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「問題解決の極意」岸良 裕司

本のソムリエ 2022/04/28メルマガ登録
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「問題解決の極意」岸良 裕司


【私の評価】★★★★☆(80点)


要約と感想レビュー

 ゴールドラット・コンサルティング日本代表が教える問題解決の考え方です。世の中には多くの問題がありますが、問題の真因が見えていないことが多いと著者は説明してくれます。なぜなら、仮に真因がわかっていれば、それに対応して真因を排除すれば、問題は解決するからです。


 例えば、売上が上がらないという問題があったとしましょう。真因は会社の風土が悪いのか、商品力が落ちているのか、チームワークがないのか、営業力が落ちてきているのか。いろいろ取り組んでいるにもかかわらず、真因がわからなくて、売上は変わらないこともあるでしょう。


 問題の本質、真因がわかれば、その一つを変えるだけで問題は消えてなくなるはずなのです。限られたリソースの中で何に集中すれば、最大の効果が得られるのか。その答えとなるのが真因であり、真因がわからないから、問題は問題のまま残っているのです。 


・問題は「目標と現状のギャップである」(p15)


 また、現場で新しいことをすると、必ず抵抗勢力が出てきます。著者は抵抗勢力は抵抗勢力ではないと断言しています。抵抗勢力ではなくて、その改善策を行った場合、不都合なことが起こる可能性を事前に教えてくれる現場に精通したプロフェッショナルなのかもしれないのです。


 だから、事前に現場の懸念や不安を聞いて、それらについて事前の対策や準備について一緒に話し合う。仮に、懸念が事実であるとすれば、事前の対策によって、起こるであろうトラブルを回避できることになるのです。抵抗勢力を事前検討の味方として取り込んでしまうというのが、コンサルタントの智恵なのでしょう。


・現実に事情に精通する、現場からの貴重な情報の数々を、本当に抵抗勢力として片付けてしまっていいのだろうか(p28)


 リスクがないことを理解してもらう。メリットが大きいことを理解してもらう。抵抗勢力は意見を取り入れて味方にする。これらは、まったく知らない会社に入っていって会社を変えるというコンサルタントの智恵だと思いました。確かにゴールドラット・コンサルティングは成果報酬ですので、顧客はメリットに応じてその一部を支払うので、リスクはないのです。そしてクライアント先の従業員から懸念や不安を教えてもらって、対策を打って、仲間にする。


 会社の中だけでは解決できない、言い出しにくいことを変えるために、コンサルタントという外部の力が必要なのでしょう。成果報酬という仕組みも刺激を受けました。岸良さん、良い本をありがとうございました。



この本で私が共感した名言

・安全を確保することによって、人は思いっきり跳ぶことができる(p24)


・失敗から学び続けるプロセスは、本当は楽しいことなのかもしれない(p40)


・まずは「あなたが抱いている懸念を教えてくれませんか」と問う・・・「なぜ、そう思うのか」・・原因がわかれば「解消するうまい方法はないか」を考えることができる(p56)


・対立に直面した時には「相手が本当は何を望んでいるのか」と、相手の立場に立って要望を考えてみる(p150)


▼引用は、この本からです
「問題解決の極意」岸良 裕司
岸良 裕司 、PHP研究所


【私の評価】★★★★☆(80点)


目次

因果関係、認識、理想、意欲、抵抗、
仮定、理由、失敗、要望、実行、
論理、懸念、現実、競争、性善説、
必要条件、考える、情報、直感、全体、
集中、効率、混同、無駄、責任感、
目標、順序、最適化、惰性、答え、
事例、対立、合理的、科学、理論、
常識、訓練



著者紹介

 岸良裕司(きしら ゆうじ)・・・1959年生まれ。ゴールドラット・コンサルティング・ジャパン代表取締役。日本TOC推進協議会理事。TOC(Theory Of Constraints:制約理論)をあらゆる産業界、行政改革で実践。活動成果の一つとして発表された「三方良しの公共事業改革」は、ゴールドラット博士の絶賛を浴び、2007年4月に国策として正式に採用される。成果の数々は国際的に高い評価を得て、2008年4月、ゴールドラット博士に請われてゴールドラット・コンサルティング・ディレクターに就任した後、日本代表となる


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