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「新聞と日本人 なぜ、真実を伝えないのか」井沢 元彦

2017/06/11公開 更新
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新聞と日本人 なぜ、真実を伝えないのか (祥伝社新書)


【私の評価】★★☆☆☆(68点)


要約と感想レビュー

 朝日新聞がこれまでに行ってきた情報操作を批判し、公平な情報提供を新聞に求める一冊です。特に朝日新聞については、あまりの偏向報道が明らかであり、他の業界であれば倒産しているだろうとしています。朝日新聞内に偏向報道を主導するグループが存在する可能性があり、組織として修正できないのでしょう。


 歴史を振り返ってみれば、日本のマスコミ(新聞)は、昔から御用マスコミでした。選択肢を示して分析するのではなく、一方の方針だけを煽るのです。第二次世界大戦では鬼畜英米を倒す。日独伊三国同盟が良いと主張していまし。現在も状況はまったく同じです。憲法を変えるのは悪。集団自衛権を認めるのは戦争への道。冷静に選択肢のメリット、デメリットを分析しようとはしないのです。本当に進歩がないので、悲しくなります。


・日本の新聞は、傲慢なアジテーター・・たとえば日独伊三国同盟締結に関しても、こんなメリットがある、こんなデメリットがあると冷静に公平に客観的報道に終始して、どちらを選びますかというふうにするべきでした(p165)


 何百万人という人が同じ新聞を読んでいる日本は、特殊な国です。その特殊な日本人を悪い意味でコントロールしてきたのが新聞業界なのです。ただ、そうした新聞の存在を許しているのも日本人なのです。残念ながらそう感じました。井沢さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・『朝日新聞』が従軍慰安婦問題に関し「軍の指令による強制連行があった」というデタラメを報じ続けていた期間は、なんと恐ろしいことに32年間です(p21)


・船場吉兆は、名門料亭でありながら、一度客に出した料理を再び使うなどという、場末のレストランでもしないようなことをしておきながら、その釈明会見で誠実な態度を見せませんでした。その後、当然の結果としてこの店は倒産しました・・ところが、「同じこと」をしながら『朝日新聞』は潰れていません(p20)


・「北朝鮮が良い国だ」と主張し続けてきた『朝日新聞』。・・そのコンセプトの奥底にあるものは・・「日本は悪い国だ」ということです(p32)


・文部省(当時)が教科書検定において、高校の日本史教科書の中の「中国への侵略」という記述を「中国への進出」へ改めさせたという、真実とはまったく違う誤報がながれました・・誤報を出したのは『朝日新聞』だけではなかったのですが・・(p51)


・友人のアメリカ人が「お前はなぜ『朝日新聞』を批判するのか?」と質問してきたとき、私がこの22年前の記事を見せると、彼はびっくり仰天し、「こんな言い訳を編集幹部がしたら、その新聞社は一日で潰れるぞ」と言いました(p61)


新聞と日本人 なぜ、真実を伝えないのか (祥伝社新書)
祥伝社 (2017-02-24)
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【私の評価】★★☆☆☆(68点)


目次

第一章 「朝日新聞」は、どこで間違えたのか?
第二章 戦前のほうが酷かった「やらせ」の体質
第三章 「言霊」に縛られる限り、何も変わらない



著者経歴

 井沢 元彦・・・昭和29年、名古屋市生まれ。早大法学部卒。TBS入社後、報道局放送記者時代『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞受賞。その後退社し執筆活動に専念。歴史推理・ノンフィクションに独自の世界を開拓。


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