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「中国人の正体 中華思想から暴く中国の真の姿!」石平

2019/03/07公開 更新
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中国人の正体


【私の評価】★★★★☆(87点)


要約と感想レビュー

 中国人が中国人の特性を解説するという一冊です。日本人は日本の常識の中で生きていますが、中国人は中国の常識の中で生きているのです。


 例えば、著者は来日したとき日本人が「ずる賢い」という言葉を使っているのを見て、なぜ"ずる"という言葉をつけるのかわからなかったという。なぜなら、中国人にとって、人を騙して利益を得ることは「賢い」ことだからです。中国では、騙される人が悪いのです。中国では賢い行動が、日本では悪い行動となることを理解できないのです。


・中国人の間では、日常会話の中で「あいつからこれだけ騙し取った」ということが、自慢話として語られる。「騙し取る」というのは「賢い」ことなのだ(p33)


 あるときアメリカ人、中国人、日本人が相部屋になったという。すると中国人は真っ先に2つしかないベッドを占領しました。中国人らしいですね。日本人はだまって床に布団を敷き始めたという。そして、アメリカ人はというと、みんなを集めて、ジャンケンで勝った人がベッドを使おうと提案したという。アメリカ人らしいですね。


・ある部屋でアメリカ人が1人、中国人が2人、日本人が1人の相部屋になった、部屋に入った途端、中国人は真っ先にベッドを占領した・・一方、日本人は黙って畳に布団を敷きはじめた・・・では、アメリカ人はどうだったか・・・全員を集めて「ミーティングをしよう」と仕切りはじめた。そして、「ベッドは2つしかない。公平に誰がベッドを使うか、4人でまずジャンケンしよう。勝った人がベッドを使えばいい」と提案した(p56)


 中国人には道徳・法律・ルールはなく、金儲けになるかどうかで判断しているということです。金儲けになるなら、何でもやる。法律、ルールなんて全く関係ないのです。それが理解できていないと、簡単に騙されてしまうことになります。中国人自身が解説してくれるのですから、説得力があります。石(せき)さん、良い本をありがとうございました。



この本で私が共感した名言

・世界中の人たちを困惑させている中国人の背徳的行為には、中国人自身の冷徹な「利」という判断基準が前提としてあり、約束を守るも守らないも二の次なのである(p17)


・中国人からすれば、道徳心の欠如は悪いことではない。そもそも道徳心はいらないものだからだ(p34)


・文化大革命などを通して中国人は人間性を捨てた。人間は、人間性を持っているから迷いが生じる。その人間性を失ったとき、中国人は迷いを知らない究極的な存在となってしまった。彼らはいつも楽天的でお気楽で、お金だけを追求する。そして「貧乏は悪」という単純な世界で生きている(p76)


・他人の知的財産権の侵害も、それがみずからの利益追求につながるのであれば、開き直って正当化できる・・それが中国人なのである(p90)


・ある日突然、A社はこの契約を破って履行しなくなった・・・中国企業のA社にとって契約履行が「儲かる商売」でなくなった。あるいは、別の日本の商社と契約を結べば儲けがもっと大きくなる・・・A社にとって契約履行の「利」がなくなったとき・・・中国企業のA社は何のためらいもなく契約を破棄する(p17)


・日本人が中国本土の中国人と直にビジネスをするのは論外です。必ずやられますから・・・唯一、台湾人を間に入れて、台湾人と一緒にビジネスをすると成功します。というのも、台湾人の中でも外省人(台湾の原住民ではなく、戦後国民党とともに移住してきた人)は、中国本土と同じ気質を持っていますから、中国本土の人を理解しつつ、うまく立ち回ってくれるんです(p194)


・道徳倫理が失われた中国では、「暴力」というもっとも原始的で短絡的な手段を用いて人間同士のトラブルを解決しようとしてしまう・・・「俺がルールを守っても、他人が守らないのだから、ルールを守れば損をする」という感覚もある(p43)


・中国人は、自分が中心という意識だから、互いにカメラを渡して「ここで俺を撮ってくれ」・・自分を被写体に写真を撮る・・・中国人のアルバムを見ると、自分一人が写っている写真ばかりだ(p47)


・中国人には、「自分が勤めている会社を大きくしたい」という発想がない。基本的には、「自分で事業を起こしたい」というタイプが多い(p58)


・中国人は賄賂を悪いことだとは誰も思っていない・・・中国において、収賄で捕まるのは「悪いこと」ではなく、「運が悪かった」だけなのだ(p53)


・「人民日報は日付以外はすべてウソ」という冗談は中国でもよく言われている(p113)


・モンゴル民族やチベット民族に対しては「自治区にして自治権を与えるから」とウソをついて征服した。香港市民に対しては「一国二制度にするから」とウソをついて支配した・・中国政府は平気でウソをつく(p143)


・90年代に反日教育が行われるようになり、急速に中国の反日感情が高まった・・・天安門事件で共産党は多くの人民を殺したため、人民の間には共産党に対する不満、憎しみがたまっていた。その憎しみを、別のところに向けさせるために、反日感情を植えつけていくことにしたというわけだ。国内で反日感情を煽り、「中国人民の感情を傷つける気か」と、日本に対してさまざまな要求を突きつける。内政と外政において、「反日」は一石二鳥の政策となっている(p147)


・恐喝が効けば恐喝をする。しかし、相手が強く出てくれば・・すぐに引く。有利だと思えばとことん押す。不利だと思えば、撤退するのも早い。中国からしてみれば、日本はいつでも恐喝に屈する国だから、強気に押すのが当たり前となる(p157)


・遅かれ早かれバブル経済が崩壊すれば、資産価値が暴落して投資家は大きな傷を負いますが、それだけでは済まない。中国共産党が威信をかけて尖閣諸島や先島諸島へ偽装漁民を送り込み、自衛隊が反撃したら報復処置として日本企業が投資した工場を接収する・・といったシナリオは、当然考えるべき現実的なリスクなんです(p214)


・日本の観光地でトイレを汚す中国人観光客も、自分の家に戻ればトイレはきれいに使う・・要するに、他人のトイレだから汚しても関係ない、というだけの話なのだ・・・マナー違反をした場合には罰金を請求するなど態度で臨まなければならない(p181)


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石平(せきへい)
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【私の評価】★★★★☆(87点)


目次

第一章 中国人を動かす「利益最大化の原則」
第二章 近くて遠い日本の隣人
第三章 カラダは先進国、ココロは後進国
第四章 世界が呆れる中国という国家
第五章 「チャイナ・アズ・ナンバーワン」思想
第六章 中国人といかにうまく付き合うべきか
おわりに 中国人の「毒」には「毒」で対処する



著者経歴

 石平(せき へい)・・・評論家。1962年、中国四川省成都市生まれ。1980年、北京大学哲学部に入学後、中国民主化運動に傾倒。1984年、同大学を卒業後、四川大学講師を経て、1988年に来日。1995年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程を修了し、民間研究機関に勤務。2002年より執筆活動に入り、2007年に日本国籍を取得。


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