「上司のあなたが頑張って働いても部下はなぜついてこないのか?」森 昭
2015/08/11公開 更新本のソムリエ [PR]
Tweet
【私の評価】★★★★☆(88点)
要約と感想レビュー
スタッフ4人ではじめた歯科医院は、順調にスタートしました。気を良くした著者は、スタッフを増やしていきます。ところが、スタッフが増えてくると、自分の目が届かず、イライラすることが増えました。
どうして、自分の言うとおりにできないのか!?職場の雰囲気は悪くなり、一部のスタッフは職場から去ることになったのです。著者の分析では、部下が聞いてもいないのにアドバイスをするのは間違いだというのです。
そこで著者は、アドバイスという説教を止めました。言うとしても、大切なポイント一つだけに絞りました。アドバイスしたい気持ちをグッとこらえ、ひとつか、多くてふたつ、お客様の迷惑につながる部下の行動についてだけ「これだけは直そう」と伝えることにしたのです。
そして、スタッフの雑談を推奨し、褒めるのではなく、「ねぎらう」ことにしました。雑談OKの職場の方が、部下はノビノビと仕事をします。徐々に職場の雰囲気は、変わっていったのです。雑談のなかには、「宝」が埋もれているというのです。
・『行動承認』、これがいわゆる『ねぎらい』という承認。・・「いつもがんばっているね」(p60)
現在は、女性を戦力とすべく、主婦が働きやすい職場づくりに挑戦しています。例えば、5時に帰宅できるよう余裕を持った人員を配置し、妊娠時の体調不良や検診による欠勤は出勤扱いとしています。
女性は、貴重な戦力なのです。ただ、最後のアドバイスは、スタッフが泣いても、ふてくされても、経営者としての決断は変えないことが大事だという。このバランス感覚が、今の時代のリーダーには、必要なのでしょう。森さん、良い本をありがとうございました。
優秀な人が、優秀なリーダーになれるとは、限らないんですね
Posted by 本のソムリエ on 2015年8月10日
この本で私が共感した名言
・女性部下が増えていきます。『泣く』『ふてくされる』という場面において、リーダーは決して決断を曲げないという覚悟が必要になってきます・・上司は折れる」ということをインプットさせてはいけないのです(p160)
・今何が起きていて、何を助けてほしいか。背景を語り、助け方を教える。そうすると、女性は男性の何倍も頼りになる強力な味方になってくれます(p145)
・女性のクチコミは、あふれ出す愛情そのものなのです。共感力によるクチコミ。これは最強のクチコミです・・サービス業において、共感力は最大の武器になります(p134)
・上司の仕事とは、・・・どちらの方向に向かって進むのか。そのために部下の誰に何を指示すればいいのか。それを決めるのが、上司にしかできない仕事です(p116)
現代書林
売り上げランキング: 3,533
【私の評価】★★★★☆(88点)
目次
PART1 .部下が働かないのは、あなたが「仕事ができる上司」だから
PART2.「部下をほめる」はいますぐやめなさい!
PART3.『仕事ができる上司』をやめるために、『イライラ手帳』をつけよう
PART4.『できる上司』をやめたら、部下は働きだし、売り上げが伸びた
PART5.「女性部下が苦手」は、上司の資格はない!
著者経歴
森昭(もり あきら)・・・最高の職場を作る会代表/竹屋町森歯科クリニック院長。昭和39年、京都府舞鶴市生まれ。歯科医院の数がコンビニエンスストアの1. 6倍の7万軒という、超過剰状態の歯科業界において、職場改革をした5年間で患者数を3倍にした実績を持つ。商圏が2~3キロと言われている歯科業界において、本医院は50キロを越える。第1回「歯科甲子園」準優勝を獲得。現在は、スタッフのモチベーションの高さを生み出す経営手法が注目され、歯科に限らず、さまざまな業界向けに講演を行っている。
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ
コメントする