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【書評】「徴兵制が日本を救う」柿谷 勲夫

2017/06/10公開 更新
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徴兵制が日本を救う


【私の評価】★★☆☆☆(67点)


要約と感想レビュー


自衛隊を憲法で規定すべき

陸上自衛隊の西部方面武器隊長、防衛大学校教授などを歴任した柿谷さんの一冊です。


自衛隊を憲法で軍隊として規定することを求めています。西ドイツは基本法に「国の防衛のために軍隊を設置する」を追加して再軍備ているのです。


専守防衛の自衛隊は、その根拠があいまいで、軍隊としての対応ができず、中国、韓国、ロシアに舐められているという。
 

わが国は、本格的侵攻であれ、ゲリラによる攻撃であれ、これを撃破し、阻止しうる態勢にない。わが周辺諸国はわが国の防衛体制、姿勢を十二分に知り尽くしている。それ故、わが国に対しては、どのようなことをしても、大丈夫と確信し、侮り切っている(p85)

徴兵制なら議員の子供も軍隊に入る

徴兵制となれば、国会議員も自分の子供も軍隊に入るので、まともな議論がなされるとしています。そうすれば、PKOに機関銃の携行はダメ、拳銃だけを持って行けなどと主張しないだろうというのです。


日本は、中国、北朝鮮、韓国、ロシアなどわが周辺のならずもの国家が署名すらしなかった「対人地雷全面禁止条約」を衆参両院が一人の反対もなく承認し、攻撃兵器・核ミサイルの放棄に引き続き、防衛兵器・対人地雷も放棄したのです。もし、自分事として考えたら、このような結論にはならなかったのでしょう。


柿谷さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・イギリス人の不満の根底は日本軍に負けたことである。捕虜虐待はそのすり替えにすぎない。イギリスが日本軍の捕虜虐待を言うのであれば、わが国はイギリス軍によるわが兵士に対する動物並みに扱った虐待を非難すべきである(p82)


・一朝有事の際、命を懸けて任務に就く自衛官は、防衛庁において、文官の風下に置かれ、権限を行使しているのは一握りの防衛官僚で、官僚は自分の権益保持のために、自衛官の国会出席をも阻んでいる(p121)


・国家の最大事は国の存立であり、存立を守る中核の組織が軍隊である・・憲法に「軍隊」が明記された時にはじめて、わが国は主権を回復して、独立国家となるのである(p200)


・アメリカの大将には、勲一等旭日大綬章を与えるが、統幕議長には勲二等しか与えない(p203)


・自衛官は任務の性格上体力が要求されるが故に定年が早い将官は60歳だが・・一佐(旧軍や外国軍の大佐に相当)が56歳、二佐(中佐)、三佐(少佐)が55歳、一尉(大尉)から一層までは54歳(p211)


▼引用は下記の書籍からです。
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柿谷 勲夫
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【私の評価】★★☆☆☆(67点)


目次


第1章 中国の言い分を粉砕する
第2章 韓国への迎合はもうご免
第3章 英人捕虜への補償は噴飯
第4章 自衛隊を蔑ろにした報い
第5章 現憲法を改め国民皆兵に



著者経歴


柿谷 勲夫(かきや いさお)・・・昭和13年、石川県加賀市生まれ。同37年、防衛大学校卒業(第六期)と同時に陸上自衛隊に入隊。同41年、大阪大学大学院修士課程(精密機械学)修了。その後、陸上幕僚監部防衛部、陸上自衛隊幹部学校戦略教官、陸上幕僚監部教育訓練部教範・教養班長、西部方面武器隊長、防衛大学校教授などを歴任。平成5年8月、退官(陸将補)。現在、軍事評論家。産経新聞「斜断機」欄を担当執筆。


自衛隊関係書籍


「自衛隊が世界一弱い38の理由―元エース潜水艦長の告発」中村 秀樹
「自衛隊、そして日本の非常識」清谷 信一
「戦う者たちへ (日本の大義と武士道)」荒谷卓
「徴兵制が日本を救う」柿谷 勲夫
「真説・国防論」苫米地 英人
「国のために死ねるか 自衛隊「特殊部隊」創設者の思想と行動」伊藤 祐靖
「自衛隊失格:私が「特殊部隊」を去った理由」伊藤 祐靖


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