「恐怖の存在」マイクル・クライトン

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恐怖の存在 上 (1) (ハヤカワ文庫 NV ク 10-25)恐怖の存在 下 (3) (ハヤカワ文庫 NV ク 10-26)

【私の評価】★★★★☆(87点)


■「恐怖の存在」とは「State of Fear」。
 不安をあおって人を操作すること。


 この本では、
 環境保護団体が地球温暖化キャンペーン、
 つまり世論操作をしていた。


 そして、
 異常気象を同時多発的におこす
 環境テロを計画する謎の組織が動き出した・・・、
 という設定です。


 捕鯨でいえば、
 シーシェパードですかね。


・キリマンジャロの氷河は急速に融けてきたわけだが、
 融解がはじまったのは1800年代-いわゆる
 温暖化がはじまるずっと以前からだ(下p170)


■私は「京都議定書」は20世紀
 最大(最高)の詐欺だと思っているのですが、


 この本でも地球温暖化の矛盾が
 どんどん出てきます。


 海水面が上昇する?
 氷河がなくなる?
 異常気象の大発生?


 科学的には、
 そうした異常気象を
 証明するのは難しいのです。


 でも、日本はもう「京都議定書」によって、
 「排出権」という名誉を
 7000億円とも1兆円ともいわれるお金を支払って
 買ってしまったのです。


・地球の凍った水のうち、大部分はこの南極大陸にある・・・
 「・・・南極の氷は融けているんでしょう?」
 「じっさいには、融けていないのさ」・・・
 南極大陸全体は、むしろ寒冷化しているし、
 氷も厚くなっている。」(上p291)


■この本が書かれたのが2004年。
 日本が京都議定書を批准したのが2002年。


 環境保護団体の雰囲気もわかって
 楽しみながら考えさせられる一冊でした。


 クライトンさん、
 良い本をありがとうございました。


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■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・現実には、地球温暖化は仮説にすぎない。
 二酸化炭素その他の気体の増加が原因となって、
 いわゆる"温室効果"が発生し、それによって地球大気の
 平均温度が上昇するという、ひとつの仮説なんだ(上p128)


・IPCCの報告書・・・"人間活動の影響が
 歴然と認められる"という部分は、科学者たちが
 国に帰ってしまったあとで、1995年の報告書要約に
 書き込まれたものだったんだ。オリジナルの文言には、
 科学者たちは人間の活動が気候におよぼす影響を
 とらえることができず、いつとらえれるようになるのか
 わからない、と書いてあったんだよ。(上p367)


・最初は寒くて湿った気候だったのが、
 やがて暖かくて乾いた気候になり、
 氷河が融け、やがてまた湿度が高くなる。
 そして、それ以前にも氷期はあった。・・・
 気候はつまり-いつも変動しているんだ。(下p145)


・公害は使えた。いまでも使える。公害には
 人の心胆を寒からしめる力があるからな。
 公害をほうっておけば癌になる-そういうだけで
 カネが転がりこんでくる。しかし、ささやかな
 地球温暖化などに怯えるやつはいない。
 影響が出てくるのが百年後とあってはなおさらだ』
 『煽りようはいくらでもあるだろう』(上p434)


・DDT禁止を強力に推進したのは、環境運動にほかならない」
 「しかし、DDTには発癌性があったじゃないか」
 「ない。そんなものはない。・・・
 DDT禁止後、殺虫剤はパラチオンに切り替えられたが、
 こちらはほんとうに人体に有害だった。(下p265)


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【私の評価】★★★★☆(87点)

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