「宗教の秘密」苫米地 英人
2015/08/12公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★★(96点)
要約と感想レビュー
現代社会を支配している宗教があります。それは、キリスト教でもなく、イスラム教でもなく、仏教でもない。それは、「お金教」です。
「お金教」の教えは、お金があれば、幸せになれるというものです。非常に平等でフェアな教えです。しかし、現在は、お金そのものを、人生の目的にしてしまっている人が増えてしまったのです。
宗教は信者の恐怖を煽って、その恐怖から「救済」されるためには宗教を信じるしかないと唱えます。キリスト教なら、「神を信じる者は救われる」逆に言えば、「神を信じない者は救われない」ということです。
お金教の場合には、貧乏になる恐怖を煽ります。貧乏から脱出するためにはお金が必要である。お金さえあれば幸せになると唱え、多くの人がそれを信じているのです。
・「働きさえすれば人は豊かになれる」。それがお金教の「福音」なのです(p122)
「お金教」を含めた宗教の洗脳から逃れるためには、洗脳の手法を学ぶことが効果的です。自分が教祖ならどうするかを学びましょう。例えば、教祖のあなたは相談者に「明日、あなたのところにこういう人が現れる」と予言しましょう。そして、役者を相談者のもとに送り、偶然の出会いを装えばよいのです。
また、病気を治してしまうのも信者獲得に効果的だという。病の多くは心が起こしているから、その根っこを解決する考え方を教えてあげるのです。この本では、こうした洗脳の手口の一部が説明されています。悪用厳禁です。苫米地さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・オウム真理教でも「超能力」が盛んに布教に使われました。・・・「超能力」は、「神話」が有効性を失った現代において、しばしば宗教が用いる支配の道具なのです(p83)
・最近の日本人は占いにハマる人が多いので、彼らの心を奪うために占いの技術を磨いておく・・ただ当てるだけではなく、根っこにある問題を解決するようにします・・その悩み苦しみを解決するメッセージを発する(p177)
・戦争は「バンカー」にとっては両方の陣営にふんだんに金を貸し付けられるまたとないチャンスなのです(p129)
・銀行のやり口はこうです。彼らはまず、マネーサプライを増やして、個人や企業に資産を増やす機会を与えます。そして、十分に富が生み出された時点で、マネーサプライを絞ります。そうすると不況が来て、個人や企業が破綻、倒産します。結果、資産が担保に取られ、銀行のものになります(p147)
▼引用は下記の書籍からです。
【私の評価】★★★★★(96点)
目次
プロローグ あなたも記憶を消されたエージェント
第1章 宗教に洗脳されるカラクリ
第2章 なぜ、キリスト教は世界宗教として君臨できたのか
第3章 現代の世界宗教
第4章 世界宗教を1週間でつくる方法
エピローグ 既存の宗教を超えて自分教を生きる
著者経歴
苫米地 英人(とまべち ひでと)・・・1959年生まれ。三菱地所を経て、イェール大学大学院に留学。人工知能の父といわれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人口知能研究所を経て、カーネギーメロン大学大学院で音声通訳システムを開発。徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長などを歴任。ドクター苫米地ワークス代表。コグニティブリサーチラボCEO。
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