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【書評】「上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣」鶴野 充茂

2025/06/26公開 更新
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「上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣」鶴野 充茂


【私の評価】★★★★☆(85点)


要約と感想レビュー


身近な表現を使う

会社に入ると、説明することが仕事のほとんどの部分を占めていることがわかります。説明力の講師も務める著者は、上手な説明をどう定義しているのでしょうか。


まず、シンプルで身近な表現を使いましょう。「既存顧客へのアプローチ」ではなく、「買ってくださったお客様にフォローの電話」などと言えばわかりやすいのです。


たとえ話も、有名人を例にするのではなく、身近な事例やことわざを使いましょう。


上手に説明できる人は「あるある」を例にする・・大事なプレゼンが目の前に迫ってきた・・「初めての面接で,自分の名前を言うときに噛んでしまいそうな緊張感ですよ・・(p34)

論理的に話す

また、説明がわかりやすい人は、全体像や経緯から話します。料理を紹介するなら、「ご紹介するのは,地中海風トマトパスタです。さっぱりとした夏にぴったりの一皿です。材料はこの通りですと全体から詳細を説明すればよいのです。


また、仕事で上手に説明できる人は、明確になっていること、明確になっていないことを分けて説明するという。これは、「事実」と「意見」を分けて説明するのと同じことで、聞いているほうは理解がしやすいのです。


上手に説明できる人は事実をぶつける(p78)

相手に合わせる

特に営業マンに当てはまりますが、説明が上手な人は,相手が困っていることを具体的に聞きます。営業マンなら説明する前に、相手が何を求めているのか、「どこで困っていますか?」などと聞けばよいのです。


つまり、上手に説明する人は相手の意図を気にしているのです。どの部分に関心があるんだろう?何を知りたいんだろう?だから、上手に説明できる人は,相手に質問するし、相手に質問させる機会を作るのです。


上手に説明する人は相手の問いを気にする・・・「この新製品について,特にどの部分に関心がありますか?コスト面,機能面,それとも市場性についてもっと詳しく説明しましょうか?」(p161)

自分の失敗談を話す

上手に説明する人は、自分ではなく相手にフォーカスしているのだと思いました。


説明が下手な人は、自分の説明がうまくいくのかどうか不安になり、ぎこちないのです。説明が上手な人は、相手は何を求めているんだろうと考えているから、相手に合わせて説明できるのです。


成功体験を話す人と、失敗談を話す人の違いと同じだと思いました。説明上手な人は、自分の失敗を話のネタにできるのです。


事例がわかりやすい印象でした。鶴野さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・小さな目標は相手の同意を得やすい(p114)


・上手に説明できる人は自分たちの話をする,できない人は自分の話をする(p48)


・「パスタを食べよう」と相手のことを考えずに押し付けてしまうのは,問題・・・「イタリアンか和食,どちらを食べたい?私は今日はどちらかと言うと,パスタが食べたいと思っているんだ」(p128」


▼引用は、この本からです
「上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣」鶴野 充茂
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鶴野 充茂 (著)、明日香出版社


【私の評価】★★★★☆(85点)


目次


第1章 難しく考えずにシンプルに伝える編
第2章 モヤモヤを言語化するメソッドはこれだ編
第3章 黙って聞き続けるのはしんどい編
第4章 回りくどいのはお互いにストレス編
第5章 「で、何が言いたいの?」と言われませんか編
第6章 面倒な人だと思わせない編


著者経歴


鶴野 充茂(つるの みつしげ)・・・ ビーンスター株式会社 代表取締役。コミュニケーションの専門家として広報アドバイザー、トレーナーとして活動するほか、東京理科大学オープンカレッジなどで説明力や文章力を高める講座を提供する。東日本大震災後に国会内に設置された東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)でデジタル・コミュニケーションを統括、全国がん登録制度の発足時にはPR責任者を務める。日経ビジネスオンラインや月刊「広報会議」などで連載コラムを執筆。


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