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「できる人の話し方」箱田 忠昭

2019/03/06公開 更新
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できる人の話し方 (中経の文庫)


【私の評価】★★★☆☆(79点)


要約と感想レビュー

会社での仕事は、書類と説明で構成されます。同じ書類でも説明の仕方しだいで、通ったり通らなかったりします。ちょっとした言い方でうまくいったり、うまくいかなかったりするのが現実なのです。どうせなら、うまくいく言い方を選んだほうがよいのではないでしょうか。


例えば、自分の意見を言うにしても、「私はこう思うけど、あなたはどう思う?」と伝えると、だいぶ相手の受け取り方が柔らかくなります。また、相手の話に質問するときも、まずはオウム返しをすることで、相手の話を聞いている印象を与えつつ考える時間を稼いだうえで、質問をするとよいでしょう。


・NG お言葉ですが、課長のアイデアは実現不可能だと思います
 OK ユニークなアイデアですね
 主張する前にいったん肯定しよう(p94)


箱田先生は外資系の経験もありますが、やはり上司や部下との関係では苦労されているようです。箱田先生のやり方は、肯定することです。日本でも欧米でも人の話を否定すれば、必ず角が立ちます。いわんや上司の意見なら、一旦引き取って調べたら難しかったなど工夫が必要なのです。


また、できる人は相手の話を聞きながらメモをとり、話の途切れたところや会話の最後で相手の話をまとめ、復唱しています。このように話すスキルより、聞くスキルのほうが重要なのです。最終的に人事評価するのは上司であり、社長です。仕事の内容や出世、給料といったことを決めている人の話は、よく聞くにこしたことはありません。


・西洋のことわざに、「正義を通せば破壊が起こる」という言葉があります。上司の前では正論を振りかざしてはいけません(p97)


「今日は、天気がいいですね」「会社の入口に咲いている桜は見事ですね」「窓からの景色がすばらしいですね」と言えば、相手は、「はい、そうですね」と答えるなど具体例が多く好印象でした。このように相手は、「イエス」を繰り返しているうちに、しだいに心を開き、相手を肯定的に受け入れるようになるのです。


箱田先生のお話は、標準的でわかりやすいので若い人にぴったりではないでしょうか。私個人としては誰がどう言ったかではなく、中身で評価をしたいと思っています。ただ、現実は話し方のうまい人が評価され、出世しているというのもまた事実なのです。箱田さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・NG いいえ、そんなことはありません
 OK たしかに、そうですね(p20)


・人は否定されると傷つきますが、肯定されると一生の「宝」になる(p23)


・NG A社の件については、すべて順調です
 OK A社の件で、ちょっと相談があるのですが・・・
 単なる報告をする際も「相談」のスタイルで行うと上司に好印象を残すことができます(p133)


・NG 私はあまり好きではありません。
 OK 私も好きです!・・・
 人は自分と似ている人を好む傾向がある(p25)


・NG どのようなお仕事をされているんですか?
 OK ○○さんは、どのような仕事をされているんですか?
 会話中に相手の名前を呼んであげよう(p58)


・本人がいないところでほめよう・・・陰で言った悪口は必ず伝わります・・・人の陰口は言うべきではありません(p117)


・人前で緊張しない話し方・・・1対1で語りかけるように話す(p167)


できる人の話し方 (中経の文庫)
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箱田 忠昭
中経出版
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【私の評価】★★★☆☆(79点)


目次

第1章 できる人の聞き方
第2章 できる人の話し方
第3章 できる人の「人たらし」テクニック
第4章 できる人の説明&プレゼンテクニック
第5章 できる人の交渉術



著者経歴

箱田 忠昭(はこだ ただあき)・・・インサイトラーニング代表。日本コカコーラ広告部マネジャー、エスティ・ローダーのマーケティング部長、パルファン・イヴ・サンローラン日本支社長を歴任。デール・カーネギー・コースの公認インストラクター。


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