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「環境問題の嘘 令和版」池田 清彦

本のソムリエ 2021/04/09メルマガ登録
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「環境問題の嘘 令和版」池田 清彦


【私の評価】★★★★★(91点)


要約と感想レビュー

 読者の皆さんは「ハイエイタス:地球温暖化の停滞現象」という言葉を聞いたことがありますか?ネットで検索してみましょう。実は2000年頃から地球温暖化が停滞してきているのです。つまり加速的に気温上昇するシミュレーション結果と合わないので、シミュレションは補正し続けられているのです。


 そうしたこともあるのか、最近では台風が増えたとか、シロクマが減ったとか、バッタ大量発生や山火事まで地球温暖化が原因ではないかと報道される始末です。地球温暖化が怪しくなってきたので、最近は「気候変動」と言葉を変えてきているのも、嘘がばれることを見越してのことなのでしょうか。


・人工衛星から上空の気温を測る・・・1997年以後は大気底層ばかりでなく地表の温暖化もストップしていることは記録がはっきり示している・・・「ハイエイタス:地球温暖化の停滞現象」の原因は、熱が海の底に閉じ込められているからだと言い出した(p75)


 この本では地球温暖化に限らず環境問題の嘘に切り込んでいます。現代人は環境問題に敏感です。こうした「環境に良いことをしたい!」という人間のナイーブさにつけ込んで、儲けている人たちがいるという。


 例えば、ペットボトル分別回収は普通に作るよりエネルギーもコストも大きくなるうえに品質が悪い。
 ダイオキシンは健康被害を生まないのに嘘の報道に基づいて法律が改正され、高級焼却炉が大量設置されてしまった。
 そして今は地球温暖化という仮説に基づいて、高価な太陽光発電が大量導入され、電気料金を上昇させているのです。


・1999年2月、テレビ朝日の「ニュースステーション」(司会・久米宏)が、所沢産のホウレンソウから高濃度のダイオキシンが検出されたと大々的に報じて・・・このテレビ報道をきっかけにして、いわゆる「ダイオキシン法」が1999年7月に成立・・・高級焼却炉を作るメーカーはそれで相当に儲かった・・・健康被害を引き起こすような量のダイオキシンは、ゴミの償却によっては生じない(p127)


 この本を読んでみて、著者は単にデータに基づく議論をしたいのだ、と感じました。


 現在氷河期の間氷期にある地球では、過去、気温が激しく上下していたことが具体的にわかっています。つまりCO2を出そうが出すまいが気候は変動するのです。さらに、数十万年の気温とCO2濃度のグラフは気温が上昇してからCO2濃度が上昇したことが示されています。


 そもそもエネルギー効率の高い日本において、これ以上の省エネは高コスト。さらに日本のCO2排出量は世界の3%でこれを10%削減して意味があるのか。いろいろな課題があるように感じるのは著者と私も同じなのです。


 池田さん、良い本をありがとうございました。


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この本で私が共感した名言

・人為的地球温暖化論は実証されたわけではなく、いまだ一つの仮説にすぎないのだけれども、これが正しいという前提のもとに一度システムが立ち上がってしまうと、ネガティブなエビデンスが出てきても、システムが潰れると困る・・・ときにはデータを改ざんしてまで、この仮説を死守しようとする(p6)


・日本が京都議定書の約束通り1990年から2012年までCO2の排出量を6%減らしたとして、地球の温度は、0.0003度しか下げられない・・・毎年3兆円くらい金をつぎ込んでいるわけだから、アホみたいなものだ(p54)


・約1万年前、氷河期が終わる直前に気温が激しく乱高下したことが分かっている。これも人為とは関係ない。長いスパンで見ると、地球の気温は高くなったり低くなったり、波を打っている・・・唯一、人間の活動が気温に影響を与えているのが、大都会のヒートアイランド現象だ(p69)


・CO2が増えて温暖化したから、台風が増えるという俗説は事実に反する。気象庁のデータを全部調べてみたが、日本では台風の数は、傾向として徐々に減っているし、大きさも小さくなっているし、被害総額も昔のほうがうんと大きかった(p67)


・太陽光発電を日本でやろうとすると、梅雨の時期にはほとんど電力作れない・・・バックアップが必要になる・・・風力発電とか太陽光発電をたくさん作れば作るほど、火力発電所が必要になる・・・そうなるくらいなら、太陽光はやめて最初から火力発電にしたほうが、効率がいいのではないか、という話になる(p102)


・分別をするのにもエネルギーが要るし、金も要るし、人手も要る・・・環境に良いことをしていると信じ込んでいる。そういう人のナイーブさにつけ込んで、ただ一部の人の利権のために行われているペットボトルの分別回収というのは、即刻やめてしまったほうがいい(p118)


・今はEUではネオニコチノイド系の農薬使用は全面禁止だ。EUに逆行するように日本ではそのネオニコチノイド系農薬の残留基準を2015年から大幅に緩和した(p139)


・2019年の一年間にインフルエンザで死亡した人は3000人を数えた。それが今シーズンは1000人にとどまったと言われている(p60)


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▼引用は、この本からです
「環境問題の嘘 令和版」池田 清彦
池田 清彦、MdNコーポレーション


【私の評価】★★★★★(91点)



目次

第一章 環境問題の嘘
第二章 地球温暖化の嘘
第三章 エネルギー問題の嘘
第四章 ゴミ問題の嘘
第五章 食料問題の嘘
第六章 人口問題の嘘
第七章 未来をつくる問題解決策


著者紹介

 池田清彦(いけだ きよひこ)・・・1947年、東京都生まれ。生物学者。東京教育大学理学部生物学科卒業、東京都立大学大学院理学研究科博士課程生物学専攻単位取得満期退学、理学博士。山梨大学教育人間科学部教授、早稲田大学国際教養学部教授を経て、山梨大学名誉教授、早稲田大学名誉教授、高尾599ミュージアム名誉館長。カミキリムシの収集家としても知られる。


地球温暖化関係書籍

「「脱炭素」は嘘だらけ」杉山 大志
「異常気象の正体」ジョン・D.・コックス
「地球温暖化「CO2犯人説」は世紀の大ウソ」
「「地球温暖化」の不都合な真実」マーク・モラノ
「地球温暖化への挑戦」薬師院 仁志
「「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ」渡辺 正
「環境問題の嘘 令和版」池田 清彦
「CO2温暖化論は数学的誤りか」木本 協司


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