「ロシア・ショック」大前 研一
2012/12/11公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★☆☆(73点)
要約と感想レビュー
■私は、4年間ほどカザフスタンで
仕事をしたことがあります。
ロシアにも何回か
出張したことがあります。
だから、これからは
ロシアとの関係が
重要になると思うのです。
・ロシア進出の十大心得・・・
一.ロシア人と共に、ロシアのために働く・・
二.ロシアのルールを尊重しつつも、自分の流儀を忘れない
三.政府や各種行政機関との関係を構築し、人脈作りに励む
四.核心に対しては断固たる態度で、枝葉末節には柔軟に対応する(p131)
■ロシア人はイメージよりも
かなり頭がいい。
兵器の開発を見れば、
そのポテンシャルがわかります。
グーグル共同創業者サーゲイ・ブリンは
ロシア人。
プーチンも政治家としては、
非常に優秀。
ウォッカさえ飲まなければ、
優秀なロシア人は多いのです。
・ロシアには非常に豊富な資源がある。それは「人材」だ。・・・ロシアの第三次教育への進学率は実に約72%(p64)
■大前さんの
「21世紀は領土より富」
という言葉が印象的でした。
確かに領土だけでは富を生まない。
トータルで、
どうすれば儲かるのか。
北方領土の解決こそ、
富を生むための
解決策になりうるのです。
・21世紀は領土の大きさよりも、いかに富を創出するかで勝負が決まる時代である。領土が富を創出するわけではない。・・・ロシアとの交流が進めば日本はそれ以上に大きな富を創出することができる・・・ロシア人は日本が大好きで、他のどの国の製品よりも日本製品を選んで買ってくれる(p231)
■中国との関係もありますし、
今こそロシアなのだと思います。
政治家のみなさん、
よろしくお願いします。
大前さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・フラットタックスを導入している東欧諸国
導入年 導入年の個人税率
1994 エストニア 26
1994 リトアニア 33
1997 ラトビア 25
2001 ロシア 13
2004 ウクライナ 13
2004 スロバキア 19
2005 グルジア 12
2005 ルーマニア 16
2008 ブルガリア 10(p37)
・IT分野における人材の絶対数でも、インドの八分の一の人口しかいないロシアに、インドと遜色ない毎年約20万人の大卒のIT人材が輩出している(p68)
・日本ではプーチンは強権的で怖いイメージが強いが、強面なところがなければロシアのような国を抑えることはできないのも事実だろう(p52)
・ロシアは、今は我慢して中国にいい顔をしているが、いつ中国に対して対抗処置を取るようになるかわからない。「腰まで手を上げた人間が、ピストルを抜くのか握手をするのか」という英語の諺があるが、ロシアと中国はこの50年くらいそうした関係にある(p187)
・2020年、世界は多極化し、アメリカはもはやその一極・・・おそらくこの時期には、「中国の暴走をいかに止めるか」が世界的なテーマになっている。中国は全体主義国家であり、基本的に覇権主義的な考え方を持っている(p205)
▼引用は下記の書籍からです。
【私の評価】★★★☆☆(73点)
目次
序章 激変する世界の潮流
第1部 変貌するロシア
第1章 プーチンの奇跡
第2章 拡大する市場
第2部 ロシアン・ビジネス・チャンス
第3章 愛される日本、出遅れる日本
第4章 二十一世紀のIT大国・ロシア
第3部 世界の潮流とロシア
第5章 内政・外交の光と影
第6章 ロシアとEU
終章 日ロ関係の未来図
著者経歴
大前 研一(おおまえ けんいち)・・・1943年生まれ。経営コンサルタント。マサチューセッツ工科大学博士。日立製作所、マッキンゼー日本支社長を経て、1992年に「平成維新の会」を設立。1994年マッキンゼーを退職し、「一新塾」「アタッカーズ・ビジネス・スクール」を設立。現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役会長、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授、スタンフォード大学経営大学院客員教授等を務める。
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