【書評】「仕事の8割は人に任せなさい!」臼井 由妃
2015/08/10公開 更新

Tweet
【私の評価】★★★★☆(83点)
要約と感想レビュー
仕事を抱え込み円形脱毛症になる
夫の急病・他界によって社長になってしまった臼井さん。最初にかかった病気は「仕事抱え込み病」です。一日一冊ビジネス書を読むくらい一生懸命な臼井さんは、なんでも自分でやろうとして、最後には、顔面神経痛と円形脱毛症で入院してしまいました。
そうなると、仕事を部下に任せるしかありません。そこから仕事を任せるための試行錯誤が始まったのです。
一生懸命さが過ぎると「仕事抱え込み病」になって、仕事で一番大切な「正確さ・敏速さ・誠実さ」を見失ってしまいます(p14)
仕事を任せる準備
人に仕事を頼むためには、事前の準備が必要です。頼むときには、仕事の背景・重要度・期限・注意点を伝え、相手によって言い方も工夫しなくてはならないのです。
つまり、仕事の内容を確認し、自分でやるべき仕事と、さばく他人に任せる仕事に分けて、それぞれ優先順位と重要度を明確にします。
その結果、自分にしかできない2割の仕事に、8割の力で行うことで余裕ができました。仕事を任せる苦労は、仕事を任せることによるプラスのほうが大きかったのです。
人に仕事を任せるには、きちんとした準備と理由が必要なのです・・さらに目標を定める必要があります(p62)
仕事を任せるときの配慮
仕事を任せるときには、「○○さんだからお願いしたいのですが」「○○さんにしかできない重要な仕事なので」と、相手の価値を認めるように話し方に注意していたという。そして、相手がすぐに行動に移せるように、期限や内容などに成約を明確にしていたという。これは、その制約が多ければ多いほど、相手は自分で考えなくてもすむので、仕事が進むのです。
そして、「私はこうして仕事をしてきたけれど、あなたはこのやり方をどう思う?」「一緒に考えてみよう」と相手の意見を聞き、相手の知恵を引き出すようにしていたというのです。
松下幸之助は、「体が弱かったから、人に仕事を任せることができた」と言っていました。仕事ができる人ほど、人に仕事を任せるのが難しいのでしょう。
意識的に仕事を任せる鍛錬が必要なようです。臼井さん、良い本をありがとうございました。
無料メルマガ「1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』」(独自配信) 3万人が読んでいる定番書評メルマガ(独自配信)です。「空メール購読」ボタンから空メールを送信してください。「空メール」がうまくいかない人は、「こちら」から登録してください。 |
この本で私が共感した名言
・任せるときは・・いちいち文句は言わない・ニッコリ笑顔で受け答えする・・仕事のペースが遅くイライラしても・・「サンキュー」と感謝の言葉をかけること(p116)
・その場しのぎのドタバタ仕事では、
1 時間・労力・精神的負担など目に見えるムダ
2 可能性を奪うムダ
3 ムダを取り戻すために生まれるムダ
何重ものムダを発生させてしまうのです(p20)
・仕事の成果を上げるためには、あなたの応援団である、喜んであなたに使われる人(バトラー)をつくりましょう・・・私には10人の頼れるバトラーがいます(p166)
青春出版社
売り上げランキング: 671,956
【私の評価】★★★★☆(83点)
目次
序章 なぜ、仕事を抱え込んでしまうのか
第1章 こんな"生産性のムダ"が成功スピードを遅らせる
第2章 仕事の8割をこうして人に任せなさい
第3章 他人の頭と時間を上手に借りるちょっとした工夫
第4章 人を巻き込むほど、より大きなチャンスをつかめる
第5章 最小の時間で最大の成果を上げる自分マネジメント術
錦織を応援しながら、本を読みました。
Posted by 本のソムリエ on 2015年8月9日
著者経歴
臼井 由妃(うすい ゆき)・・・1958年生まれ。33歳で28歳年上の夫と結婚。直後に夫が末期ガンになり、社長に就任。健康器具や化粧品の開発、会社経営に携わる。借金3億円、両親の病気、社員の横領、いじめにあいながらも、ヒット商品を開発。年商20億円。
読んでいただきありがとうございました!
この記事が参考になったと思った方は、
クリックをお願いいたします。
↓ ↓ ↓
人気ブログランキングへ
コメントする