 特に太陽のある方角からの攻撃に
 気を付けなくてはならない(p112)


・ミサイルは回避できるのか?・
 到達する52秒の間に打てる手は、
 ECM(電子対抗手段)を作動させて
 外れることを祈り、
 それでもダメならチャフを撒いて、
 機動で回避するしかない(p122)


・撃墜確率は10~30%・・
 AIM-120は必中ミサイル(スラマー)と呼ばれ、
 Pk(撃墜確率)は0.46である(p126)


・ステルスはレーダーにどう映る?・・
 レーダーを熱反応の方角に向けて走査するが、
 何度やっても反応がなく、追尾できない・・
 そうしているうちに赤外線反応が増えた。
 ミサイルを撃ったに違いない。
 レーダー警報装置はまたく反応がない(p178)


・レーダーが働かなければ、機関砲も撃てない・・
 現在の航空戦はレーダーに大きく依存し、
 そのレーダーを封じれば、ちょっとやそっとの
 機体の性能差は関係なくなる(p182)


・ASM-1は赤外線画像誘導なので
 チャフや電子妨害に強く・・
 ただしASM-1の射程が短いので、
 手前で護衛する駆逐艦の射程圏内に
 F-2が飛び込む格好となる(p189)


この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓ 
blogranking.png


人気ブログランキングへ


図解 戦闘機の戦い方
図解 戦闘機の戦い方
posted with amazlet at 17.12.18
毒島刀也
遊タイム出版
売り上げランキング: 113,447

【私の評価】★★★★☆(80点)



■目次

第1章 戦闘機とは何か?
第2章 戦闘機の構造
第3章 アビオニクスの科学
第4章 兵装の科学
第5章 戦闘機の力学
第6章 [シミュレーション1]空対空戦闘のプロセス
第7章 [シミュレーション2]空対地攻撃&ステルスvs. ステルスのプロセス
第8章 [シミュレーション3]空対艦攻撃のプロセス



にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ第3位
にほんブログ村



この続きは無料メールマガジン 「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』:1ヶ月30冊を超える情報をe-Mailで」でお読みいただけます。

無料メルマガ購読

>月別(2002年7月~)