「「基軸は人」を貫いて―私の履歴書」井上 礼之

【私の評価】★★☆☆☆（68点）

■「エアコンのベンツ」と言われ、
　中国市場で利益を伸ばしている
　ダイキン工業に興味を持ちました。

　ダイキン工業は、業務用エアコンを
　主軸にしながら、
　家庭用、ビル用も手掛けています。

　これは、あくまでも業務用を主力としながらも
　家庭用から最新技術を学び、
　ビル用からシステム技術を学び、
　全体として相乗効果を目指すという作戦のようです。

・空調の先端技術は家庭用から、ソフトとシステム技術は
　ビル用から生まれ、業務用に応用される場合が多い・・・
　「三部門の力を結集すれば空調の世界トップ企業を
　目指せるかもしれない」と夢を膨らませた。（ｐ110）

■こうした作戦と、海外市場への積極的な
　進出により、エアコン世界シェアを広げています。

　家庭用ではパッとしないダイキンですが、
　なるほど、こうした作戦なのかと納得しました。

　井上さん、よい本をありがとうございました。

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■この本で私が共感したところは次のとおりです。

・ダイキンは空調機と化学事業を柱に成長を続けてきた。
　空調機では世界シェア二位となり、
　首位をうかがう位置につけている。・・・
　「ボロキン」とひやかす人もいた会社は、
　今やグローバル企業に変身し、
　2007年度に連結売上高が一兆二千億円（ｐ12）

・ある会社の先輩社長は「今もし自分が倒れたら誰、
　二―三年後なら誰、六年以降なら誰と
　常に後継者を用意しておきなさい。
　毎年変えてもいいから」と助言してくれた。（ｐ117）

・コア事業に集中せよとよく言われますが、
　コア事業だけに頼っていては、
　いつかは時代の流れの中で古くなっていきます。
　コア事業への集中とともに、
　新規事業を創出する両面を追求すべきです（ｐ240）

【私の評価】★★☆☆☆（68点）

■編者紹介・・・井上 礼之（いのうえ　のりゆき）

　１９３５年生まれ。
　１９５７年大阪金属工業（現ダイキン工業）入社
　取締役、常務、専務を経て
　１９９４年代表取締役社長。
　２００２年代表取締役会長兼ＣＥＯ。

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