「恐怖の存在」マイクル・クライトン
2011/04/14公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(87点)
要約と感想レビュー
■「恐怖の存在」とは「State of Fear」。
不安をあおって人を操作すること。
この本では、
環境保護団体が地球温暖化キャンペーン、
つまり世論操作をしていた。
そして、
異常気象を同時多発的におこす
環境テロを計画する謎の組織が動き出した・・・、
という設定です。
捕鯨でいえば、
シーシェパードですかね。
・キリマンジャロの氷河は急速に融けてきたわけだが、融解がはじまったのは1800年代-いわゆる温暖化がはじまるずっと以前からだ(下p170)
■私は「京都議定書」は20世紀
最高の詐欺だと思っているのですが、
この本でも地球温暖化の矛盾が
どんどん出てきます。
海水面が上昇する?
氷河がなくなる?
異常気象の大発生?
科学的には、
そうした異常気象を
証明するのは難しいのです。
でも、日本はもう「京都議定書」によって、
「温暖化ガス排出権」という名誉を
7000億円とも1兆円ともいわれる
金を支払って買ってしまったのです。
・地球の凍った水のうち、大部分はこの南極大陸にある・・・「・・・南極の氷は融けているんでしょう?」「じっさいには、融けていないのさ」・・・南極大陸全体は、むしろ寒冷化しているし、氷も厚くなっている。」(上p291)
■この本が書かれたのが2004年。
日本が京都議定書を批准したのが2002年。
環境保護団体の雰囲気もわかって
楽しみながら考えさせられる一冊でした。
クライトンさん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・現実には、地球温暖化は仮説にすぎない。二酸化炭素その他の気体の増加が原因となって、いわゆる"温室効果"が発生し、それによって地球大気の平均温度が上昇するという、ひとつの仮説なんだ(上p128)
・IPCCの報告書・・・"人間活動の影響が歴然と認められる"という部分は、科学者たちが国に帰ってしまったあとで、1995年の報告書要約に書き込まれたものだったんだ。オリジナルの文言には、科学者たちは人間の活動が気候におよぼす影響をとらえることができず、いつとらえれるようになるのかわからない、と書いてあったんだよ。(上p367)
・最初は寒くて湿った気候だったのが、やがて暖かくて乾いた気候になり、氷河が融け、やがてまた湿度が高くなる。そして、それ以前にも氷期はあった。・・・気候はつまり-いつも変動しているんだ。(下p145)
・公害は使えた。いまでも使える。公害には人の心胆を寒からしめる力があるからな。公害をほうっておけば癌になる-そういうだけでカネが転がりこんでくる。しかし、ささやかな地球温暖化などに怯えるやつはいない。影響が出てくるのが百年後とあってはなおさらだ』『煽りようはいくらでもあるだろう』(上p434)
・DDT禁止を強力に推進したのは、環境運動にほかならない」「しかし、DDTには発癌性があったじゃないか」「ない。そんなものはない。・・・DDT禁止後、殺虫剤はパラチオンに切り替えられたが、こちらはほんとうに人体に有害だった。(下p265)
▼引用は下記の書籍からです。
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【私の評価】★★★★☆(87点)
地球温暖化関係書籍
「異常気象の正体」ジョン・D.・コックス
「地球温暖化「CO2犯人説」は世紀の大ウソ」
「「地球温暖化」の不都合な真実」マーク・モラノ
「地球温暖化への挑戦」薬師院 仁志
「「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ」渡辺 正
「地球はもう温暖化していない: 科学と政治の大転換へ」深井 有
「環境問題の嘘 令和版」池田 清彦
「排出権商人」黒木 亮
「環境問題はなぜウソがまかり通るのか3」武田 邦彦
「地球温暖化説はSF小説だった その驚くべき実態」広瀬隆
「CO2温暖化論は数学的誤りか」木本 協司
「チェンジング・ブルー気候変動の謎に迫る」大河内直彦
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