「即戦力の磨き方 下剋上の時代を生き抜く」大前 研一
2019/03/08公開 更新本のソムリエ [PR]
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【私の評価】★★★★☆(81点)
要約と感想レビュー
■15年前に大前さんがビジネスマン向けに
書いた一冊です。
当時はまだケータイの時代で、
音楽のネット配信、
デジカメが拡大している時代です。
この本で予言した未来は
今、現実となっている
といえるのでしょう。
・最近、ケータイで書かれた作品が文学賞を受賞して話題になったが、数年後にはそんなこと誰も驚かなくなっているだろう。公園のベンチに座って、むしろ携帯端末で本や新聞を読んでいる姿のほうが普通になるのではないか(p33)
■大前さんが言いたいことは、
30~40代の若い人が経営者として
活躍する欧米と比べ、
50代がせいぜいの日本は時代に
乗り遅れるだろうということです。
そもそも50代になるまで
日本人は経営の勉強をしていない。
これで勝てるはずがないのです。
大前さんはビジネス・ブレークスルー
大学院を経営していますから、
この本は平成時代の「学問のすすめ」
と言えるものなのでしょう。
・勉強というのは、自分の人生をいまよりもっと幸せにするために、するものではないだろうか。裏を返せば、いま自分の人生にどこか不満を感じている人は、幸せになるための勉強が足りないのだ(p133)
■15年前は私が読書を始めた頃です。
遅かったと思いますが、
15年前に読書を始めて
よかったと思います。
何もぜずにいたら・・
と考えると恐ろしいですね。
大前さん、
良い本をありがとうございました。
この本で私が共感した名言
・彼ら(アメリカ人)にとっての常識は、20代のうちにビジネススクールに通って、まずMBA(経営学修士)を取り、エブゼクティブが集まるパーティに参加し、そばにいる人に話しかけて自分を売り込むことなのだ・・35歳で社長をやり、40代でその会社を売ってカネを手にしたら、引退してカリブ海で暮らす(p22)
・日本人だけはなぜか、50歳を過ぎてようやく事業部長を任せられるのが常識だと思っている。しかも、大きなチャンスを与えられない35歳から50歳までは、ろくに勉強せず、ひたすら社内営業という不毛な活動に励む(p24)
・プロフェッショナルになるには、真のプロフェッショナルを見て学ぶのがいちばんいい・・・周りにそういうプロフェッショナルな人材がいなければ、広く世界を見渡してみるといい(p47)
・直接目の前のビジネスにつながるもの以外にも、毎年これというテーマを一つ決めて、それを集中的に勉強することを、私は30代よりずっと続けている・・「その分野で専門家を凌ぐ本が書けるようになる」、これが私のいう勉強なのである(p114)
・次の人生の目的さえはっきりさせておけば、いま何をすべきかは、自ずと明らかになるのである。会社の名刺が使えるうちに、できるだけ多くの人に会って社外人脈を広げておくというのは、すぐにできるだろう(p130)
・いちばんいいのは私のように、
「冠婚葬祭には出ない」
「ゴルフはやらない」
「プロ野球は見ない」
「つき合いの飲み食いはしない」
「休みの日のゴロ寝をしない」と、
最初から決めておくのだ(p132)
・世界を見渡しても、税金をつぎ込んでよくなった産業など聞いたことがない(p28)
・弁護士の業務も・・ネット上の格安法律相談サイトに奪われ、既存の法律事務所は青息吐息だ。それまで法律相談といえば一時間で200ドルはざらだったのに、ネットならワンケースわずか14ドルで済んでしまうのだから当たり前だ(p37)
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【私の評価】★★★★☆(81点)
目次
序章 下剋上の時代
第1章 「語学力」を磨く
第2章 「財務力」を磨く
第3章 「問題解決力」を磨く
第4章 「勉強法」を身につける
第5章 「会議術」を身につける
終章 人生設計は自分でやるしかない
著者経歴
大前 研一(おおまえ けんいち)・・・1943年生まれ。経営コンサルタント。マサチューセッツ工科大学博士。日立製作所、マッキンゼー日本支社長を経て、1992年に「平成維新の会」を設立。1994年マッキンゼーを退職し、「一新塾」「アタッカーズ・ビジネス・スクール」を設立。現在、ビジネス・ブレークスルー大学学長、韓国梨花女子大学国際大学院名誉教授、高麗大学名誉客員教授、(株)大前・アンド・アソシエーツ創業者兼取締役、株式会社ビジネス・ブレークスルー代表取締役会長、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公共政策大学院教授、スタンフォード大学経営大学院客員教授等を務める。