「大人のケンカ必勝法―論争・心理戦に絶対負けないテクニック」和田 秀樹
2015/08/13公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
要約と感想レビュー
弱いといじめられます
子どもでも大人でも、ケンカが弱いといじめられます。著者は子どもの頃は、逆らったら仕返しされるだろうという恐怖心から、抵抗しないと、いじめっ子にとっては、やりたい放題、言いたい放題であったという。歯向かってこない人、抵抗の姿勢をとらない人ほど、悪人にとってはラクな相手なのです。
大人の場合は、ケンカが弱いと、やりたくない仕事を押しつけられたり、意見を無視されたりすることもあります。さらに、リストラになると、真っ先に選ばれるのが文句を言わない人らしいのです。
・「ケンカに弱い」と相手に思われることが大きな損をもたらしかねない・・リストラ対象者を選ぶときには、文句を言いそうにない人が選ばれている例が少なくない(p21)
大きな失敗にしない
そうならないためにも、自分の主張のスタイルを確立したいものです。常に勝つのが理想ですが、失敗したとしても大きな失敗・失点にしないのが世の中の渡り方です。
例えば、根拠としてデータを示された場合にも、「それはいつの調査ですか」、「何名に対する調査ですか」とか、「どんな条件の下で調査しているんですか」というような前提条件を確認してみる。相手が断定的なものの言い方をしてきたら、「統計学的な根拠がないんじゃないですか」「医学的に証明できるんでしょうか」と反撃してもよいのでしょう。
・勝つに越したことははいけれど、最終的には負け残りにならない人間のほうが強いと思っている(p142)
勝てるケンカで勝負に出る
負けそうなケンカは避け、勝てるケンカで勝負に出るのがよろしいのではないでしょうか。日本マクドナルド創業者の藤田田さんは、「全財産の三分の一を使ってベンチャーをやれ」と言っており、立ち直れないような負けを避けることを推奨しています。
ケンカの強い橋下 徹さんを思い出しました。橋下さんは勝てるケンカは強気に出ますが、負けそうなケンカでは、素直に謝ります。ここに成功のヒントがあるのかもしれません。和田さん、良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・片方が感情的にエキサイトして自己主張したときに、もう一方が「まあ、そうカッとならずに、穏やかにいきましょうよ」と冷静さを見せた瞬間に、議論を見ていた周りの人たち心理が一変する(p122)
・最後は「やってみないとわからない」で通す・・やってみないとわからないというのは真実なのだ(p61)
・負けたときにそれを失敗と認めてそこから何を学ぶか、あるいは何も学ばないかということは、その後の勝負にとって非常に重要になる(p156)
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【私の評価】★★★☆☆(78点)
目次
プロローグ "ケンカ"に勝てないと生き残れない時代がやってきた
第1章 論理的に負けないための心理学
第2章 ケンカに弱い性格から脱却する
第3章 相手を納得させ、説得し、味方につける
第4章 相手の弱点を突き、感情的にし、自滅させる
第5章 ケンカに負けても生き残る方法
第6章 相手の恨みを買わず、勝ちを有効に生かす
著者経歴
和田秀樹(わだ ひでき)・・・1960年大阪府生まれ、精神科医。東京大学医学部卒、東京大学付属病院精神神経科助手、アメリカ・カールメニンガー精神医学校国際フェローを経て、国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学)、一橋大学経済学部非常勤講師(医療経済学)。老年精神医学、精神分析学、集団精神療法学を専門とする
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