マッキンゼーの手法「実戦!問題解決法」大前研一
2020/09/24公開 更新

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【私の評価】★★★☆☆(77点)
要約と感想レビュー
■元マッキンゼーのお二人が
問題解決の手法について
解説する一冊です。
問題解決というと難しく感じる
かもしれませんが、会社でやっている
QCは問題解決の手法です。
データからテーマを設定し、
データで問題を顕在化させ、
打ち手を考え、やってみる。
大切なのはこうした問題解決、
改善活動がデータに基づく
現場・現物・現実を反映した
ものであることであるという。
・ここで重要なのは、日本の工場に導入されたQC/TQC、ZD運動、VA/VFのアプローチが極めて科学的なものである、ということだ・・・人の意見ではなく事実(fact)に基づいて仮説を立て、そして実証する(p25)
■問題解決のやり方は、この本で学べば
わかるので、実際にやってみれば
できるのでしょう。
しかし、もっとも難しいのは
問題の本質をつかむこと。
本質的な問題が見えなければ、
効果的な対策を考えることも
できないのです。
昔から問題が解決しないのは、
本質がわかっていないのか
目をそらしているのか、
どちらかなのでしょう。
・演習問題・・・回答への道筋・・・最初に「なぜ母親は東京に来て、みんなと一緒に住みたいと言っているのか?」ということを理解する必要がある。それを理解しない限り、正しいアドバイスはできない。言い換えれば、問題の本質を認識しない限り、解決はできないのだ(p255)
■実は多くの会社では、
課題の本質を理解しているのでは
ないでしょうか。
ただ、その本質というものが
アンタッチャブルで簡単に
触ることができないから
昔から問題は解決しないのです。
問題解決の本質は、
いかに反対勢力を黙らせるのか、
社内の力を使うのか、
外部の圧力を使うのか、
そんなところにあるように
感じました。
大前さん、
良い本をありがとうございました。
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この本で私が共感した名言
・リーダーは答えを知っている必要はない。答えに至るプロセスを知っている人間がリーダーになるのだ(p19)
・ツールである語学とITを学科にして〇×式の対象にすることが間違っている・・・それに代わる教え方としては「あなたが反日感情の強い韓国に行って、もうお互いにいがみあうのはやめよう、と英語で説明してごらんなさい」といったテーマを与えるのがいいだろう(p21)
・ロジカル・シンキング・・・具体的に車のセールスで説明しよう。車のセールスマンの場合、どの会社でも売る人は月に8~9台、売れない人は0台、平均は4台ぐらいだ。では、売る人と売れない人の優劣の差は何によるものか・・・・実はベテランが効率の良いテリトリー(地域)を独占していて、新人は営業所から遠い悪いテリトリーを割り当てられているかもしれない・・・(p43)
・外的要因(影響を与える外的要因を知る)→市場の状況(市場と競争環境を理解する)→自社(自分の会社を見てみる)という流れで、大きなところから小さなところへ順序で見ていくことが大切だ(p96)
・新しい競争相手の戦い方は、従来の競争相手とは全く違う・・・たとえば、インターネットによる自動車販売事業への新規参入の状況を理解すれば、その影響力の大きさを推測できる(p121)
・テレビで見たりしただけで「知っている」と言ってはいけない・・・数字や事実をしっかりとおさえなければ「知っている」とは言えないのだ・・・「自動車ディーラー経営状況調査報告書」・・・粗利率は16%前後を維持していて、大幅に悪化してはいない・・・部門別平均粗利率を見ると、新車販売の粗利率が年々低下している一方で、中古車販売の粗利率は年々高まっていることが分かる(p124)
・日頃から、情報に対する感度を高めておく(政府刊行物サービス・センターに時々行ってみる、専門雑誌の目次に目を通す、本屋に足を運ぶ(目次の研究)、ホームページをのぞく、雑誌の中吊り広告を読む、異業種の人と話をする)(p170)
▼引用は、この本からです
大前 研一, 斎藤 顕一、小学館
【私の評価】★★★☆☆(77点)
著者経歴
大前 研一(おおまえ けんいち)・・・1943年生まれ。経営コンサルタント。マサチューセッツ工科大学博士。日立製作所、マッキンゼー日本支社長を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授、スタンフォード大学経営大学院客員教授を歴任。現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役会長等を務める。
斎藤 顕一(さいとう けんいち )・・・経営コンサルタント。問題解決の出来る人材の育成者。現フォアサイト・アンド・カンパニー代表取締役。
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