「海の都の物語〈2〉―ヴェネツィア共和国の一千年」塩野 七生
2010/06/06公開 更新

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【私の評価】★★★☆☆(78点)
要約と感想レビュー
ヴェネツィアは日本のように資源のない小さな都市国家ですが、海軍と通商により富を蓄えました。そして共和制から生まれる的確な政治と、よく教育された国民がその繁栄を支えたのです。
ヴェネツィアは十五世紀から十六世紀にかけての基軸通貨であるドゥカート金貨を発行していました。イタリア・ルネッサンスの後期の経済の中心が、ヴェネツィアのであったのです。
ヴェネツィアといえば、「ヴェニスの商人」でのあくどい商人というイメージがありますが、通商で利益を出すことができたからこそ、ヴェネツィアが繁栄したのでしょう。日本も、まず儲けなければ、国家の繁栄はないと感じました。塩野さん良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・資源に恵まれないヴェネツィアのような国家には、失政は許されない。それはただちに、彼らの存亡につながってくるからである(p168)
・われわれが常に心に留めておかねばならないことは、どうすれば、より実害が少なくて済むかということである。そして、この点こそ真の目的があると考えて、あらゆる危機に対処すべきである。なぜなら、完全無欠でなにひとつ欠陥のないような対策は、この世に存在しえないからであるマキアヴェリ『政略論』)(p104)
▼引用は、この本からです。
【私の評価】★★★☆☆(78点)
「海の都の物語〈1〉ヴェネツィア共和国の一千年」
「海の都の物語〈2〉ヴェネツィア共和国の一千年」
「海の都の物語〈3〉ヴェネツィア共和国の一千年」(未収)
「海の都の物語〈4〉ヴェネツィア共和国の一千年」
「海の都の物語〈5〉ヴェネツィア共和国の一千年」
「海の都の物語〈6〉ヴェネツィア共和国の一千年」
著者経歴
塩野 七生(しおの ななみ)・・・1937年生まれ。大学卒業後、イタリア遊学。1968年に執筆を開始。1970年からイタリア在住。著書多数。
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