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「優れた発想はなぜゴミ箱に捨てられるのか? 限界を突破するTOCイノベーションプロセス」岸良 裕司

本のソムリエ 2019/04/11メルマガ登録
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優れた発想はなぜゴミ箱に捨てられるのか? 限界を突破するTOCイノベーションプロセス


【私の評価】★★★★★(95点)


要約と感想レビュー

 全体最適コンサルティングを行っているゴールドラットジャパンは、いつでも契約解除自由で費用ゼロの成果報酬型コンサルティングファームです。驚いたのは、あのマツダのSKYACTIVE開発にゴールドラットジャパンが入っていたという事実です。ゴールドラットジャパンは日産のリバイバルプランのように、自らを改革する手法を提供しているのです。


・マツダでは資金不足、開発者不足に悩まされる中で、関係者がみんなで集まって10年後のあるべき姿を構想し、そこに向けてロードマップを描いた・・・同社の新世代技術SKYACTIVEをこれから発売する新製品に段階的に導入していき、早期にフル適用を実現するというもの(p40)


 マツダでゴールドラットジャパンが適用したプロセス自体は、目新しいものではありません。まず、10年後こうなったらすごい!という「WOW!カタログ」を部門横断的なメンバーで創るという。カタログというくらいだから、ビジュアルでワクワクするような未来の姿を全部門で創るのです。まさにリバイバルプランですね。


・<WOW!カタログ>を見せると、同じ経営幹部の口から、「えっ!本当にできるのか?」「いつできるんだ?」「何か助けられることはあるか?」「こうしたらどうか?」などと積極的な応援をもらえることが多くなる(p34)


 そうした10年後のイメージを作った後で、そこに至るためにやるべきことを考えていきます。小さなテストで仮説の検証もします。思った成果がでなければ、修正する。失敗から学ぶこともプロセスに入っているのです。


 岸良さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・「ありがたいご指導」をすることしか知らない経営幹部だって、実は世の中にWOW!と言われるような商品を出したいと心から願っている(p34)


・実現性の云々は一旦忘れて、10年先の振り切った未来のカタログを創ることだ(p36)


・仮定を検証するためには、小さなスケールでテストすることができる(p96)


・失敗を学びに変える・・ミステリー分析・・思ったより悪い結果であれば、これを招いた原因の解消を考えればいい。この原因がなくなれば、思ったより悪い結果は出なくなり、問題解決は一歩進むことになる(p108)


・参加メンバーの志を一つにする・・・目的、成果物、成功基準・・・1 目的は何ですか?2 成果物は何ですか?3 成功基準は何ですか?・・みんなが議論することによって、自分たちで考えた目標が出来上がる(p126)


・実際に会う相手には、「提案」ではなく「相談」として持っていくのがキモだ。提案だと相手も構えてしまい内容を精査するようになる。でも「相談」として持ち込めば、相手も相談に乗る姿勢で議論が進むだろう(p150)


優れた発想はなぜゴミ箱に捨てられるのか? 限界を突破するTOCイノベーションプロセス
岸良 裕司
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 6,010


【私の評価】★★★★★(95点)


目次

STEP1 価値を創る
STEP2 価値を伝える
STEP3 実現への道のりを創る



著者紹介

 岸良裕司(きしら ゆうじ)・・・1959年生まれ。ゴールドラットジャパンCEO。全体最適のマネジメント理論TOC(Theory of Constraint:制約理論)をあらゆる産業界、行政改革で実践。活動成果の1つとして発表された「三方良しの公共事業改革」は、ゴールドラット博士の絶賛を浴び、2007年4月に国策として正式に採用された。成果の数々は国際的に高い評価を得て、活動の舞台を日本のみならず世界中に広げている。2008年4月、ゴールドラット博士に請われてゴールドラット・コンサルティング(現ゴールドラット)ディレクターに就任し、日本代表となる。東京大学MMRC(ものづくり経営研究センター)非常勤講師。


TOC関連書籍

ザ・キャッシュ・マシーン」リチャード・クラフォルツ
「優れた発想はなぜゴミ箱に捨てられるのか? 限界を突破するTOCイノベーションプロセス」 岸良 裕司
ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か」エリヤフ・ゴールドラット
ザ・ベロシティ」ディー・ジェイコブ


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