「「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ」渡辺 正

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「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ

【私の評価】★★★★☆(89点)


■「裸の王様」という童話がありましたが、
 「地球温暖化対策は無意味」と
 声をあげる一冊です。


 まず地球は1万年前に氷河期が終わり、
 気温が上がったあと長期的には
 寒冷化傾向にあるということ。


 氷河の後退は18、19世紀から
 後退しておりCO2の影響では
 ないこと。


 CO2の増加だけで気温上昇に
 どれくらい影響しているか
 確証はないこと。


 太陽の活動の影響が大きいと
 主張する科学者もいるのです。


・過去1万1000年(完新世)に及ぶ北極圏の気温を図2.10Aに示す。1万年ほど前に最後の氷河期が終わって間氷期に入ったあとの気温が、上がったり下がったりしながらも、大づかみには下降傾向をたどってきた・・少なくとも「CO2が増え、気温は下がった」(p52)


■もう一つは、仮にCO2が地球温暖化の
 原因だとしても、その対策は
 費用対効果として意味がないのです。


 日本のCO2排出量は世界の5%程度。
 その5%を少し減らして全体として
 どれくらい減るというのか。


 仮に日本が地球から消滅したとしても
 米国、中国が毎年数%経済成長すれば
 CO2排出量は増加してしまうのです。


 日本はかつて京都議定書批准し、
 年間3兆円もの国富を使いました。
 これまで30兆円も使って
 何も変わらなかったのです。


 さらには環境省という役所まで作って
 温暖化防止のためにさらに税金を
 使おうとしているのです。


・日本が約束した「1990年~2012年に6%削減」の空しさを、具体的な数字で眺めよう・・8年間の温暖化対策費は、国と地方自治体、企業が使った年間総額およそ3兆円の8倍だから、20兆円をかるく超す・・日本のCO2排出量は世界の5%程度だった。その6%を減らしたとき、地球は「10.1℃×0.05×0.06」=0.0003℃だけ冷える。まるで意味のない数字だと言えよう(p173)


■米国は地球温暖化防止からは
 距離を置いています。
 仮に温暖化が事実としても
 中国など発展途上国が参加しなければ
 実効性はないからです。


 マスコミや民間活動家などの
 活動は自由ですが、
 国富に直結する政策判断においては
 科学的かつ現実的な分析が
 必要だと思います。


 マスコミには期待できませんので、
 本書のようなデータに基づく提言を
 期待したいと思います。


 渡辺さん、
 良い本をありがとうございました。


───────────────


■この本で私が共感したところは次のとおりです。


・温暖化対策費・・2005~17年の13年間に使われた総額はゆうに30兆円を超す(p110)


・国内メディアの温暖化報道では、なぜか朝日新聞が先頭を走ってきました・・2015年の4月には、「教えて!温暖化対策」と題する八回の連載を組んでいました・・朝日新聞と並ぶ大発信源がNHKです(p4)


・人為的CO2(人間活動)のせいなら、氷河の後退が目立ち始めたのは1940年以降のことだろう。しかし過去の資料を当たってみると、氷河の後退は18~19世紀から始まっている(p90)


・図2・15は、米国の元副大統領アル・ゴアが2006年の書籍と映画『不都合な真実』で「CO2が地球を温める」証拠に使ったけれど、以後の研究により因果関係は「まず気温の変化が起き、数百年かけてCO2濃度が変わった」とわかっている。気温が上がれば海水からCO2が出て、下がれば海水にCO2が溶け込むからだ(p65)


・世界各地には、後退が加速中に見える氷河もある・・ススの影響も大きいといわれる。1970年代以降、とりわけ1990年前後に起きたソ連解体のあと、旧東欧諸国や新興国の工業化が進んだ。大量の石炭を燃やすから、黒いススが大気に出る。ススが気流に乗って氷河の表面に着地すれば、太陽の熱を吸収して氷の融解を促す(p94)


・当時の日本や米国にとって、CO2排出量を6%や7%も減らすのは不可能に近いのだが、日本政府は「6%」を呑んでしまう。なお、日本は当初「2.5%」を考えていたところ、議場に乗り込んだ米国の副大統領アル・ゴアの剣幕に押されて「増量」したと聞く(p171)


・化学者イストヴァン・マルコ教授・・(2017年10月28日WUWT記事)・・パリ協定は、根拠などほとんどない「2℃上昇」を食い止めて地球を守ろうという触れ込みですが、これはオモテの顔にすぎません。過去の例あれこれと同様、国際交渉の場の発言力を強めたいとか、他国の富を奪いたいとか、機に乗じて儲けたいとか、そんな欲望を包み隠した人間たちの仮面舞踏会なんです(p118)


・IPCC第三次報告書(2001年)の第二巻「影響」で統括執筆責任者を務めた米国スタンフォード大学の名高い気候学者スティーブン・シュナイダー教授がIPCC設立の翌年『ディスカヴァー』誌1989年10月号の取材に応えてこう発言している「大衆の心をつかむみは、怖そうなシナリオを突きつけ、単純明快で強いメッセージを出すのが絶対なんです。あやふやな部分はできるだけ伏せてね。発言の効果を上げるため、ときには正直さを犠牲にするんですよ。」なおシュナイダーは「寒冷化時代」の1971年、時流に合う「CO2寒冷化」論文を発表していた(p167)


「地球温暖化」狂騒曲 社会を壊す空騒ぎ
渡辺 正
丸善出版
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【私の評価】★★★★☆(89点)

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■目次

序章 東京都「LED電球」の茶番劇
1章 二酸化炭素――命の気体
2章 地球の気温――まだ闇の中
3章 地球の異変――誇大妄想
4章 温暖化対策――軽挙妄動
5章 再生可能エネルギー――一理百害
6章 学界と役所とメディア――自縄自縛
終章 環狂時代――善意の暴走


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