「2049 日本がEUに加盟する日 HUMAN3.0の誕生」高城 剛
2019/04/10公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
要約と感想レビュー
■世界を放浪している高城さんは、
変わった人だな~と思っていましたが、
彼の予想する未来は、
私の予想と似ています。
まず、いきなり
地球は寒冷化するだろう
という予測から入ります。
つまり、太陽の活動低下により
江戸時代のマウンダー小氷期のような
寒冷期がやってくるというのです。
太陽の研究家なら誰もが知っているように
寒冷期が到来するのではないかと予想する
観測データがあるのです。
・マウンダー小氷期から300年が過ぎた2020年頃から33年間は、太陽活動が低下するために地球は再び寒くなり、2030年がピークになるというのが、私の予測です(バレンチナ・ザルコヴァ教授)(p26)
■そして世界は技術発展は進みますが、
アメリカは対外債務により
没落していく。
中国は成長するが覇権国家にはなれない。
インドも同様。EUは崩壊に向かう。
朝鮮は統一に向かう。
著者の予想は、世界は中心を失い
不安定となるということです。
そうした中で、手を組めそうなのは
EUであろうという予想なのです。
・アメリカ軍はいずれ、さまざまな国の基地から撤退するだろう。中東、韓国、ヨーロッパ(NATO)、そして日本からアメリカ軍基地がなくなる日は、実はそう遠くないと僕は見ている(p74)
■技術革新が進みながらも、
寒冷化による食料不足のなかで
国際関係は不安定になっていく。
人類はこうした中で
生き残っていけるのか。
どういう進化をした人類なら
生き残れるのか、という
問題意識を持っているようでした。
高城さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・地球は短期ではあるが、寒冷化に向かっているという説が急浮上している(p18)
・ラングレー研究所の大気化学博士マーティン・ミリンザック氏も「NASAの人工衛星のデータによると、熱圏(地球大気の最上層部)が冷やされている。この状態が続くと、氷河期が来るだろう」と語っている(p30)
・AmazonGOは、ひと言で言えば「無人コンビニ」だ。店内を見渡すと、レジがない。利用者は、駅の無人改札機に似たゲートにAmazonGOアプリがインストールされたスマートフォンをかざして入場する(p52)
・訪れた国のイノベーションレベルと確かめるとき、シェアライドの普及とキャッシュレスに個人的に着目している(p87)
・クレジットカードの決済手数料は通常3~5%程度だが、アリペイはゼロ。アリペイのチャージ分を現金化する際、一定金額以上の場合は0.1%の手数料がかかるが、それでも店側の負担ははるかに小さい(p90)
・実は、テスラとスペースXの資金源の多くは、中国企業から提供され、イーロン・マスクはさまざまな公的な中国系イベントに参加している・・・米証券取引委員会(SEC)は証券詐欺罪でイーロン・マスクを提訴したが、これもアメリカが中国に対してプレッシャーをかけていることの一つの表れと言えるだろう(p95)
・その国の文化的なレベルを測るとき、まず、音楽や映画などのエンターテイメントの現状を探る・・・例えば、実力のないシンガーや俳優が売れていれば、暗躍する古い中間システムが残っていることの証左だ(p110)
・コルバートは、現在「6度目の大絶滅」に向かって進行しており、それを引き起こしている張本人は、我々人間であるという。果たして、年々増え続けるこの絶滅種には、人間自身も含まれているのだろうか?(p176)
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【私の評価】★★★☆☆(79点)
目次
第1章 宇宙変動がもたらす人類の危機
第2章 世界はどうなっていくのか
第3章 日本がEUに加盟する日
著者経歴
高城剛(たかしろ つよし)・・・1964年、東京都葛飾区柴又生まれ。日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」でグランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。自身も数多くのメディアに登場し、広告に出演。総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。2008年より、拠点を欧州へ移し活動。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。