「伝わる! バズる! 稼ぐ! 文章術」尾藤克之
2022/02/02公開 更新

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【私の評価】★★★★☆(80点)
要約と感想レビュー
コラムニストとして活躍する尾藤さんの一冊です。Yahoo!ニュースでバズってアクセス1位を獲得したこともあるという尾藤さんの文章作成のコツを教えてもらいましょう。ネット時代の文章はシンプルです。Twitterは140文字しか書き込めません。読みやすくするために、漢字を減らして、ひらながを増やします。結論、背景、理由などをテンポよく構成する必要があるのです。
では、そうした基本を押さえたうえで客観的で、根拠のある、明確な主張をネットで発信すれば、バズるのかと問われれば、それは難しいでしょう。良い文章を書くためには、よいネタが必要であり、さらに、そのネタを適切な文章とする力が必要だからです。
・多くの読者はシンプルな文章を好みます。できるだけ肉をそぎ落とさなくてはなりません。Webユーザーの特徴的な志向(p81)
この本でわかることは、伝えたいことが価値あることは当たり前で、それをいかに伝えるのか、ということです。笑い話でも、うまい人が伝えると大爆笑、話が下手な人が伝えるとウケないということがあると思うのです。つまり、求めている人に、わかりやすく伝えてあげることが大切なのです。
例えば、「朝食に食べたい簡単副菜10選」というタイトルは悪くありませんが、著者なら「たった3分でできる朝食お手軽レシピ10選」と、わかりやすく読者にアピールします。思わず読んでしまうように、タイトルや文章構成とする意識を持つということ、これが難しいのです。
・ウケる人は、つねに聞き手の想像を裏切るように、話を構成している(p27)
最終的には、たくさんインプットしてネタを集め、良い文章を読んで力を蓄え、実際に自分でたくさん書いて反応を見ることが、大事だと感じました。著者も最初はブログに書いたり、専門誌に投稿したり、学会で発表したりしていましたが、アクセス・フォロアーはそれほど増えませんでした。そうした積み重ねの後に、ネットニュースに投稿したらやっとバズったのです。人は短時間に成果を求めますが、文章力については、ある程度のインプットとアウトプットという積み重ねが必要なのでしょう。
そんな当たり前のことを教えてくれる一冊でした。尾藤さん、良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・「結論→背景→根拠」の3点セットを意識しよう(p19)
・漢字(25~30%)、ひらがな(70~75%)を目安に構成すると読みやすくなります(p95)
・まずは「気持ち」を込めてみる(p149)
・いい文章と出会うにはインプットがすべて・・・日経、読売、朝日の電子版には目をとおしておきたいものです(p173)
・現在の私のTwitterフォロワー数は3万人程度です・・・ファン層を獲得・・・発信する情報の質を高めることです(p186)
・誹謗中傷や、感情にまかせるままに書くことは控えましょう。読まれたあとの影響も考えなくてはいけません(p63)
【私の評価】★★★★☆(80点)
目次
第1章 コロナ禍で求められる文章力
第2章 興味ない、いらない、必要ないからの脱出
第3章 そんな文章を誰が読みますか?
第4章 あなたもコレでバズ名人!
第5章 間違いなく失敗する文章の鉄則
第6章 バズらせたいアナタのSNS活用法
著者紹介
尾藤克之(びとう かつゆき)・・・コラムニスト、著述家、明治大学サービス創新研究所・客員研究員。議員秘書、コンサルティング会社、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎元首相夫人)を運営。大手ニュースサイトに記事を投稿中。経営学修士、経済学修士。
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