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「私はなぜ「中国」を捨てたのか」石 平(せき へい)

本のソムリエ 2011/07/21メルマガ登録
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私はなぜ「中国」を捨てたのか (WAC BUNKO)


【私の評価】★★★★☆(88点)


要約と感想レビュー

 日本で学んだ著者は、天安門事件をきっかけに、中国共産党に疑問を持ちます。そして、中国が展開する異常なまでの反日教育とプロパガンダに不信感は増大していきます。


 中国では政府の方針に合わせて、反日的な発言をしないと、身柄の自由を含めてどうなるかわからないのです。反日的姿勢を取っていれば、安全ですので、誰もが反日的発言をせざるをえない状況なのです。


・ある政府系研究所の所長先生は、日本人の「偏狭心理」こそ「軍国主義的の根源」である、との「研究成果」を全国に向けて発表したが、その論文の中で、「このような偏狭心理に支配されている日本民族は、野蛮的・凶暴的・貪欲的となっている」と、学者の口から出たとは思えないほどの、赤裸々な人種差別論を堂々と展開しているのである(p74)


 中国では、共産党一党独裁体制維持のために反日教育が行なわれてきました。その結果、普通の中国人は日本人が凶暴で貪欲な民族であり、過去の侵略の恨みを心の中に持っている。あたかもナチスがユダヤ人を敵視し虐殺したように、中国共産党も日本人という敵を作ることで組織の維持・拡大を狙っているわけです。


 こうしたことを国家の方針として、人と金と組織を動員して、これだけの長期間つづけてきたことに、中国共産党の恐ろしさを感じました。もう戻れないレベルになっているのかもしれません。


・自らの一党独裁的政治体制を維持していくために、共産党政権は総力を動員して、あの手この手で日本を「悪魔の侵略者」に仕立ててきたのだ。・・「反日」とは結局、中国共産党の党利党略から仕掛けられた世紀のペテンである(p95)


 日本に帰化した中国系の人の意見には、一つの共通点があります。一党独裁の「共産党」への怒りです。党が、国民ではなく党の存続しか考えていないことへの怒りです。その体制維持のためには、ウソでもペテンでも何でもやる。日本人は、あまりにもお人好しだったのかもしれません。日本人がユダヤ人のようにならないことを祈るのみです。石さん、良い本をありがとうございました。


この本で私が共感した名言

・共産党の教義に対するいかなる異議依存も断固として封殺され、教科書・新聞・ラジオなどすべてのメディアが、毎日のように同じウソを、なんの臆面もなく断言的に流す。(p19)


・近所にお婆さんが一人住んでいて、ゴミを拾って生活していた。・・・彼女はある日、毛主席の顔写真を印刷した新聞紙を使って、ゴミ捨て場から拾った大根を包んだ・・・処刑場へ引きずり出され、銃殺されたのである(p40)


・「原子爆弾だけではダメだ。恨みを晴らすには、やはり一人ずつ殺した方がいい。今度、東京大虐殺をするとき、俺の腕前を見せてやるぜ」・・「そうしたらさ、今度日本に攻め込んで全員殺した後に、日本をそのまま、中国人のための養豚場にしようじゃないか」と、D君がわざと真面目な顔をして提案する。(p67)


・中国人民解放軍国防大学幹部である朱成虎教授(少将)は、外国人記者との公式記者会見で、次のような趣旨の発言をした。「米国が、台湾海峡での武力紛争に軍事介入し、中国を攻撃した場合、中国は核兵器を使用し、対米攻撃に踏み切る用意がある」・・(p135)


・わが中国の古人たちは、多くの素晴らしいものを創った・・・今、それらのほとんどのものは衰えて消えた。王朝が交代するたびに戦火で焼かれて、人為的に破壊され、最後には毛沢東という狂気の権力者の手によって、完全に葬られた(p211)


▼引用は下記の書籍からです。

私はなぜ「中国」を捨てたのか (WAC BUNKO)
石 平
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【私の評価】★★★★☆(88点)


目次

第1章 私は「毛主席の小戦士」だった
第2章 いかにして「反日」はつくられるのか
第3章 中国を覆う「愛国主義狂乱」
第4章 日本で出会った論語と儒教の心
第5章 わが安息の地、日本



著者紹介

 石平(せき へい)・・・評論家。1962年、中国四川省成都市生まれ。1980年、北京大学哲学部に入学後、中国民主化運動に傾倒。1984年、同大学を卒業後、四川大学講師を経て、1988年に来日。1995年、神戸大学大学院文化学研究科博士課程を修了し、民間研究機関に勤務。2002年より執筆活動に入り、2007年に日本国籍を取得。


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