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【書評】「1泊2日で組織は劇的に強くなる! 最高の「企業合宿」の創りかた」茂木健太

2026/05/12公開 更新
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「1泊2日で組織は劇的に強くなる! 最高の「企業合宿」の創りかた」茂木健太


【私の評価】★★★★☆(85点)


要約と感想レビュー


合宿で一体感が生まれる

野村総合研究所でITコンサルタントとして組織開発に携わり、その後独立して2022年に「合宿人」サービスを立ち上げた著者が、企業合宿のノウハウをまとめた一冊です。


著者が合宿の力に気づいたのは、野村総研時代に経営理念の策定で経営幹部合宿を実施したことがきっかけでした。合宿という非日常の場が、人と人を近づけ、一体感を生み出すことを実体験として知ったのです。


特に著者が合宿を強く勧めるのが、ベンチャー企業がメンバー10人を超え、気持ちがバラバラになりかけたタイミングです。


組織が成長するほど、理念と行動のズレ、メンバー間の熱量のズレが生まれやすくなります。合宿はそのタイミングで、バラバラになりかけたメンバーの気持ちを束ね直す力を持っていると著者は主張するのです。


「10人」「30人」「50人」「100人」というタイミングで問題が噴出する(p16)

合宿の実施パターン


理想的な合宿の形は1泊2日です。著者が提示するモデルスケジュールは、以下の構成になっています。


1日目の午前に相互理解のセッション、午後に社史確認と理想の未来を描くセッション。2日目の午前に理想の未来に向けたテーマ設定、午後にテーマ別の議論とプレゼンという流れです。


セッションで大切なのが、ストーリーを語り合うということです。


最初の相互理解セッションでは、自分の強みや価値観にまつわる個人的なストーリーを話します。会社の歴史を振り返る場面では、数字や出来事の羅列ではなく、物語として語られます。


そして未来を描くセッションでは、「これからどんなチャレンジをしていくか」をみんなで出し合い、未来へのストーリーを一緒につくっていくのです。


合宿のセッションでは、ストーリーを語り合う(p100)

合宿を計画する

合宿を計画する順番については、まだ幹部合宿の経験がないのであれば、まずは経営理念や中期経営計画の策定・刷新を目的とした幹部合宿から始めます。そのうえでメンバーが10~30人を超えたタイミングで、相互理解と一体感の醸成を目的とした全社合宿を計画します。


そして合宿は1泊2日を基本としますが、宿泊が難しい場合は、まず丸一日を確保した日帰り合宿でも大丈夫です。定期的に1泊2日の合宿を続けている組織であれば、数回に一度は2泊3日にトライすることで、また異なる世界が見えてくると述べています。


合宿のセッションとセッションの間にも工夫が必要です。焚き火・BBQ・ゲーム・クイズ大会・自然体験など、全員で楽しめるものと各自が自由に楽しめるものを混在させておくことで、場の空気がほぐれ、本音の会話が生まれやすくなります。


焚き火・・・火を囲むことには、情報のやり取りでなく心でつながる感覚が生まれる、不思議な力があると感じています(p142)

企業合宿とひとり合宿

本書の企業合宿は、GEが組織の業務改革に活用してきた「ワークアウト」の手法と同じだと感じました。ワークアウトでは、組織横断メンバーが2〜3日かけて課題への対応を集中的に議論するのです。


合宿と同様に、日常の業務から切り離した場所と時間を設定することで、普段は出てこない思考と対話が生まれるのでしょう。


また、著者は企業合宿だけでなく「ひとり合宿」も推奨しています。著者は週に2〜3時間はゆったりと振り返りの時間を取ること、月に丸1日はお気に入りの場所で未来のことをイメージする時間を持つことを勧めているのです。


私自身も、尊敬する経営者が温泉に一日こもって本を読み思索を深めるという話を聞いたことがあります。ひとり合宿とはまさにそういう時間の使い方であり、私も計画してみたいと思います。


「合宿」というと、昔は部門で泊まり込みで忘年会や懇親会をやっていました。確かに、一緒に食べて飲んで遊ぶという非日常の体験は、お互いを知り、一体感を生むのは間違いないのです。


コロナ禍もあり、そうした非日常がなくなりつつある今の時代にこそ、合宿が必要だと感じました。茂木さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言


・セッションは基本的に「導入→ワーク→まとめ」の3ステップ(p146)


・未来を描くワークなのに、場が妙に盛り上がっていないときがあります。そんなときに「何が未来を描きにくくしているのだろう?」と場に問いかける(p154)


・合宿の冒頭に参加者が合宿に臨む意図を共有する「チェックイン」・・・最初に1人ずつ「最近の嬉しかったこと」や「最近の関心ごと」を話してから本題に入る(p177)


▼引用は、この本からです
「1泊2日で組織は劇的に強くなる! 最高の「企業合宿」の創りかた」茂木健太
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茂木健太 (著)、ぱる出版


【私の評価】★★★★☆(85点)


目次


第1章 1泊2日で組織は劇的に強くなる!
第2章 「熱量×結束」を上げる合宿の3つの秘訣
第3章 「熱量×結束」を上げる合宿の4つのスイッチ
第4章 合宿前にやるべきこと―企画・準備
第5章 合宿当日にやるべきこと―運営・ファシリテーション
第6章 合宿後にやるべきこと―事後フォロー
終章 現代の儀式として合宿を文化にする


著者経歴


茂木 健太(もてぎ けんた)・・・「合宿人」代表/Co-Creations株式会社代表取締役。株式会社野村総合研究所でITコンサルタント。組織開発コンサルティングの社内ベンチャーへ参画した後、2015年 Ideal Leaders株式会社を共同創業する。2018年に独立し、Co-Creations株式会社 を創業。経営者やリーダー向けに、コーチングと組織開発コンサルティングを提供する中で、経営理念の策定時などに合宿を実施。並行して、ITベンチャー企業のCHRO(人事責任者)も兼務する。2022年、「最高の合宿」を起点に、未来への勢いと組織文化を創る「合宿人」を立ち上げる。現在は「チームで最高の合宿をする文化を当たり前にする」というビジョンの実現に向け、経営合宿や全社合宿など、合宿を起点とした組織開発コンサルティングを提供している。


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